文屋

文屋だより

Vol.867 「令和」を考案した中西進先生が白駒さんの『ちよにやちよに』に寄せた推薦文の真の想いは? その1

2021年07月04日

みなさん、こんにちは。お元気ですか?

信州小布施の里、
きょうは朝から雨がしとしと降っていましたが、
夕方になって晴れてきました!

静岡県、神奈川県などで発生している
豪雨による被害にあわれているみなさまに、

お見舞い申し上げると共に、
一日も早い復旧を願います。

きょう午前中は、
最新刊の絵本『ちよにやちよに』の出版記念講演会が
開かれました。

主催者でありながら、
国際文化会館(東京・六本木)の
リアル会場に参ることなく、

自宅の仕事場からオンラインで参加いたしました。

さっそく本日のテーマをお伝えいたします。

【本日のテーマ】

「令和」を考案した中西進先生が
白駒さんの『ちよにやちよに』に寄せた
推薦文の真の想いは? その1

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「君が代を元に戻す。

有益な役割に「大賛成」です」と
中西進先生

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文屋は7月9日(金)、
『君が代』をテーマにした絵本
『ちよにやちよに』を全国発売いたします。

副題は、
「愛のうたきみがよの旅」です。

本の要旨は、次の3点です。

1.この歌の元になる歌は、
いまから1100年以上前につくられた和歌です。

2.その和歌は、
ある人物が心から愛する相手へ、

「いつまでも長く生き続けてほしい」と
詠(よ)んだラブレターでした。

3.この和歌が、この国の人びとに愛され、
千年以上にわたって歌いつがれてきました。

そしてその結果として、

『君が代』は、
世界一永い歴史を持つ、世界一短い国歌になっています。

日本画家の吉澤みかさんの絵に、
白駒さんの日本語と
山本ミッシェールさんによる英語訳が添えられています。


この絵本をつくる構想について、
わたしが絵本プロデューサーの
松岡紗英さんからご紹介いただいて、

白駒さんからはじめて聞いたのは、
昨年2020年12月22日でした。

出版に至る紆余曲折(うよきょくせつ)の物語は、
別の日に書きますね。

きょうは、
本書に推薦文をお寄せくださった
国文学者の中西進先生の「想い」を、
ご紹介いたします。

長文になりますので、
次号と2回に分けます。


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『君が代』は真珠のような宝物

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みなさん、
中西進先生をご存じでしょうか?

国文学者、国際日本文化研究センター名誉教授
1929年(昭和4年)東京都生まれ、91歳。
勲等は文化勲章

・・・とご紹介するよりも、

元号「令和」の考案者、名付け親といわれている御方、
というほうが、なじみがいいですね。


わたしは、
2011年から2年間、
東京の出版社 ウェッジ社で開かれていた

「中西人間塾」の学び手として、
先生に教えをいただきました。

塾の「修了旅行」で、
先生と塾生を小布施にお迎えして、
ご講演をいただいたこともあります。

そんなご縁から、
本書の推薦人になっていただくことを、
お願いしたところ、

ご快諾をいただくことができました。

中西先生にいただいた推薦文は、
以下の通りです。

「君が代は広く人びとが愛誦して来た
長寿の雅歌(がか)であり
万葉集からの伝統を継ぐ
まさに真珠のごとき愛の歌を
日本人は宝としつづけるのである

令和三年弥生(やよい)
中西 進」

先生は、この推薦文を、
毛筆でしたためて、
贈ってくださいました。

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じつは、
この推薦文が文屋のポストに届いた時、

その数分前に、
本書にとってとてもつらい出来事がありました。
(このことは次号で書きます)

