みなさん、こんにちは。お元気ですか? きょうの信州小布施は、 さわやかな五月晴れです。 前号で、 カッコウが鳴いていますと書きました。 鎌倉の読者さま、宇田川榕一郎さんから、 「鎌倉では5月17日に 時鳥(ホトトギス)の鳴き声を 初めて聴きました」とお便りをいただきました。 鳥や虫の、その年、その季節の 最初の鳴き声を「初音(はつね)」というのですね。 美しい日本語です。 宇田川さん、ありがとうございます。 みなさん、 いつもこのメールマガジンをお受け取りいただき、 ありがとうございます。 ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ 信州小布施 美日常の文屋だより vol.792 和合と感謝 百年本を世界の未来へ。 ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ 【きょうのテーマ】 リッツ・カールトンと伊那食品工業。 「社員の成長」の意味を高野登さんに学ぶ。その2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ********************** ★ホスピタリティを「道」として極め、 人としての「成長」を求め続ける 高野登さんさんのこころの背骨は?★ ********************** 前号では、 リッツ・カールトン元日本支社長で、 人とホスピタリティ研究所代表の 高野登さんとわたしの出会いについて書きました。 いまから12年前、2008年の5月26日午後、 川越胃腸病院(埼玉県)の応接室でした。 院長の望月智行先生のご著書に掲載する 鼎談(三人の対談)のお相手として、 大久保寛司さん(人と経営研究所所長)が、 ご指名されたのが、 大久保さんを「師匠」として敬愛する高野さんでした。 お三方の語り合いの内容は、 望月先生のご著書『いのち輝くホスピタリティ ~医療は究極のサービス業』に掲載されています。 出会いから12年を経たいま、 高野さんは文屋と、いくつかの「企て」を ご一緒くださっています。 一つは、 年輪経営伊那セミナー。 (6月11日・12日の実施予定を8月以降に延期) そして、 4つのオンラインスクールの企てが、 進行中です。 その第一弾のテーマは、 「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」です。 伊那食品工業会長であった塚越さんが、 大久保寛司さんの問いかけに答える動画 『映像本いい会社をつくりましょう』の映像を観ながら、 高野さんが解説する12回コースです。 2020年7月1日開講を目指して準備中です。 どなたでも受講していただくことができます。 12年間のおつきあいと語らい、 そして20冊におよぶご著書の読者として、 わたしが思う高野さん像は・・・ ホスピタリティを「道」として極め、 人としての「成長」を求め続ける人です。 柔和で温かい表情と語り口の背景には、 一期一会の真剣勝負に臨む、 丹田に力を込めた、真のお姿を感じます。 あるとき、 ふとした語らいの中で、 高野さんは、いまは亡きお父様のお言葉を、 教えてくださいました。 それは、この言葉です。 「戸隠山(とがくしやま)に恥ずかしいことはするな」 高野さんは、 18歳でふるさとの信州から、 東京に出ました。 ホテルマンとしての学びを経て、 最初にお勤めになったのが、 米ニューヨークのホテルでした。 1974年から20年間のアメリカで、 1994年から15年間は日本で、 通算35年間、 ホテルの世界で活躍されました。 後半の20年間に勤務した アメリカと日本のリッツ・カールトンは、 「自分自身の成長を実感できた時間だった」と のちに、ご著書で語られています。 1994年に帰国して、 同日本支社長に就任。 1997年の大阪と2007年の東京の開業を サポートされています。 これまでの歩みの中で、 いつもこころにとめているのが、 上記のお父さんのお言葉なのだそうです。 2016年3月、 高野さんが文屋から出版してくださったご著書 『おもてなし日和(びより)』。 この書物の巻末を飾るメッセージとして 高野さんが選ばれたのも、 このお父さんのお言葉でした。 その全文をご紹介しましょう (ここから) **************** 「戸隠山に恥ずかしいことはするな」 信州の霊山、戸隠山。 