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2012年9月26日

『映像本 いい会社をつくりましょう』誕生秘話

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みなさん、こんにちは。
収穫の秋を迎え、お健やかにおすごしのことと、お慶びを申し上げます。
果樹の里、信州小布施は、特産の小布施栗や巨峰ぶどうが収穫期を迎えているほか、りんごも色づきはじめました。文屋もおかげさまで、元気に活動しております。
文屋から、今秋の出版物のご案内と近況のおたよりを申し上げます。お時間のあるときに、お読みいただけると幸いです。

1.『映像本 いい会社をつくりましょう』誕生秘話

【塚越会長の映像本、ついに発刊】

 9月初旬、念願の“本”を出版しました。『映像本 いい会社をつくりましょう』です。
 「映像本」は文屋の造語です。映像を収めたDVD2枚と本を一体にした書籍です。一般には「DVDブック」と呼ばれますが、できるだけ日本語を使いたいので、「映像本」という言葉を創りました。
 収録されている主な内容は、伊那食品工業株式会社 代表取締役会長 塚越寛さんのインタビュー形式の講演です。塚越さんがたいへん信頼を寄せる大久保寛司さん(人と経営研究所所長)が、監修をお引き受けくださいました。
 ディスク1は、大久保さんが塚越さんにインタビューする対話形式の講演です。
 ディスク2は、伊那食品工業株式会社様の各部署から選ばれた6人の社員に大久保さんがインタビューし、塚越さんのお考えと実践を裏付ける内容になっております。後半は、大久保さんによる総まとめの解説です。

【読者様の熱いご要望にお応えして】

この映像本の元になっている書物は、『新訂 いい会社をつくりましょう』です。
本書は、おかげさまで、旧版の発刊から8年を過ぎた今も、多様な分野のみなさまから、ご用命をいただいております。
多くの読者のみなさまにとって、会社経営や働き方にとどまらず、考え方、生き方を根本から見直すことのできる“バイブル”として、6万部のロングセラーにお育ていただいております。
 こうした中、塚越さんのお話を聴きたいという読者様の声が多数寄せられています。しかし塚越さんは、社外での講演を、ほとんどお引き受けになりません。
 この映像本は、読者のみなさまの熱いご要望にお応えして、ようやく実現したものです。

【「講演を控えます」の真意】

 『いい会社をつくりましょう』の版元として、文屋には、「塚越さんをわが社の講演にお迎えしたい」「ぜひ地域の経営者たちに塚越会長のお話を聞いてほしい」という講演依頼の橋渡しを望むお申し出が、毎月のように寄せられます。
 塚越さんは、社外での講演をほとんどなさいません。「健康のため」「70歳を過ぎたから」「社業に専念するため」などが、お断りの「理由」でした。しかし、もう何年も前になりますが、本社のある「かんてんぱぱガーデン」を並んで歩くわたしに、塚越さんが、その真意をお話しくださいました。
 「東京などの外部へ出向いても、講演をしたあと、むなしく感じることがあります。『始業前に全社員が自主的に集まって、毎朝掃除をしています』『みんな、すてきな笑顔で働いています』などとお話ししても、『ほんとうかな? そんな会社があるのかな』という冷ややかな反応で、信じてもらえない。だから、外での講演は控えているんです」
 わたしは尋ねました。「では、学びを求める方々が本社に訪ねてくだされば、お話しくださいますか?」
 塚越さんは、「もちろん。お客様との会合や海外出張も多いので、機会は限られますが、都合のつくときは、お越しいただければ、喜んでお話しさせていただきます。」
 そしてこうお話しになりました。
 「平日にいらしていただきたい。社員たちがいきいきと、笑顔で働いている姿をご覧いただけるから。わたしが本に書いていることが、完璧ではないとしても、実現しつつある。そのことを、この場に身を置けば、感じていただけるでしょうから。」
 「できれば、ほめてくださるのではなく、あら探しをしてほしい。どんなことでも、至らない点を見つけていただいて、ぜひご指摘いただきたいのです。」
 「講演を控えます」のご真意は、ここにあったのです。

