みなさん、こんにちは。お元気ですか? きょうの信州小布施は、 梅雨空と真夏の幕がせめぎ合っているような、 いじらしい陽気です。 早朝から、 次男の荒野社長と栗園で作業をしました。 イガが、 子どもの握りこぶしくらいになりました。 収穫は9月下旬から。今年は豊作の予感です。 みなさん、 いつもこのメールマガジンをお受け取りいただき、 ありがとうございます。 ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ 信州小布施 美日常の文屋だより vol.805 和合と感謝 百年本を世界の未来へ。 ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ 【きょうのテーマ】 「全員用務員」 そうか! これが塚越寛さんの至高の戦略なのかもしれない。 小布施牧場緑談 モ~5 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ********************** ★「用務員」というお役目の幸せ★ ********************** 前号までに、 小布施牧場縁談 モ~1 伊那食品工業さんをTTPする牧場を始めました。 https://www.e-denen.net/index.php/mailmag?_id=792 小布施牧場緑談 モ~2 一つの新聞広告が導いた一人の青年の人生。 https://www.e-denen.net/index.php/mailmag?_id=793 小布施牧場緑談 モ~3 深く掘り、研究開発を続け、社員を幸せにね。 https://www.e-denen.net/index.php/mailmag?_id=794 小布施牧場緑談 モ~4 「取締役用務員」は 「小使いさん」だった祖父への敬慕から。 https://www.e-denen.net/index.php/mailmag?_id=795 をお伝えしました。ご覧いただきましたでしょうか? 二人の息子たちが夫婦で営む ジャージー牛専門の牧場「小布施牧場株式会社」。 社長は次男で楽農家の荒野(こうや。31歳)。 長男で元ホテルマンの真風(まかぜ。33歳)が、 専務として支えています。 で、わたしは、 取締役にして「用務員」です。 前号では、 町役場の用務員(小使いさん)として、 72歳まで45年間、働き通した祖父のことを、 書かせていただきました。 祖父と小使いさん仲間の地道な人生への 敬慕の念。 それがいつしか、わたしの心の中で、 「用務員」というステータスへのあこがれへと 養われていったのだと思います。 わたしが知る限り、 祖父の頃の小使いさんたちのいちばんの業務は、 1)環境整備(掃除、草取り) 2)庁舎の営繕(修理、電球交換・・・) でした。 チリ一つ無く掃き清められた小使室や、 役場の廊下、職員の執務室。 蜘蛛の巣も、ホコリも見当たりません。 雑草が一本も生えていない役場の敷地。 どれもこれも、 じいちゃんとお仲間たちの汗の結晶でした。 小使いであること、そのお役目に、 心の底から「誇り」をもっていて、 幸せそうでした。 ひと仕事を終えたじいちゃんたちが、 小使室から段差をあがったところに広がる 小学校のグラウンドに出て、 子どもたちを眺めていることが、 しばしばありました。 体育の授業中に、 じいちゃんを見つけて手を振ったことも、 いい思い出です。 祖父の働く姿を思い浮かべるたびに、 「どうしてあれほどまでに、 すがすがしい表情だったのだろう」 「あからさまに見下されるような立場なのに、 どうしてあんなに誇らしかったのだろう」 と、折に触れて考えていました。 これを読まれているみなさん、 あなたは、どうしてだと思われますか? **************** 上記の「なぜ?」へのわたしなりの理由を、 言葉にしてみますね。 1.職場は、すべての執務、業務の舞台。 その場を掃き清め、磨き上げることは、 もっとも基本的なこと。 働く人たちの基盤を支えていることの、 誇り。 2.自らの身体と知識と知恵を生かして、 その素晴らしきお役目を果たしていることの、 納得感。 3.暑い日、雪の日、雨風の日・・・ 大自然の息吹を体感しながら、 自らの手と足と、身体全部を使って汗を流し、 一つ一つのことがらを成し遂げていることの、 爽快感。 じいちゃんたち小使いさん仲間が、 こんなことを理屈っぽく考えていたわけでは ないと思います。 ですが、無意識であっても、 これらの意識、気分の総体が、 あの存在感を養っていたのではないでしょうか? 環境を整備することをおもな任務とする 用務員のお仕事。 このことをずっと考えているわたしに、 今朝、目が覚めてすぐに、 すごい思いつきがもたらされました。 ********************** ★「全員用務員」そうか! これが塚越寛さんの至高の戦略なのかもしれない。 ********************** 文屋はいま、 高野登さんと、初のオンラインスクール 「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」の 開講準備を進めております。 伊那食品工業の最高顧問 塚越寛さんとの 対話を重ねるなかで、わたしが、 最近特に感じるのは「場」への意識の高さです。 