文屋

文屋だより

Vol.889 宇宙色の蝶「君が代」を解き放つ その2

2021年09月09日

みなさん、こんにちは。お元気ですか?

信州小布施の里

さわやかな初秋の空気です。

近年絶大な人気を誇るブドウ
特産のシャインマスカットの収穫が始まり、
農家のみなさんは活気づいています。

2人の息子たちが営む小布施牧場の栗園は、
今年も豊作のようです。

イガはまだ緑色ですが、
これから熟するにつれて茶色になっていきます。

まもなく、以下の特設ページより、
秋の恒例、
栗の実のお申込受付を始めます。
https://obusedairyfarm.co.jp/products-post/obusekuri/

ご期待ください。

さっそく本日のテーマをお伝えいたします。

【本日のテーマ】

宇宙色の蝶「君が代」を解き放つ その2

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****************

和歌「君が代」は、
すべてを包みこむ「母ごころ」をもつ
宇宙色の蝶

****************


前号までに、文屋が7月に出版した書物
『ちよにやちよに』は、

「そうだったのか!君が代!」と題して、

6回にわたり、
この和歌の本来の意味と魅力を
お伝えしてきました。


ポイントを整理してみます。

本の要旨は、次の5点です。

1.この歌の元になる歌は、
いまから1100年以上前につくられた和歌です。

2.その和歌は、

ある人物が心から愛する相手へ、
「いつまでも長く生き続けてほしい」と
詠(よ)んだラブレターでした。

3.この和歌は、この国の人びとに愛され、
千年以上にわたって歌いつがれてきました。

4.その結果として、

『君が代』は、
世界一永い歴史を持つ、
世界一短い国歌になりました。

5.「君」を誰と思うかは歌う人の自由です。

特定の人や立場を指すのではありません。

人ではなく、虫でも動物でも小石でも苔でも、
他国の人びとでも地球や宇宙を思って歌っても、
それは自由です。

6. この歌には「母ごころ」が詠み込まれている。

だからこそ、
この歌は、あらゆる人たちの心を、
千年にわたって共鳴させ続けてきたのではないか。

そして、前号では、

7.本書では、
1100年を超える時空を旅する「君が代」を
国蝶である宇宙色の蝶「オオムラサキ」に
象徴させていること。

8.ところが、

いまから100数十年前から、
「君が代」が国歌として
位置づけられ、

宇宙色の蝶は、
国歌という「虫かご」に
納められたこと

を記しました。


****************

すべてを包みこむ「母ごころ」をもつ
和歌「君が代」を虫かごから解き放ち、
世界へ、宇宙へと飛び立たせたい

****************


国歌に定められたことを「虫かご」と
表現することには、
違和感を覚える方もいることでしょう。

こう書いているわたしは、

プラスチック製の虫かごではなく、

昭和30年代までよく見られた
職人さんが木と竹を細工して仕上げた
上質な虫かごをイメージしております。

いずれにしても、

1100年以上にわたってこの国の庶民生活から
お能の舞台まで、幅広い人たちに愛唱されて、
大空を自由に羽ばたいていた蝶は、

明治の初頭に「国歌」と位置づけられました。


『ちよにやちよに』のあとがきでご著者の
白駒妃登美さんは、このいきさつを、
次のように記しています。

(引用、ここから)
****************

明治時代になって、
国民みんなの歌『君が代』は、
新たな局面を迎えます。

『君が代』が、
「国歌」として歌われるようになったのです。

きっかけは、
明治2(1869)年の英国王子エジンバラ公の
来日だったと言われています。

(中略)

国歌になると、
国が催もよおすさまざまな行事で
歌われることが多くなります。

そのときには、
「君が代」という表現のままで
「大君の代」と同じ意味が発生しますから、

次第に「天皇のお治さめになる御代」
という意味も込められるようになったのです。

さらに戦前・戦中は、
天皇の御代を寿(ことほ)ぐ歌として、
学校でも教えられました。

(中略)