私は、その山懐(やまふところ)に生まれ育った。 そして、 小さいころから 親や村の大人たちに、 こう言われてきた。 「戸隠山に恥ずかしいことはするな。」 お天道(てんとう)様と同じように、 戸隠山はなんでもお見通しなのだそうだ。 戸隠山には5つの神社があり、 神話に登場する5人の神様が祀られている。 その一つ、 火 之御子(ひのみこ)社は 私の父のお気に入りの場所だった。 ご祭神のアメノウズメノミコトを敬愛の意をこめて 「ウズメさん」と呼んでいた。 家族で蕎麦(そば)を食べに行った帰りなど、 「ウズメさんにあいさつしていくか」と言って、 30分ほど境内を歩いたものだ。 そんなとき父は、 ゆっくりと煙草を吸いながら、 ウズメさんと話をしているように見えた。 その火之御子社は、 いつの頃からか 私にとっても好きな場所となった。 ここにたたずみ、 ウズメさんを身近に感じるひとときは、 自分のこれまでの行動を振り返る、良き時間となる。 もう一つ、父が好きだった場所がある。 それは、中社から奥社へ向かう途中にある鏡池だった。 あるとき、戸隠の山容を鮮やかに映す鏡池のほとりで 父が煙草をくゆらせながら、ぽつりとつぶやいた。 「こんな生き方を貫きてえもんだなあ。」 幼い私に、 その言葉はあまりにも難しかった。 しかし今、 ようやく当時の父の心境がわかる気がする。 「心の水面を静かに保つ。 心のなかに静けさをもつ。」 戸隠に生まれ育った人々は 常にそう心がけてきたのではなかったか。 「戸隠山に恥ずかしいことはするな。」 それは、 自分と正直に向き合う生き方をせよ というメッセージだろう。 ぶれない軸をもっているか? 自分を律して生きているか? 鏡池の水面のように、 ときとしてさざ波や大波が立ったとしても、 己が立ち返る軸を、静けさを、もっているか? 心の奥底で、 戸隠山は たえず私を見守り、私に問いかけてくる。 迷ったとき、道を外れそうになったときには、 生き方の、ひいては、 おもてなしの 原点を思い出させてくれるのだ。 **************** (ここまで) 本書『おもてなし日和』の帯に高野さんは、 「これが私の集大成となる一冊です」と 記されました。 第一章 学びの季節 私のアメリカ修業時代 第二章 視点を変える 組織のリーダーとして 第三章 「おもてなし」のかたち 私のホスピタリティ論 第四章 胸に刻まれた言葉 わが人生の師匠たち 第五章 私の生きる軸 立ち戻りつつ、進む この五つの章を、 プロローグとエピローグで包みこんであります。 62年の半生を経て高野さんが考える 「おもてなし=ホスピタリティ」の本質論であり、 高野さんの初の詩的なメッセージ集であり、 半生の「思索の自叙伝」でもあります。 写真は、高野さんが敬愛し、応援されている 若きカメラマンの清水かほりさんの作品です。 ひとことで言うと、 美しく、やさしく、深い書物です。 次号では、 リッツ・カールトンと伊那食品工業のありようから 高野さんがお考えになる 「社員の成長」「人としての成長」について、 ご著書の文章からご紹介いたします。 (次号につづきます) **************** 「経営の目的は、社員の幸せな理想郷づくり」の 信念を貫いて62年にわたり、 増収・増益・増員の実績を築いてこられた 塚越寛さんの音声データを、お手元に保管して、 繰り返しご聴講ください。 塚越さんの 「社員が幸せないい会社づくりは、平和で明るい、 いい世界づくりにつながる」のメッセージは、 これからの暮らしに、働きに、 きっとすてきな生き甲斐と働き甲斐を もたらすことでしょう。 音声ダウンロード 「2019年1月20日塚越寛氏“奇跡”の講演会」 定価:3,300円(税込)ですが・・・ ★新型コロナウイルスの世界的大流行に伴う、 国の緊急事態宣言の期間中、 特別価格2,200円(税込)にて ご提供いたします。 (その後は、価格を5,500円に改訂いたします) 「2019年1月20日塚越寛氏“奇跡”の講演会」 音声ダウンロードはこちらからどうぞ: https://www.e-denen.net/index.php/books?