2022年9月15日
あなたはどんなリーダーですか。
そう聞かれたら、みなさまは、どう答えるでしょうか。
「いや、私はリーダーには向いてない」と答える人が、多いかもしれません。なかには、「職場では、ぐいぐい部下を引っ張っている」という人もいるでしょう。
いずれにしても、ここには特定のリーダー像があり、向き不向きがある、という前提があるように思えます。
文屋より配信中のオンラインセミナー【高野登さんと学ぶ「わたしの人生を変えたホスピタリティライフのすすめ」】では、みなさまのさまざまな「当たり前」を問い直す機会を提供しています。
今回は、「リーダーシップ」を問い直してみましょう。
ではさっそく、新たな前提をつくってみます。
リーダーシップのスタイルは、人の数だけある。そして、あらゆる状況に当てはまる正解はない。あるとすれば、自分にとっての正解だけ。人生のなかで、どうやって自分を導いていくのか。そこにリーダーシップの本質がある。
この前提を提供してくれる本セミナーの担い手、高野登さんは、ザ・リッツ・カールトン・ホテルの元日本支社長です。ホスピタリティの感性を磨き上げ、圧倒的な独自性を築いたリッツ・カールトンでの学びをいま、みなさまの人生や経営に生かすお手伝いをしています。
リッツ・カールトンでの経験をとおして高野さんが語る、リーダーの思考。その面白いたとえは、次のようなものでした。
自転車にひとりで乗れるようになるためには、百回転ばなければならない。それなら、転ぶことは失敗でしょうか。普通はそう考えますが、視点を変えれば成功への近道は、いかに早く百回転ぶかということ。だから、百回転ぶことは失敗ではなく成功なんです。(高野登さん、セミナー第9講より)
「失敗を恐れない」とはよく言われますが、こうした思考をもつことはなかなか難しいもの。そこを突き抜けて「いかに早く失敗できるか」と意識したなら、失敗に新たな光が当たります。
まず自分自身にたいして思考転換ができれば、そこには組織を動かすリーダーの行動が見えてきます。たとえば組織にとっての成功を考えるなら、スタッフに失敗させないようにするより、いかに早く失敗させるかが大事ということです。
高野登さんが尊敬する多くのリーダーのうちのひとり、伊那食品工業の塚越寛最高顧問は、「失敗するな」と言わないそうです。むしろ、「もっとやってみろ」と行動をうながします。
伊那食品工業が多くの経営者や消費者に尊敬される「いい会社」であることは、こうしたリーダーのあり方にも起因するのでしょう。
さまざまなリーダーたちの行動を解釈する高野さんの次の言葉は、まさにリーダーシップの本質を言い当てています。
「軽い荷物を願うのか。強い背中を作るのか」
自分自身と同じく、部下の成長も、あえて負荷をかけて難しい課題に挑戦することで導かれます。もちろん、そこにはリーダー自身の覚悟と、部下との信頼関係が欠かせません。その土台の上に筋力をつけた強い背中が、チームや組織を成長させます。
部下と信頼関係を築くリーダーには、穏やかさがあります。高野さんは別のあるリーダーのあり方から、そのことを学びました。川越胃腸病院の望月院長です。この病院のあり方に、高野さんは「迷いのない信頼関係」を見出しました。
望月院長と一緒に病院のなかを歩いていたとき、掃除をしている女性の背中を見て、院長は「斉藤さん、息子さんの様子どう?」と声を掛けます。病院のスタッフの名前や家族のことまで、すべて把握しているのです。女性も「院長、大丈夫です。ありがとうございます」と答えます。これが、日常的に行われている会話です。
そしてこの清掃スタッフは、病院をピカピカに磨き上げます。インタビューをしたら、「この病院で感染症が起きたら、私の責任。だからそんなことは、絶対にさせません」と。雇用する側とされる側という二項対立を超える信頼関係は、こんなに大きな価値を生みだしているのです。
すごいリーダーたちも、失敗を繰り返しながら自分のスタイルを築いて来ました。大事なのは、問い続けることにほかなりません。
まずは自分の人生をいかに導くかを、ご一緒に考えてみませんか
【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール 高野登さんと学ぶ「わたしの人生を変えたホスピタリティライフのすすめ」
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