2022年6月23日

苔むす会社づくりの信念は、『君が代』に歌われる「永続」の心――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」㉒

梅雨に入り、すっきりとしない天気が続いています。でも、この時期ならではの植物の美しさに魅了される季節でもあります。

雨に映える苔の景色も、そのひとつ。古くから苔の素朴な自然美を味わう日本人の感性は、世界のなかでも稀なものです。国歌『君が代』にある「苔のむすまで」は、ゆっくりと流れながら、果てしなく続く時間を表現しています。

飾らない美しさで、悠久の時を刻む苔。この苔のあり方に倣う永続的な経営に、あなたは興味がありますか。

文屋では、「かんてんぱぱ」で知られる伊那食品工業の経営者、塚越寛さんの「年輪経営」を学ぶオンラインセミナーを配信しています。

当社には「いい会社をつくりましょう」という基本的な理念がありますが、その裏側にちょっとユーモアを含めて、「苔むす会社になりましょう」と言っています。「苔のむすまで」と歌う国歌『君が代』は、「永続」を歌っているんですよね。(伊那食品工業最高顧問・塚越寛さん)

「社員の幸せの最大化」を経営の最優先目的とする塚越寛さんの下で、60年以上成長を続けてきた伊那食品工業。塚越さんは会社の名誉のためではなく、社員の幸せを実現するために、企業の永続を目指してきました。

「苔むす会社」を見据える塚越さんが語る国歌『君が代』の歌詞。じつはこの歌全体が「永続」をあらわす詩で完成されています。

「千代に八千代に」――千年も、幾千年も。

「さざれ石の巌(いわお)となりて苔のむすまで」――小さな石が大きな岩に成長し、その上にたくさんの苔が生えるようになるまで、ずっとずっと。

『君が代』の元歌は、平安時代に詠まれた和歌でした。この歌そのものが永く受け継がれてきたものであることは、あまり知られていません。

文屋は昨年、絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』を出版しました。絵本に描かれているのは、大切な人を想う心にあふれた「きみがよ」の旅です。

『君が代』は当初、「わがきみは」で歌い始める和歌でした。天皇の讃美歌ではなく、ただひとり愛する相手の、末永い長寿と幸せを祈る歌だったのです。

塚越寛さんにとって、この絵本が伝える和を尊び、命を慈しむ日本人の心は、経営者であるご自身の哲学そのものです。塚越さんはこの絵本を、「100年企業、200年企業を目指す貴方にオススメいたします」と推薦してくださっています。

このセミナーで塚越寛さんの言葉を読み解く「人とホスピタリティ研究所」の高野登さんは、会社の永続を「命を繋いていくこと」と解釈します。

命に限りがある人間ひとりでは、決してできない会社の永続。「苔のむすまで」その信念を受け継いでいくために、高野さんはやはり自然のあり方からヒントを探ります。

「ある地域の植林の際、穴を深く掘る手間を省くために長い直根を切り、側根によって植樹を成長させようとする試みがありました。ところが十数年後、大きな台風でこれらの木が軒並み倒れてしまった。そこから学べるのは、直根がない子どもはうたれ弱い大人になってしまうということ。木の直根は再生しませんが、人間は教育し直すことができます。伊那食品工業には、働くことの意味を考える場があり、それが直根を伸ばすことにつながります」(高野登さん)

自然界で永く命を繋ぐために太く深い根が必要であるように、一人ひとりが働くことに本質的な価値を見出せなければ、企業の永続は望めません。

高野さんは、伊那食品工業では次のような問いにみんなで取り組むことで、この本質的な価値が生まれると語っています。

目先の問題解決ではなく、「働くとは」「チームで仕事をするとは」「地域社会にかかわるとは」「世の中の役に立つとは」といったより深い次元にある問いです。

塚越寛さんは、永続企業を象徴する苔を社員たちとともに育てています。

本社敷地内にある、広大な自然を楽しむ庭園「かんてんぱぱガーデン」を維持するために、社員たちが自然と向き合うこと。それは目の前の仕事を片付けるだけでは身につかない、本質的な問いを立てる姿勢を育みます。

永続企業をつくるために、いま、経営者であるあなたが立てるべき問いとは――。

文屋のセミナーや絵本を活用し、また「かんてんぱぱガーデン」を訪れ、社員のみなさまとともに考える場をつくってみませんか。

【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」

◎1年間コース:

https://seminars.jp/seminars/6118

◎速習コース:

https://seminars.jp/school/user/schools/55/courses/319/payment_plans/918/specified_members/new


塚越寛さんが「働くすべての人に読んでほしい」と推薦くださる絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』もぜひご覧ください。


文屋サイト https://e-denen.net/kifubon-chiyoni/
Amazon https://amzn.to/2UYJJBs


塚越寛さんと絵本『ちよにやちよに』の著者である白駒妃登美(しらこま ひとみ)さんが語り合う、同書の出版記念ビジネスセミナーの映像は、こちらから。

https://seminars.jp/school/user/schools/231/courses/308/payment_plans/669/specified_members/new

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