【映像化へ、はじめは「NO」】

 外部での講演は年に数えるほどで、本社に伺って塚越さんのお話を聞く機会に恵まれるのは、ごく限られた人たちです。直接お話を聞けたとしても、ライブのお話に感動して盛り上がった翌日から、記憶はどんどん失せていきます。そこで文屋の編集会議で生まれたのが、「映像本を作らせていただこう」という発想でした。
 「これはいい、いける!」と勇んだわたしは、塚越さんに構想をお話ししました。でも、最初のお返事は「NO」。
「売れないよ、わたしの話なんか」「講演で語られる情報量は本一冊の何分の一。値打ちがあるのかな」・・・いつもながら、謙虚にして鋭いご指摘をいただきました。
 塚越さんのお返事を持ち帰って、ふたたび、文屋チームの編集会議。「文屋の広報営業本部長」(・・・無報酬ですけど)を自認してくださっている大久保寛司さんにもご相談しました。
 大久保さんからは、「では、わたしが塚越会長にインタビューする形式はいかがですか? 順序立てた質問にお答えいただくならば、語られる情報の質は高まるし、講演の一方的なお話よりも臨場感が出て、共感が生まれます。」
 塚越さんは、大久保さんを信頼され、幹部や社員研修の講師にも迎えていらっしゃいます。わたしたちの新しい提案に、「大久保さんが質問して取り仕切ってくださるのなら、いいかな」とご快諾くださいました(さすが、大久保さんパワー!)。
 冒頭に「ついに発刊」と書いたわけを、おわかりいただけたと思います。

【用意された、50の質問項目】

 平成24年5月1日午後、伊那食品工業様の本社会議室。「ディスク2」に収める、各部署から選ばれた6人の社員のみなさんに、大久保さんがインタビューすることから、収録は幕を開けました。塚越さんのお話が、どのように社員のみなさんの考え方に反映され、日々のお仕事ぶりとして表れているのか、とても興味深いやりとりが2時間にわたり続きました。
 見守るのは、「文屋座特別版」に全国から参加してくださった20数人の読者のみなさんと、同社の幹部の方々です。
 翌朝は、早朝の掃除とラジオ体操、朝礼を見学したあと、塚越さんのインタビュー形式の講演が、いよいよ始まりました。
 大久保さんは、講演会やセミナーでいっさい資料を用意されず、主催者が内容を尋ねても、「・・・ま、そのときの雰囲気で判断しますので」と答える、いわば司会者泣かせの方です。これまでの豊富なご経験と、そのセミナーの主催者・参加者のことを深く思いやった入念な準備が為されていることは言うまでもありません。しかし、今回の大久保さんは、いつもと違いました。
 何週間も前から、塚越さんへの質問内容を考えつづけ、開催の数日前には、メールで質問の原案をお送りくださいました。A4判で4枚、じつに50におよぶ質問項目が書かれていました。
 「書籍『いい会社をつくりましょう』の読者のみなさんに、この映像とセットで読んで、理解を深めていただきたいんです。順序よく、余分な空白がないように・・・後世のみなさんにも広く役立てていただきたい」という、塚越さんへのインタビューに寄せる、大久保さんの並々ならぬお気持ちを感じました。

【初めて明かされた、たった一つの「野心」】

 大久保さんは映像の中で、ある事実を初めて明かされました。
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ある講演会のおり、塚越会長が、「私にも野心があった」とおっしゃったんです。「塚越会長に野心があったのか」と驚きました。
会長はこうおっしゃいました。「社内でも社外でも、いまだかつて一度も話したことがないことを、今からお話しします。私には野心がありました。それは、『社員をどれだけ大切にしても経営は成り立つ』ということを、この世で証明したかったということです」と。「これが野心です」と言われました。
 震えました。「こんな経営者が世の中にいるのか」と。
*****
なぜそういう言葉が出たのでしょうか。その真意は、『映像本 いい会社をつくりましょう』の全編をごらんいただくと、ご理解いただけることでしょう。

【新しい宿題】
 
 8月30日朝、仕上がったばかりの『映像本』を持ってごあいさつに伺ったわたしに、塚越会長は、新しい宿題をお伝えくださいました。
 「『経営上の数字が良い』『掃除されていてきれい』『社員にやさしい』『笑顔がすてき』『すばらしいおもてなし』・・・どれもとても大事なことだけれど、そんな耳障りのいいお話だけで、万事がうまくゆくほど、会社経営は甘いものではありません。経営者や幹部には、時代の流れを読んで、10年、50年先を見通しながら、研究開発を続け、周到に中長期の戦略を練り、営業活動を行い、ファンの心をつかんで、年輪のような安定成長を続ける手腕が求められます。そのことをもっと具体的に書き込んだ書物を作れるようになれば、文屋はもう一つ上の舞台に上がれるよ。」
 さらなる高みへの課題をいただき、感謝の気持ちを抱きながら、帰途につきました。