_id=42 **************** 文屋が主宰する 「末広がりの年輪経営プロジェクト」では今後、 「場」を磨いて、be(あり方)を高めることを たいせつなテーマとして、 オンラインセミナーとリアルセミナーを融合させた 「年輪経営伊那セミナー」 「年輪経営小布施セミナー」などを、 開催して参ります。 その第一弾として、 高野登さん(リッツ・カールトン元日本支社長、 人とホスピタリティの研究所代表)が、 『映像本いい会社をつくりましょう』の 映像を観ながら、独自の視点で解説する オンラインスクールを、 7月1日に開講いたします。 お楽しみに! **************** ではみなさん、お健やかに、 初夏の佳き日々を楽しみましょう。 どうぞよろしくお願いいたします。 文屋 木下 豊より 【写真説明】http://www.e-denen.net/index.php/mailmag? 高野登さんを見守り続ける戸隠山、早春の姿 (撮影・提供:高野さん) 『おもてなし日和』 「2019年1月20日塚越寛氏“奇跡”の講演会」 音声ダウンロードはこちらからどうぞ: https://www.e-denen.net/index.php/books?_id=42 ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ このメールマガジン(美日常の文屋だより)は、 百年本の文屋代表、小布施人、農士、 「美日常」提唱者として、 ものごとの原点(本来あるべき姿)を 考えつづける筆者が、 日々、交流の場を綾なしながら、 みなさまの人生とビジネスのお役に立つこと を目的に、お届けしております。 ★文屋・木下豊について http://www.e-denen.net/index.php/about_rinen http://www.e-denen.net/index.php/about_kino ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ★プレム・ラワットさんの「心の平和」のメッセージを、 これから100年の未来を生きる、 無限の可能性を秘めた子どもたちに贈りたい! 寄付本プロジェクトにご一緒しませんか?★ ラワットさんのこのご著書を、 より多くのみなさんにお伝えしていきましょう! 新刊と寄付本プロジェクトの詳細はこちら → http://premrawat.shop-pro.jp/?pid=148653715 ********************* 小布施牧場の しぼりたてジャージー牛乳を使った ジェラートとモッツァレラチーズの工房&カフェ milgreen(ミルグリーン) https://obusedairyfarm.co.jp/milgreen/ ************************ 2019年1月20日に八重洲ブックセンターで開いた かんてんぱぱ・伊那食品工業株式会社会長 塚越寛さんの講演音声データ。 語り手と聞き手の意識が高いレベルで一体になった 「奇跡の講演会」の90分間の全容を、 ぜひお手元で何回も聞いてお役立てください。 http://www.e-denen.net/index.php/movies?_id=42 ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ◎わたしのこころの師匠・戸村和男先生 富士和教会の公式サイト:http://fujiwa-k.com/ 師匠のお弟子さん・井内由佳さんのご著書 『もっと美しく、もっと幸せに ~リッチに輝いて愛される33の理由』 (廣済堂出版。2018年)より 【第3章 しあわせは素肌にあらわれる】 メイクは、自分と相手と両方のためにするもの。 身だしなみを整え、自分の気分を高揚させると共に、 相手を居心地のいい気分にさせる効用があるからです。 ★井内由佳さんの公式サイト:http://yuka-i.com ★井内由佳さんが社長をつとめる 株式会社フィールド オブ ドリームスの公式サイト: 命を受けました。 https://youtu.be/owcmZ4ymmS0 ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ◎わたしのイチオシ。斉藤一人さんの「覚悟の話」 goo.gl/hJbwWd ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