国歌を天皇陛下と国民が一緒に歌うとき、

国民は
「陛下のご長寿と平和なこの国がいつまでも
いつまでも続きますように」と願いますが、

陛下は、
国民の命の尊さを思い、我が国と世界の人々の
安寧と幸せを、そして平和を祈ってくださいます。

お互いに思いやるこころが響きあう歌、
それが『君が代』なのですね。

****************
(引用、ここまで)


「君が代」が
「国歌」として歌われるようになったのは、
明治2(1869)年。

それからまだ152年です。

「君が代」の歴史を1100年としても、
これまでの歩みの86%の年月は、
国歌ではない、国民の愛唱歌だったのです。

そして、
戦後76年の間、この歌は、

「天皇陛下の御代を讃える歌」だから
礼賛するという人たちから、

「軍国主義の象徴」だから
歌うのを拒否する、
国歌にすることに反対するという人たちまで、

にぎやから論争の的になり、
いわゆる「政治的な歌」「タブーな歌」
「毛嫌いしたい歌」という印象が漂うになりした。

しかし、

和歌「君が代」は本来、
あらゆる人やものごとへの愛の歌であり、
特定の人や地位を讃える歌ではありません。

そして、

この和歌に罪はありません。

「罪を憎んで人を憎まず」といいます。

「軍国主義の象徴」として
毛嫌いするのは、
憎む対象にするべきではない人が、

着ていた服やかぶっていた帽子を
憎んでいることになります。

なんという偏狭さでしょう。

この本が、
いまだに全国の書店流通網に
乗っていないことの背景には、

この国の人びとをこわばらせている「タブー感」と
偏狭さがあります。

****************

本書に推薦文をお寄せくださった
万葉学者の中西進先生は、
「この絵本で君が代を元に戻す」と表現されました。

わたしたち制作チームは、
「君が代を解き放つ」と表現されました。

虫かごから宇宙へ

「君が代」は国歌である前に、
愛の和歌です。

1100年以上にわたって、
わたしたちの先人たちが愛唱してきた
歌なのです。

「君が代」という和歌に詠み込まれた、

底抜けに明るくて
果てしなく大きな愛=「母ごころ」。

千年以上にわたって愛唱してきた
わたしたちの先人たちの「祈り」が込められた
パワーソングです。

日本人のあり方、
日本から世界に発信していく言動のあり方まで、
この和歌は示しています。


子どもたちは幼稚園や学校で、
はじめて国歌「君が代」を覚えます。

詠み人知らず(作者不明)のラブレターを、
先人たちが千年以上にわたって
愛唱しつづけてきたこと。

この歌の本来の意味を、
先生方にも子どもたちにも、
伝えていきたいと思います。


文屋ではいま、
絵本『ちよにやちよに』を、

全国・世界の子どもたちに贈る
「寄付本プロジェクト」を実施中です。

おかげさまで、

福島県内の小学校と公共図書館、
全国の児童養護施設、
そして小児医療の病院に贈る

第一次目標の250万円・1,250冊分を
達成いたしました。

応援してくださっているみなさん、
ありがとうございます。

第二次目標は、
世界各国の駐日の外国公館約230館と、
世界中の日本人学校役100校に、
数冊ずつ贈ることです。

金額は250万円、1,250冊です。

みなさまのご理解とご参画をお待ちしております。

https://www.e-denen.net/cms_kifubon.php

****************

ではみなさん、お健やかに、
初秋の佳き日々を楽しみましょう。

どうぞよろしくお願いいたします。

文屋 木下 豊より


【写真説明】https://www.e-denen.net/cms_mailmag.php?_id=879

『ちよにやちよに』の最後から2コマ目の絵は、
日本から「君が代」の母ごころを発して、
地球を包みこみ、宇宙へと伝えていくイメージです。

「わたしたちの 歌声が
世界中に ひびき わたりますように
1000年先の 平和な 未来に とどきますように」


白駒さんがこの絵本に込めた想いを、
わかりやすく語る映像が出来上がりました。
どうぞご覧ください。↓

以下の「寄付本プロジェクト」のページ中ほどの
「ご挨拶動画」です。
文屋へのご注文もこちらからどうぞ!
https://www.e-denen.net/cms_kifubon.php

Amazonでもお求めいただくことができます。
https://amzn.to/2UYJJBs

中西進先生は、この御方です:
https://www.youtube.com/watch?v=D4h2vaLcCEU

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★文屋・木下豊について
https://www.e-denen.net/cms_about.php

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