2024年11月21日

未来を築く「心の平和」――プレム・ラワットさんが来日講演

内なる平和は、強者のみあるいは弱者のみに、特権的に与えられているのではありません。富者の特権でも貧者の特権でもありません。特定の人種だけの特権でもありません。平和はすべての人のものであり、すべての人の中にあります。(新刊『魂に聴く』【プレム・ラワット著/加藤覚一訳・文屋】より)

ノーベル平和賞が日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)に授与された2024年10月、世界で講演活動を続ける「心の平和」の大使、プレム・ラワットさんが来日しました。

非公式な情報ではありますが、2010年と2014年、ラワットさんはノーベル平和賞にノミネートされています。また2011年、EU欧州議会から公式に「世界平和大使」の称号を授与されました。

ラワットさんが考える平和の起点は、一人ひとりの心の平穏です。ご縁がつながり10年を迎えた2024年、文屋はラワットさんを京都にお迎えし、複数のイベントに登壇いただきました。

プレム・ラワットさんが京都の府立高校で講話

最初の登壇は10月15日、専門学科を置く京都府立高校での講話です。中間テスト期間であるにもかかわらず集まった十数人の高校生たちとほぼ同数の先生方に、ラワットさんは1,000人の聴講者に話すときと何も変わらず、優しく丁寧に語りかけました。

「自分が誰であるかを見つめることが大事です。人生の味を楽しんで、良いものに目を向けてください。お祝いとは特別なことではなく、生きていることそのもの。一人で静かに自分と対話してみましょう。自分の魂の声に耳を傾ければ、本当は何をしたいのかがわかります。その命の香りを楽しんでください」(プレム・ラワットさん)

成績や友だち関係など、高校生の悩みに寄り添いながら「自分とは何か」を知ることの大切さを語るラワットさんの想いは、10代の聴者の心に染みわたったことでしょう。

悩みがちな若い世代の人々にとって、ラワットさんの言葉は大きな救いです。ただ生きていること、呼吸ができていること、それだけが何にも代えがたい歓びと気づき、身の回りで起こることすべてを、感謝をもって受け入れることができるからです。

ラワットさんと過ごした時間が、高校生のみなさんの未来を明るく照らすものになることを願っています。

平和教育プログラム(PEP)ミーティング、新刊『魂に聴く』出版記念講演会でも登壇

続く10月17日はホテルオークラ京都にて、プレム・ラワット財団(The Prem Rawat Foundation: TPRF)が無償で提供している平和教育プログラム(Peace Education Program: PEP)のイベント【Peace Education Program (PEP) International Meeting & Japan International Party, Kyoto 2024】が行われました。

国際ミーティングには世界各国から130人ほど、また国際交流パーティーにも70人ほどが出席し、交流を深めました。

このプログラムは世界84カ国以上、40言語にて、個人はもちろん、教育機関や医療機関、矯正施設などでも提供されています。ラワットさんが語る「心の平和」を日々の生活で実践できるこのプログラムは、日本でもすでに提供されており、文屋もその普及に力を入れていきます。


さらに10月19日には京都パルスプラザ 稲盛ホールにて、新刊『魂に聴く』の出版記念講演会が開催され、世界各国、そして日本から380人もの聴講者が集まりました。

(詳細はこちらから:プレム・ラワットさんの新刊『魂に聴く』の出版記念講演会を京都にて開催

プレム・ラワットさんが聴講者の質問に回答

世界中で講演活動を続け、2023年にはインドで約37万人の人々を集めギネス登録されたラワットさんですが、質疑応答を行う機会はそう多くありません。

出版記念講演会では、司会を務めた薮原秀樹さん(著書『聞けば叶う~わもん入門』が文屋より好評発売中)が、事前に用意した聴講者からの質問をラワットさんに投げかけてくれました。最後にいくつかをご紹介しましょう。

【質問】「心の平和」のメッセージは、日本古来の「和合の思想」にとても近いものがあります。日本の人々にメッセージを。

【回答】「海の中にいて、波が上がったり下がったりしているとしたら...。そして、あなたが小さなボートに乗っていて、その側面につかまっていたらどうなりますか。私は、みなさんが心のなかに和合を見つけることを伝えるためにここにいます。心の中にこそ、和合が必要なのです。」


【質問】日本被団協のノーベル平和賞受賞について一言。

【回答】2018年に広島を訪れ、平和記念公園や資料館を訪れました。原爆ドームの下に立ち、供養塔にお花を捧げたことをよく覚えています。戦争が起こるだけでも惨いことであり、核兵器の使用などあってはならないこと。今回の受賞はとても意味があります。


【質問】あなたがノーベル賞を受賞するために、私たちに何ができますか。

【回答】太陽は良いことをたくさんしていますが、ノーベル平和賞や何かの賞を受賞していますか。自身が認められたいと思ってノーベル平和賞を望む人々がいます。また、自分のメッセージを認められたい人々もいます。私は私の平和のメッセージで認められたいと思っています。 誰かが私に賞をくれたからではなく。

とてもラワットさんらしい回答ですが、文屋は、ラワットさんのノーベル賞受賞を「目的」ではなく、真の平和を実現するための「手段」と考えています。

今後もさまざまな場をつくり、ラワットさんのメッセージの普及を続けてまいります。

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