2021年11月18日

教育現場にこそ、共感の輪を広げたい――絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』

文屋より、7月に出版いたしました絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』。大変ご好評をいただき、現在は第2刷を発行しています。

国歌『君が代』の起源と、永く受け継がれてきた日本人の心を伝えるこの絵本を起点として、文屋はいま「ちよにやちよにプロジェクト」を進行中です。

平和の象徴としての日本の役割、そしてこの国に生きるわたしたち日本人の誇りを、多くのみなさまに共感していただくことを目指し、さまざまな企画を考えています。

絵本『ちよにやちよに』の寄付本プロジェクトは、その出発点でもあり、進捗の指標でもあります。

第1次、2次の目標達成後に、全国の幼稚園、保育所、小学校、中学校、高校、そして大学図書館と公共図書館に各2冊、合計160,000冊を贈るという第3次目標を立てました。

総額3億2千万円を募るという壮大な目標です。

その設定に至る経緯、そしてその後の反響のいずれにも、文屋の読者様の行動が大きく関係していることを、今回お伝えしたいと思います。

――2021年8月

愛知県碧南市の経営者である竹中義夫さんと杉浦三代枝さんが、絵本『ちよにやちよに』を60冊購入してくださいました。

「ふるさと碧南の子どもたちに、君が代の本来の意味と魅力を伝えたい」と、碧南市教育員会を通じて、市内のすべての小中学校に寄贈してくださったのです。

文屋が進めている寄付本プロジェクトの趣旨に共感しています。親友の杉浦さんと、わたしたちにできることは何かと話し合い、地元の子どもたちの未来に役立てればと、寄付を決めました。こうした共感の輪が、全国に広がっていくといいですね。(竹中義夫さん)

まさに「自律型」寄付本プロジェクトです。竹中さん、杉浦さんの活動に、「本家」の私たち文屋が強く突き動かされたことは、言うまでもありません。

――2021年10月

10月12日に第3次目標を公表した後に、さらなる「自律型」寄付本プロジェクトが立ち上がりました。

岐阜県にお住まいの津﨑(つざき)誠さんが、絵本『ちよにやちよに』600冊以上を、地元の子どもたちに贈ることを決められました。

津﨑さんは、絵本『ちよにやちよに』の著者である白駒妃登美(しらこまひとみ)さんのオンライン研修会の熱心な学び手です。

来年、還暦を迎えます。「ここまで生きてこられたご恩に報いたい」と、ふるさとの未来を担う子どもたちのために、なにかできることはないかと考えていました。ちょうどそんなおりに、いつもご指導いただいている白駒妃登美さんが、素晴らしい絵本を出してくださいました。(津﨑誠さん)

岐阜県下の小学校・中学校・高校のすべてに、絵本『ちよにやちよに』を贈ることを決めた津﨑さんは、最初に岐阜県教育委員会に相談されました。

そして、県下の小中学校を管轄する40数カ所の市町村教育委員会を訪問して、本書を見ていただきながら寄贈の趣旨を説明し、了解をいただいたのです。

こうした念入りな準備を積み重ね、私費を投じて絵本の普及に努めてくださる津﨑さんの想いの深さに、この絵本が人の心を動かす力の大きさをあらためて強く感じています。

白駒妃登美さんがこの絵本の制作を決めたもっとも大きなきっかけは、教育現場での講演の場で聞いた生徒や保護者の方々からの声でした。

「今日から君が代を、誇りを持って歌います」
「今日聞いた君が代の話を、もっと幼い頃から子どもたちに聞かせたい。せひ絵本にしてください」


教育現場は、国歌『君が代』にたいする複雑な感情が絡み合い、この歌を澄んだ心で歌えない、もっとも深刻な場であると感じます。

だからこそ、生徒や保護者の方々の素直な声の持つ意味は、とても大きなものです。

国歌『君が代』の起源は、たったひとりの愛する人にあてたラブレターであったということ。この歌を歌うとき、心に想う相手は、歌う人の自由であること。

国歌『君が代』の本当の意味を知ったとき、子どもたちの世界は大きく開けるはずです。

教育現場にこそ、この共感の輪を広げたい。そんな気持ちで自律的に行動してくださる方々がどんどん増えてくださることに、とても心強く思います。

みなさまの行動力に触発されながら、文屋もさらなる絵本の普及に向けて創造的で革新的なアイデアがどんどん出てきています。

近々またご紹介しますので、どうぞお楽しみに。

絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』のご購入や、寄付本プロジェクトへのご参加は、こちらからどうぞ。

https://e-denen.net/kifubon-chiyoni/

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