家庭、職場、まち、国、世界、地球 清潔な場、快適な場、美しい場 場とは、人が生きる舞台です。 生活の場、働く場、通勤の場、 遊びの場、くつろぎの場・・・ 場が魅力的かそうでないかで、 そこですごすわたしたちの時間は、 上質にもその反対(下質?)にもなります。 時間は人生の一部であり、 人生そのものです。 ということは、 場をたいせつにすることは、 時間をたいせつにすることであり、 時間をたいせつにすることは、 人生をたいせつにすることになります。 ですが・・・ わたしたちは、何をどうするか? に意識が行きがちです。 それは、 How to do であり、What to do です。 その前に、 どうありたいか? あり方に意識を向けましょうと、 塚越さんはご著書で問いかけています。 How to be の世界ですね。 どうありたいか?の思いを定め、 何をどうするか?を決めたとき、 問われてくるのが、 どんな場を舞台に、 それを行うのか?です。 beの視座です。 塚越さんの「場」への意識の高さを示す文章を、 最新刊のご著書『末広がりのいい会社をつくる』から ご紹介しましょう。 **************** 第1章 「「快適さ」は職場づくりの大切なキーワード」より 「「人生はたった一度」 「会社も人生、家庭も人生、通勤時間もまた人生」 という考えが、当社の基本にあります。 ですから当社では、 生産性の向上や合理化のためだけに 設備投資をすることは少なく、 社員が楽しく快適に働ける職場環境をつくることを 設備投資の大きな目的に据えています。 多額の費用を投じて本社敷地内を美しく整備し、 「かんてんぱぱガーデン」と名づけて 日々手入れをしているのは、 「社員に気持ちのいい環境で働いてほしい。 緑に囲まれた職場なら快適に過ごせるだろう」 という思いから生まれたものです。」 「事務所や工場、研究棟などの施設は、 少し贅沢かと思われるほど、 「ちょっと背伸び」をして建ててきました。 不思議なことに、建物が完成して数年も経つと、 会社が建物にふさわしく育っているように感じます。 経済効率だけを考えた建物が増えている昨今、 日本のまちづくりの将来が心配です。 地域の景観や文化、技の伝承、 また資源の有効活用などを考えると、 一社の社屋といえども周囲への多面的な影響に 配慮すべきでしょう。」 **************** 伊那食品工業では、 こうした想いを込めてつくられた 社屋とかんてんぱぱガーデンを、 すべての立場の社員が、 もちろん最高顧問も、会長も社長も、 毎朝、掃除をしています。 草を取り、苔の上の落ち葉を拾い、 文字通り、「磨き上げて」います。 研究開発部門の若い女性がヘルメットをかぶり、 自前の高所作業車の先端に乗って操作しながら、 樹高が20メートルもある 赤松の枝を調えています。 (彼女たちは、自ら志願して、 高所作業車運転技能の講習を受け、 資格を取得しています!) 朝の掃除だけではありません。 日中でも、気になるゴミや汚れがあれば、 誰彼となく率先して、 掃除している姿が見られます。 ・・・ということは、 伊那食品工業では、 500人近いすべての社員が「用務員さん」 なのです。 同社には用務員さんは一人も居ません。 全員が用務員さんなのです。 ・・・ということは、 すべての人たちが、 以下の誇りと納得感と爽快感を、 毎朝、毎日、実感している。 そうして、ラジオ体操と朝礼を経て、 日常のお仕事に取りかかっているのです。 1.職場は、すべての執務、業務の舞台。 その場を掃き清め、磨き上げることは、 もっとも基本的なこと。 働く人たちの基盤を担っていることの、 誇り。 2.自らの身体と知識と知恵を生かして、 その素晴らしきお役目を果たしていることの、 納得感。 3.暑い日、雪の日、雨風の日・・・ 大自然の息吹を体感しながら、 自らの手と足と、身体全部を使って汗を流し、 一つ一つのことがらを成し遂げていることの、 爽快感。 **************** 数人の用務員さんを雇い、 造園業者さんに外注すれば、 「きれいなオフィス」が手に入ります。 しかし、 全員用務員の体制を取ることで、 何にも代えがたい「佳きこと」「効能」がある。 このことを、 同社では、トップ以下すべての社員が、 「ガッテン、合点」して、つづけているのだと思います。 「全員用務員」 これが塚越寛さんの至高の戦略なのかもしれない、 ・・・きっとそうに違いありません。 **************** かつて、 組織風土改革の第一人者と呼ばれる人気講師の 大久保寛司さん(人と経営研究所所長)は、 こう語られました。 「日本の経営者、リーダーなら、 必ずいくべきところが二つあります。 一つは、伊勢神宮。 もう一つは、伊那食品工業です」 新型コロナウイルスの流行が止まりません。 在宅勤務、ステイホームにより、 わたしたちは、あらためて、 みずからの足元、場、舞台の大切さに、 気づいているのではないでしょうか? 場を考え、 自身の人生と仕事、経営のあり方を、 再考している人が多いと聞きます。 withコロナのいまこそあらためて、 塚越寛さんの自然体経営、 末広がりの年輪経営に、 すべての人たちが学びなおす好機ではないでしょうか? **************** 文屋はいま、 オンラインスクール 「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」を制作しています。 