2021年6月3日

博多の歴女、白駒妃登美(しらこまひとみ)さんが伝える国歌『君が代(きみがよ)』の本来の意味――絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』

いま世の中は、コロナ一色です。特に最近は、コロナワクチンのことが連日ニュースで取り上げられていますね。

ワクチンを打つかどうかは、それぞれに考えが異なるでしょう。とはいえ、ワクチン接種率が上がれば少しずつ元の日常に近づくのでは、と考える人も多いはずです。

新型コロナウイルスの蔓延防止策によって、私たちの日常に及ぼしたもっとも大きな影響。それは、人との距離感が変わってしまったことではないでしょうか。

会いたい人に会えない寂しさを感じ、会いたい人に想いを馳せ、会えることが当たり前だった日常の尊さに気づく。

そんないまだからこそ、ぜひ親子で読んでいただきたい絵本があります。

文屋は7月に、絵本『ちよにやちよに 〜 愛のうた きみがよの旅』を出版いたします。

作者の白駒妃登美さんは、幼いころから歴史に親しんできた博多の歴女。多数の著書や全国での講演をとおし、「日本の歴史は『志』のリレーであり、報恩感謝の歴史であること」を伝えてきました。

そんな白駒さんが14年前に出会ったのが、東洋思想研究家の境野勝悟(さかいのかつのり)氏の著書『日本のこころの教育』(致知出版社)です。その出会いはこう語られています。

そこには私たちの祖先が何を畏(おそ)れ、何を信じ、何を大切にしてきたのか、日本人の源流が綴(つづ)られていました。その中に、国歌「君が代」の本歌となった、古今和歌集の「詠(よ)み人知らず」の歌が紹介されていたのです。

本を何度も読み返し、境野氏ご本人からも講話を聴いた白駒妃登美さん。「はじめて日本人になれた気がした」と感じ、その後の講演で『日本のこころの教育』の話をするようになりました。
 

わがきみは ちよにやちよに
さざれいしの いは(わ)ほ(お)となりて
こけのむすまで

あなたが、ずっと しあわせで ありますように
たとえば ちいさな 石が 永い 時間を かけて おおきな 岩と なって
そのうえに たくさんの 苔が はえるまで ずっと ずっと

やがて歌い始めに「きみがよは」と手が加えられるこの和歌は、平安時代に生きたある人物が愛しい人を想って詠んだラブレターでした。

その和歌が、平安時代から現在まで歌い継がれてきたのです。詩の中で綴られた無償の愛が、時代を越えて多くの人々の心に響いたからでしょう。

教育現場での講演も多い白駒さんの話を聴いた後、「今日から君が代を、誇りを持って歌います」と語る子どもが必ずといっていいほどいるそうです。
そして保護者から、「今日聞いた君が代の話を、もっと幼いころから子どもたちに聞かせたい」という声もありました。
国歌「君が代」の詩に込められた本来の意味を、一人でも多くの人に知っていただきたい。保護者の想いや子どもたちの豊かな感性に応えたい。そう考えた白駒妃登美さんは、絵本の出版を決意しました。

2020年の年の瀬に、文屋の木下豊は白駒さんからこの想いを伝えられました。それだけでなく、ある知識人から「政治的に繊細なテーマなので、気をつけるように」と助言されたことも。
 

そこで木下もまた、自身の使命を認識しました。


近代の歴史認識のいかんにかかわらず、この和歌本来の意味を、静かに、澄んだ心で見つめ、口ずさむならば、この歌の真意と、秘められた可能性の大きさを感じることができるはず。

平安時代から長きにわたって、名歌として日本の先人たちに愛唱され、伝えられ、人々の心を豊かに潤してきたこと。
文屋の使命は、ただこの一点に焦点を当てる本書を世に送り出すことです。

この絵本は、博多の歴女、白駒妃登美さんが「この本を遺すために私は生まれてきた」とまで語る作品です。

人を想う気持ちの尊さを何より実感できるいま、長く受け継がれてきた日本のこころに親子で触れてみませんか。
 

文屋では絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』の出版に先立ち、全国の子どもたちに絵本を贈る寄付本プロジェクトを展開しています。
すでに100万円に達するご支援をいただいていることを、この場を借りて深く感謝申し上げます。

https://e-denen.net/kifubon-chiyoni/

文屋だより 登録はこちら
PAGE TOP