2022年10月13日

知識は万能?アフターコロナを生き抜く戦略「問う力」~持続可能な組織を目指して

文屋はいま、オンラインセミナー【高野登さんと学ぶ「わたしの人生を変えたホスピタリティライフのすすめ」】を配信中。このブログでは、講座の内容を抜粋して編集したコラムをお届けします。

人生もビジネスも、知識を持っている人が成功する。そう考えたことはありませんか。

私たちはこれまでの学校教育で、ずっと知識を試され続けてきました。授業で知識を学び、理解した知識をテストで答える。このインプットとアウトプットを繰り返し、より多くの知識を得た人が成績優秀者となって、学校や社会で活躍できる人材になると信じてきました。

いま情報化は加速し、さまざまな知識が世の中にあふれています。そして私たちの周りには、たとえば「成功の秘訣」「幸せになるための方法」など、たくさんの“ノウハウ”があります。

誰もがたやすく知識が得られる社会となったわけですが、成功者は増えているでしょうか。

あふれる知識のなかでますます混乱し、出口のない迷路をさまよってしまう。そんな経験は、誰にもあるはずです。知識は増えるほど、未知の領域が増えていくのです。

そして知識があふれ、知識にアクセスできる人が増えれば、知識そのものの価値は下がっていきます。

では、どうすればいいのか。こう考えてみてはどうでしょう。知識のなかに答えを探すのではなく、知識から問いを立ててみる、と。

たとえば、いまある商品やサービスをもっと売りたいとき、「どうやったら売れるか」と考えることは、答え探しです。

その一方で、いまあるものを疑問視するのが、問いを立てることです。「そもそもこの商品は何のためにつくったのか」、「なぜ私たちはこのサービスを提供したいのか」、「お客様はどうしてこの商品でなければいけないのか」・・・。

こうした問いを立てた瞬間に、私たちの知識への向き合い方は大きく変わります。知識にたいして受け身ではなく、能動的になるからです。

既知のものを変えていくことは、答え探しではなく、問いを立てることによって実現します。

「言うは易し、行うは難し」―――。とくに私たち日本人は、問いを立てることがとても苦手です。学校教育で求められてきたのは、早く正しい答えを出すことだったからです。

「彼女は呑み込みが早い」。「彼は一を聞いたら十を知る」。これらは間違えなく、褒め言葉でした。

いまはどうでしょう。とくに昨今のコロナ禍では、知識を蓄積しても何も解決せず、さまざまな情報に振り回され、混乱はより大きくなっています。

すぐに見つかる答えを探す力ではなく、状況に敏感になり、問いを立て続けること。いまこそ、こうした力が必要なのではないでしょうか。

コロナ禍でも成長を続ける人や企業には、ある特徴があります。それは、情報を収集し、処理するだけではなく、情報を編集する力があるということです。

この編集する力の原点には、問題発見能力、つまり、問う力があるのです。

いまある知識のなかに答えを求めず、「そもそも」「なぜ」「どうして」を問うことで新しい視点や視座を見つけること。この想像と創造をとおして、いまはまだない、新しい価値が生まれます。

アフターコロナを生き抜く戦略は、まさにここにあるはずです。

既存の知識に頼らず、新しい視点で情報を編集することで、未来の価値を創り上げる組織。こうした組織は、すぐに答えを出しません。リーダーが夢やビジョンを語り、メンバーは子どものような好奇心で仲間と対話を続け、問いを立てることを楽しみます。

そして目指すのは、目の前の売上や利益ではなく、持続可能な組織です。既存の知識のなかから短期的な解決策を探すのではなく、問題を発見し、長期的に問い続けることで、知識をつなげていきます。

自分はいま、既存の知識にとらわれているかもしれない。もしいま、あなたにこうした気づきがあったなら、いったん「答え探し」をやめてみませんか。そして「そもそも」を問う、新たな戦略に挑戦することをおすすめします。

このセミナーの講師、「人とホスピタリティ研究所」の高野登さんは、ザ・リッツ・カールトン・ホテルの元日本支社長。同ホテルで学んだ「おもてなし」の心、これをブランド化した「ホスピタリティ」の感性を軸に、みなさまの人生やビジネスの新設計を伴走します。

オンライン講座は、1回60分前後の講義を、映像と音声で月2回(全12回)、学習期間 6か月間で学びます。この期間に、あなたの言葉、思考、そして行動は、驚くほど洗練されていきます。みなさまのご参加を、ぜひお待ちしております。

【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール 高野登さんと学ぶ「わたしの人生を変えたホスピタリティライフのすすめ」

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