ナビゲーター、講師を、 高野登さんがご快諾くださいました。 『映像本いい会社をつくりましょう』の 塚越寛さんと大久保寛司さんの対話映像を観ながら、 高野さんとわたしが語らい、 議論を深める構成です。 毎月1回の配信で、12回、1年間をかけて、 受講されるお一人お一人が、 それぞれの人生とお仕事、経営のありようを見つ直し、 成長・進化させることを目標にしています。 8月3日(月)の開講予定です。 どうぞご期待ください。 **************** 小布施牧場の 直営店舗milgreen(ミルグリーン)は、 ジェラートとモッツァレラチーズの工房がある カフェです。 朝、しぼりたての濃厚なジャージー牛乳を 低温殺菌したミルクを使い、 工房でジェラートとモッツァレラチーズに仕上げて、 お客様にご提供しています。 近ごろは、 絶品のプリンも登場いたしました。 (プリンはいまのところ、お店売りのみです) お店は、 「小布施千年の森」という 広大な広葉樹の森にあります。 お客様には、 信州小布施に旅をしていただき、 森で生まれたての清冽な空気を吸いながら、 味わっていただきたいと願っております。 直売をしながらも、 ネットによる通信販売も行っています。 通販のメニューは、 1.カップアイスクリーム6個入り 2.モッツァレラチーズ3個入り が基本です。 お中元向けなど、ご進物としても、 ご好評をいただいております。 いつもの夏とはちょっと新味のあるお品として、 ご検討いただけると幸いです。 小布施牧場の公式サイト: https://obusedairyfarm.co.jp/ **************** ではみなさん、お健やかに、 夏の佳き日々を楽しみましょう。 どうぞよろしくお願いいたします。 文屋 木下 豊より 【写真説明】http://www.e-denen.net/index.php/mailmag? 朝、全員で「かんてんぱぱガーデン」の 掃除をする社員のみなさん。 2019年6月の文屋座伊那セミナーにて、 朝礼を終えて、 左から大久保さん、塚越さん、木下 ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ このメールマガジン(美日常の文屋だより)は、 百年本の文屋代表、小布施人、農士、 「美日常」提唱者として、 ものごとの原点(本来あるべき姿)を 考えつづける筆者が、 日々、交流の場を綾なしながら、 みなさまの人生とビジネスのお役に立つこと を目的に、お届けしております。 ★文屋・木下豊について http://www.e-denen.net/index.php/about_rinen http://www.e-denen.net/index.php/about_kino ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ★プレム・ラワットさんの「心の平和」のメッセージを、 これから100年の未来を生きる、 無限の可能性を秘めた子どもたちに贈りたい! 寄付本プロジェクトにご一緒しませんか?★ ラワットさんのこのご著書を、 より多くのみなさんにお伝えしていきましょう! ********************* 小布施牧場の しぼりたてジャージー牛乳を使った ジェラートとモッツァレラチーズの工房&カフェ milgreen(ミルグリーン) https://obusedairyfarm.co.jp/milgreen/ ************************ 2019年1月20日に八重洲ブックセンターで開いた かんてんぱぱ・伊那食品工業株式会社会長 塚越寛さんの講演音声データ。 語り手と聞き手の意識が高いレベルで一体になった 「奇跡の講演会」の90分間の全容を、 ぜひお手元で何回も聞いてお役立てください。 http://www.e-denen.net/index.php/movies?_id=42 ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ◎わたしのこころの師匠・戸村和男先生 富士和教会の公式サイト:http://fujiwa-k.com/ 師匠のお弟子さん・井内由佳さんのご著書 『もっと美しく、もっと幸せに ~リッチに輝いて愛される33の理由』 (廣済堂出版。2018年)より 【第4章 愛の中にいる】 神さまの存在を常に身近に感じて、 願いが叶ったらこころから感謝を申し上げる。 そういうことろがけが、 夢実現の扉を開く近道です。 ★井内由佳さんの公式サイト:http://yuka-i.com ★井内由佳さんが社長をつとめる 株式会社フィールド オブ ドリームスの公式サイト: 命を受けました。 https://youtu.be/owcmZ4ymmS0 ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ◎わたしのイチオシ。斉藤一人さんの「覚悟の話」 goo.gl/hJbwWd ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