2021年4月22日
ゴールデンウイークも間近ですね。コロナ禍が続き、連休は家で過ごすご家庭も多いことでしょう。
小学生の息子がいるわが家も同じです。最近は図書館で本を借り、家で読む機会がずいぶん増えました。
親や先生が子どもに本を読んで聞かせることを、「読み聞かせ」と言いますよね。でも、一生懸命「聞かせ」ようとすると、なかなか上手くいきません。
子どもが本当にワクワクするのは、大人も本の内容に興味を持っているときだからです。
一方的に「聞かせる」のではなく、かかわりながら「語る」こと。こうした意識から、あえて「読み語り」ということがあるようです。(※この背景について、ぜひ文末にリンクする「文屋だより」をご一読ください。)
「読み語り」の心を大切にしている文屋では、4月25日に新たに絵本「おやすみルーシー~ウイルスがやってきた」を発売します。
新型コロナウイルス感染症は、依然として広がり続けています。この絵本はご家庭、幼稚園や保育園、もしくは学校教育の場で、ぜひ「読み語り」してほしい一冊です。
絵本の作者は、免疫学者のご夫婦である新妻耕太さんとルーシーさん。一般の人々にも科学リテラシーを養ってほしいという想いから、ウイルスや免疫に関する情報発信を続けてきました。
そして「幼い子どもたちも、情報を得ることにおいて仲間外れにしたくない」と考え、この絵本をつくったのです。
絵本には2つのパートがあります。主人公ルーシーが仲間と一緒にウイルスとたたかうストーリー。そして、その背景にある体内の免疫システムを解説するルポ編です。
子どもたちには、ドキドキワクワクする冒険のストーリーを。そして「読み語る」大人には、生物学の知識を知り、子どもにも説明できる解説が役立ちます。
この両方に、親しみやすさと科学的正確さへのこだわりがつまっています。
「細胞は1つから2つ、2つから4つと分かれるようにして倍々で増えます(細胞分裂)。もう一度絵本を読みかえして分裂途中の細胞を探してみましょう!」(ルポ編より抜粋)
色鮮やかでかわいらしい挿し絵にも、実は科学知識を養う工夫がいっぱい。ルポ編を読めば、ストーリーを読み返してもっと体内の不思議を探りたくなるにちがいありません。
実はこれまで文屋が出版してきた絵本の多くにも、ルポ編が添えられています。
「読み聞かせ」で教え育てることから、「読み語り」で共に育つかかわりづくりへ。文屋はその可能性を、「ルポ絵本」という新たなジャンルに見出しました。
そして「寄付本プロジェクト」を展開し、これまでに国内外の子どもたちに15,000冊以上の本をとどけてきました。
児童養護施設や、東日本大震災の被災地である福島県の小中学校や公共図書館をはじめ、多くの施設に本を通じて想いを伝えてきたのです。
こうした活動が新妻夫妻の想いと共鳴したことが、この絵本を文屋から出版するきっかけのひとつとなりました。
「おやすみルーシー」の制作チームも、子ども関連施設に絵本をとどけるプロジェクトを展開中です。すでに想定を超える多くの方々から、ご支援いただいています。
自分の体ってすごいんだ!今こそ、免疫の不思議を絵本で子どもたちに!
このプロジェクトを応援するひとり、小児科医の堀向 健太さん(東京慈恵会医科大学葛飾医療センター)は、次のように話しています
このストーリーを読んでいて、子どもたちに、ウイルスとどのように向かい合えばいいのかを十分に伝えてこなかったことに思い当たりました。この絵本を通じて子どもたちが、自分の体の中で頑張っている細胞たちを愛おしく思えるようになってくれることを願っています。
大人も子どもも共に学び、共に育つ機会をつくる絵本「おやすみルーシー~ウイルスがやってきた」は、まもなくの発売です。ぜひお手にとってご覧ください。
5/1追記)
2021/2/13~4/30まで展開した本プロジェクトは、638人の方々から総額5,177,000円のご支援をいただき、345%の達成率となりました。多くの方々からこの絵本を評価いただき、著者への信頼と、その想いに共感いただいた結果と思います。
↓
https://readyfor.jp/projects/OyasumiLucy
絵本「おやすみルーシー~ウイルスがやってきた」は4/25に発売後も、Amazonなどで高い評価をいただいています。
ご購入はこちらからどうぞ。
↓
https://www.e-denen.net/cms_book.php?_id=47