【裏話をもう一つ】

 文屋にとって初めての映像本の制作。活字だけの世界で生きてきたわたしにとって、大きな決断の要る、わくわくする”冒険”でした。
 執筆・編集の中島敏子さん、装丁デザインの奥田亮さん、そして撮影の中野秀樹さん、音声の神保欣央さん、映像編集のはないえいこさん、映像総監督の花井裕一郎さん・・・編集チームのみなさんの献身的な努力に支えられて、本書の出版は実現しました。印刷・製本の現場のみなさんのご尽力にも感謝をいたします。
 関係されたみなさんのお姿を思い浮かべつつ、最後まで悩んだのが値段づけでした。
 書籍にDVD2枚付き。いろいろと検索すると、ほとんどが8千円から1万円、2万円という品もあります。どうしようかと悩んでいるわたしが思い出したのが、大久保さんのひと言でした。
 「書籍『いい会社をつくりましょう』とセットで、読者のみなさんが個人のお財布からお金を払って買っていただける金額に抑えられませんか? 観たいときに、いつでも観ることができるように。『あー、会社の応接室の本棚にありましたかねー』では、意味が無いでしょう」。ごもっともです。
 自分の金銭感覚に照らすと、それは5千円以下、3千円に限りなく近い金額が望ましい、という結論になります。ちょっときついけれど、少し背伸びをすればお求めいただける金額。ひと月以上悩んだ結果、決めたのが「4,200円(税込)」の定価でした。
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 読者のみなさまのご要望にお応えして、数年来の念願を叶えることができました。あらためて、塚越寛会長に感謝を申し上げます。監修いただいた大久保さん、ご協力いただいた社員のみなさま、どうもありがとうございました。
 『映像本 いい会社をつくりましょう』が、広く、末永く、お役に立ち、喜ばれる書物にお育ていただけるように、版元として、広報に努めていきます。みなさん、どうぞよろしくお願いいたします。

くわしい内容とお申し込みは、下記をご覧ください
http://www.e-denen.net/index.php/iikaisya_dvd

いつもの書店さん(お取り寄せ)、Amazonさんなどネット書店からもお求めいただくことができます。


2.鎌倉投信株式会社 鎌田恭幸さんにご推薦いただきました。

 『映像本 いい会社をつくりましょう』と『新訂 いい会社をつくりましょう』は、鎌倉投信株式会社(鎌倉市雪ノ下)代表取締役社長の鎌田恭幸さんに、ご推薦いただくことができました。
 同社の社屋は、鎌倉にある築80年の日本家屋を再生した建物です。なぜ鎌倉、しかも日本家屋を本社屋にするのか?
「ここ鎌倉は、“自らの立ち位置”をはっきりと示せる場所だと思ったからです。鎌倉投信は、お金や金融というものを豊かな社会を育む水脈のようなものだと考えています。そして、長期的な視野で“人と人”“世代と世代”を繋ぐ調和ある社会の発展に資するものだと考えています。」
鎌田さんは、「いい会社をふやしましょう!」を合い言葉に、同社を営んでいらっしゃいます。その想いを込めたご著書『外資金融では出会えなかった日本でいちばん投資したい会社』(アチーブメント出版)を上梓していらっしゃいます。
鎌田さんに、映像本と新訂版をご推薦いただいた文章は、下記からご覧ください。
http://www.kamakuraim.jp/blog.html?div=kamata&article=410
http://archive.mag2.com/0001113100/20120914132000000.html
 
鎌倉投信株式会社様のことは、下記をご覧ください。鎌田さん、社員のみなさん、有り難う御座います。
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〒248-0005 鎌倉市雪ノ下4-5-9
☎050-3536-3300
HP:http://www.kamakuraim.jp/
Blog:http://www.kamakuraim.jp/blog.html?div=kamata
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3.文屋の近況
1)栗収穫へ 文屋の栗園でも、間もなく収穫が始まります。これから、朝夕の栗拾いが来月半ばまで続きます。そのあとは、田んぼの稲の収穫。喜びの秋です。

2)絵本2冊 今秋、文屋から、2冊の絵本を出版いたします。身も心もあったまる絵本です。内容は、あらためてお知らせいたします。今後、絵本部門の充実が、楽しみな課題になっております。

3)トイレ掃除 小布施掃除に学ぶ会の仲間といっしょに、公衆トイレや地元の小中学校のトイレ掃除を続けています。長野県が進める観光地の美化活動の一環で、10月14日(日)朝、戸隠の公衆トイレの掃除に取り組むことになりました。総勢30人くらいになりそうです。戸隠といえばパワースポット。パワーいっぱいの戸隠の「トイレの神さま」は、偉大なるお力をお持ちなのでしょうか? いまから楽しみです。

ではみなさん、佳き秋の日々をおすごしください。

【写真説明】
上左:伊那食品工業株式会社で対談する大久保寛司さん(左)と塚越さん。文屋座の参加者が聴講しました。
上右:語りかける塚越さん。
下左:『映像本 いい会社をつくりましょう』
下右:『新訂 いい会社をつくりましょう』

新刊『映像本 いい会社をつくりましょう』の誕生秘話

http://www.e-denen.net/kino/kino.cgi?_action=_log&_id=0

 

読者のみなさまの熱いご要望にお応えして、数年来の念願を叶えて、塚越寛さん(伊那食品工業株式会社 会長)の新刊『映像本 いい会社をつくりましょう』を発刊いたしました。

 

この本に込めた想いと、誕生にいたる物語をまとめました。

 

お読みいただけると幸いです。

 

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