2022年4月7日

互いを思いやる日本人の心が「苔むす会社」をつくる――絵本『ちよにやちよに』出版記念ビジネスセミナー【第二部】

前回に続き、絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』出版記念ビジネスセミナー(伊那食品工業本社セミナールームにて3/10に開催)【第二部】についてご紹介します。

【第一部】はこちら → https://e-denen.net/blog54/
第一部では、絵本『ちよにやちよに』の著者であり、博多の歴女である白駒妃登美(しらこまひとみ)さんが、伊那の地の愛の歴史と「君が代」のこころを語りました。

続く第二部では、「かんてんぱぱ」で知られる伊那食品工業の最高顧問の塚越寛さん、代表取締役社長の塚越英弘さん親子が、白駒さんと語り合います。

対話会をファシリテートするのは、「人とホスピタリティ研究所」の高野登さん。白駒さんの講演にたいする「伊那への“思い込み”がすごい!あ!“思い入れ”だった(笑)」という第一声で、聴者の和やかな笑いを誘いました。

続く第二部では、「かんてんぱぱ」で知られる伊那食品工業の最高顧問の塚越寛さん、代表取締役社長の塚越英弘さん親子が、白駒さんと語り合います。

対話会をファシリテートするのは、「人とホスピタリティ研究所」の高野登さん。白駒さんの講演にたいする「伊那への“思い込み”がすごい!あ!“思い入れ”だった(笑)」という第一声で、聴者の和やかな笑いを誘いました。

高野さんは塚越寛さん、英弘さんにも講演の感想をうながします。

白駒さんがおっしゃった通りね、他人が幸せならば、自分が幸せだと。私もそう思う。本当にね、社員の喜ぶ顔や社員のあの幸せな姿を見ると、自分も存在する意味があるなと思います。いいことをやっているような、自己満足があります。(塚越寛さん)

日本人の心って、本当に素晴らしいと思うんです。いま経済界、ビジネス界はグローバルスタンダード、世界標準と言われていますけど、むしろ日本人らしさ、日本人の良さっていうのをしっかり自分たちで学んで、もっと世界に発信していくべきじゃないかと思っています。今日、その思いを後押ししてもらいました。(塚越英弘さん)

自他を区別しない一体化された世界観というのが、日本人の精神性の源泉だった――。

白駒妃登美さんの講演で語られたこの大切なメッセージは、この地に根づく「利他」の経営者である塚越親子としっかりつながっていました。

塚越寛さんは、「会社は社員を幸せにするためにある」と断言しています。たった一度しかない人生なのだから、人は有意義に楽しく、幸せに過ごすべきだと、経営者として考えています。

こうした思いは、実現されてこそ真価となります。

伊那食品工業は毎年、25人程度の新卒採用を続けています。労働力の流動性が高まっている昨今でも、退職者はほとんどいません。また最近では、結婚退職した女性社員の子育てがひと段落し、販売店やグループ会社に戻ってくるというケースが続いているといいます。

「ひとりの人間として、自分の一生を預けることができるという安心感がある。この安全な職場だからこそ、社員はやめません。やめないどころか、社員たちが会社のスポークスマンになっています。(高野登さん)

会社の「あるべき姿」をしっかりと描いて社員たちに語り、それを実現する。「有言実行」の伊那食品工業のあり方を知り、白駒妃登美さんは伊那という地の解釈を深めたといいます。

「伊那の歴史の本質に、土地を納める者と領民たちの心の交流があると気づけたのは、伊那食品工業さんを知ったからなんです。お互いが思い合い、響き合う心があるから、こんなに素晴らしい会社なんだと。経営陣と社員さん、あるいはお客様とのつながり。私からしてみると、“ザ・伊那”です。」(白駒妃登美さん)

白駒さんのお話を象徴するエピソードとして、塚越親子からはこんな話も披露されました。

昨年末、不幸なことに社員のひとりの自宅が火事で全焼してしまいました。そのとき総務担当者を中心にすぐに社員が連携し、一時的な住まいを確保して被害者ご家族を運び、衣類や食品などの寄付を募りました。すると年末の多忙な時期にもかかわらず、社員たちから大量の支援物資が集まり、すぐに「もう十分です」という連絡が入ったということです。

塚越寛さんは「会社は困っている社員を躊躇なく支援する」と話します。伊那の地が誇る信頼関係は、間違いなくここにあるのです。

絵本『ちよにやちよに』は、日本人の美しい心を描き出しています。互いに思い合い、響き合う心を大切にしてきたからこそ、永くこの国は繁栄し続けてきたことを伝えるものです。

その心を大切に成長してきた伊那食品工業は、『君が代』に歌われる「苔むす会社」を目指すと公言しています。本社敷地内の美しい庭園「かんてんぱぱガーデン」は、まもなく美しい苔が見られる季節となります。

永続企業を目指したい、とお考えの経営者のみなさま。この春、絵本『ちよにやちよに』を片手に、ぜひ伊那食品工業を訪れてみてはいかがでしょう。

苔のむす「かんてんぱぱガーデン」を歩き、五感を研ぎすませてみてください。目の前の利益ではない、会社の真価を見つけ出すことができるはずです。

ここには書き切れなかった秘話がまだまだあります。絵本『ちよにやちよに』出版記念ビジネスセミナーの編集ビデオはまもなく発売予定です。お楽しみに。

高野登さんが塚越さんのインタビュー映像を読み解くビジネス・オンラインスクール「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」のお申込みはこちらから。

◎1年間コース:

https://seminars.jp/seminars/6118

◎速習コース:

https://seminars.jp/school/user/schools/55/courses/319/payment_plans/918/specified_members/new


塚越寛さんが「働くすべての人に読んでほしい」と推薦くださる絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』もぜひご覧ください。


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