中西先生からは、
万年筆でお手紙も添えられていました。

そこには、
「御本 有益な役割で大賛成です」と
記されていました。

わたしと、
白駒さんをはじめ制作チームのみなさんが、
先生からの推薦文とお手紙に、

どれほど勇気づけられたことか、

そして、

本書を世に出す意義に確信を持つことができたか、
その影響力は計り知れません。

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令和3年6月14日午前、
わたしは、

中西進先生が館長を務められている
富山県立 高志の国(こしのくに)文学館に
参りました。

中西先生にこの絵本の推薦文をいただいたことへの、
感謝の気持ちをお伝えすることが目的でした。

中西先生にお目にかかったのは、
9年ぶりのことです。

高志の国文学館の館長室に迎えられ、
中西先生と1時間ほど、
2人だけで語り合うことができました。

先生のお話の要点は、以下の通りです。

1.『君が代』の本歌はラブレターでした。
  愛の歌です。

  しかも、詠み人知らず。
  国歌なのに作詞者が不明・・・
  それがこの国のありように通じるように思います。

  世界には、革命の成功や
  自国の強大さなどを歌う国歌が多い中、
  愛の歌であることはとてもユニークな存在です。
  
  自国礼賛のレベルではなく、
  人類愛のレベルの歌といってもいいでしょう。

2.本歌は、
  古今和歌集に収められている「わがきみは」で始まる和歌です。

  しかし、この和歌の精神、命を寿ぐ気持ちを詠む歌はすでに、
  万葉集にも見てとることができます。

  それは、巻13の3245~3247の3首です。

  『君が代』の起源は、万葉の時代にまでさかのぼります。

  他者を愛し、自然を畏れつつ敬い、
  大らかに和やかに暮らすことを重んじてきた
  
  日本人の根源的な想いと願いが、
  この歌には込められています。

3.こうして千年以上にわたって
  日本人の先人たちに愛されてきたのが、
  この歌です。

  開国して間もない140年ほど前、
  外交の国際儀礼上、
  「国歌」を演奏することが必要になりました。

  その時点で、多くの国民に永い間愛されてきた、
  日本を代表する歌として、
  
  「君が代」の和歌に白羽の矢が
  立てられました。

  富国強兵政策のもと、
  この歌は国家主義、軍国主義、戦争と
  結び付けられるようになり、

  1945年の終戦を迎えました。

  国家がこの歌を利用してきたのです。

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中西先生のお話は、このあとも続きました。

次号でご紹介する内容は、
先に書いた「本書にとってとてもつらい出来事」に
関係があります。

長文になりますので、
次号につづけますね。

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子どもたちは幼稚園や学校で、
はじめて国歌「君が代」を覚えます。

詠み人知らず(作者不明)のラブレターを、
先人たちが千年以上にわたって
愛唱しつづけてきたこと。

この歌の本来の意味を、
先生方にも子どもたちにも、
伝えていきたいと思います。


文屋ではいま、
絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』を、

福島県内の小学校と公共図書館、
全国の児童養護施設、

そして小児医療の病院に贈る
寄付本プロジェクトを展開中です。

おかげさまで先ほど!
第一次目標の250万円・1,250冊分を
達成いたしました。

応援してくださっているみなさん、
ありがとうございます。

第二次目標は、
世界各国の駐日の外国公館約230館と、
世界中の日本人学校役100校に贈ることです。

金額は370万円、1,850冊です。

みなさまのご理解とご参画をお待ちしております。

https://www.e-denen.net/cms_kifubon.php
(文屋からのご購入もこちらからどうぞ)

****************

ではみなさん、お健やかに、
夏の佳き日々を楽しみましょう。

どうぞよろしくお願いいたします。

文屋 木下 豊より


【写真説明】
https://www.e-denen.net/cms_mailmag.php?_id=858

中西進先生

初公開!!
中西先生にいただいた
毛筆の推薦文(文屋の家宝にいたします(^0^))

白駒さんがこの絵本に込めた想いを、
わかりやすく語る映像が出来上がりました。
どうぞご覧ください。↓

以下のページ中ほどの「ご挨拶動画」です。
https://www.e-denen.net/cms_kifubon.php

本書は、
書店「読書のすすめ」さん:
https://dokusume.shop-pro.jp/?pid=160654708 や、

Amazonでも、お求めいただくことができます。

中西進先生は、この御方です:
https://www.youtube.com/watch?v=D4h2vaLcCEU

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★文屋・木下豊について
https://www.e-denen.net/cms_about.php

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