2016年04月10日
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(きょうのテーマ)
ビジネスとアートが昇華した
高野登さんのホスピタリティ道
『おもてなし日和』その2
相手の立場を考慮しない「ために」は・・・
〜東京・MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店
中田 英志郎さん
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★もてなすとは、「以って為す」こと★
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高野登さんの最新刊『おもてなし日和』には、
東京の書店員さんからも、
応援をいただいております。
MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店の
社会書担当 中田英志郎さんも、
そのお一人です。
中田さんには、2014年11月、同店にて、
伊那食品工業株式会社会長
塚越寛さんの経営をテーマに、
「いい会社をつくりましょう」フェアを
開いていただくなど、
文屋として、ご愛顧いただいている方です。
30代前半とお若い方ですが、
東京FMさんのホームページに、
定期的に書評を寄せている実力派です。
http://www.tfm.co.jp/
『おもてなし日和』について、
中田さんに書評を載せていただきました。
全文は以下のURLからお読みいただけます。
中田さんは、本書の意義について、
高野登さんが、
「35年間のホテルマン人生で歩んだ
「ホスピタリティ道」の真髄を、
さらに凝縮した「おもてなしの心」を説いている。」
と評されています。
そして、
もてなすとは、「以って為す」こと
とのメッセージを引いて、
「「おもてなし」とは、
相手のために特別なことをするのではなく、
相手の心を真に深く理解し、
自然体で接することなのかもしれない。」
「著者の故郷の、
自然と生活を切り取った清新な写真とともに
編まれた言葉は、
読者の心に透き通るようにしみ込んでくる。
日々の生活にふと立ち止まってしまう、
そんな時にそっと寄り添ってくれる一冊。」
と評価してくださいました。
中田英志郎さん、ありがとうございます。
全文はこちらをご覧ください。
http://www.tfm.co.jp/timeline/index.php?catid=1485&itemid=107504
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★「お客様のために」と「お客様の立場で」。
わずかな違いに心を配る★
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高野登さんは、『おもてなし日和』の中で、
中田英志郎さんが書いてくださった視座について、
以下のように書いていらっしゃいます。
「ホテルでの講演や研修のときには、
演台に水が用意される。
最近はペットボトルとグラスが多くなった。」
と、「おもてなし」の場面を紹介されて・・・
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「お客様のために」と考えるのか。
「お客様の立場で」臨むのか。
大多数のホテルマンは
「お客様のために」サービスをしている。
お客様のためのシステム、
お客様のためのプラン、
お客様のための道具……。
一見、普通に使いそうな表現。
しかしその背後には、
自分たちの都合や価値観が見え隠れてしている。
そして、お客様の価値観には近づいていない。
ほんの一握りのホテルマンが、
「お客様の立場に立って」行動している。
自分のものさしではなく、
お客様の価値観で、すべてを判断している。
お客様の立場で見たときに、
そのサービスはほんとうに必要か?
価値のあることか?
感謝されることか?
そのことを考えるのだ。
「お客様のために」と「お客様の立場で」。
わずかな言葉の違い。
けれども、そのわずかな違いに心を配り、
自分の持ち場でその意味を考え抜き、
行動を重ねていったときに初めて、
より上質なホスピタリティは実現する。
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2020年東京オリンピックは、
「おもてなし五輪」という
コピーを、目にするようになりました。
だれもが、
日常の暮らしや働きの中で、
いちばん身近な人に対して、
細やかな心を配ること。
その「微差僅差」の積み重ねが、
「絶対差」を養ってゆくのだと、
高野さんの文章を読んでいて、
考えております。
「詩集のようなビジネス書」を、
「百年本」として、
読者のみなさまと一緒に、
育てていきたいと思います。
つづく
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★きょうの気づき★
◆「おもてなし」とは、
相手のために特別なことをするのではなく、
相手の心を真に深く理解し、
自然体で接すること。
◆「お客様のために」と「お客様の立場で」。
わずかな言葉の違い。
けれども、そのわずかな違いに心を配り、
自分の持ち場でその意味を考え抜き、
行動を重ねていったときに初めて、
より上質なホスピタリティは実現する。
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