2021年4月8日
入園、入学、もしくは進級とステップアップする新学期が始まります。
いま教育現場では、コロナ禍でも子どもたちの成長を止めないよう、通常以上の工夫や努力が求められています。
例えば感染症対策として、マスク着用やソーシャルディスタンスをとることが必要です。でもその影響で相手の表情がわからず、触れ合うことも制限されます。それが子どもの心の発達に影響を及ぼす、という指摘もあるのです。
特に幼い子を相手にする保育園や幼稚園、学校の先生たちは苦労が絶えないでしょう。でも子どもたちの情緒を育むために、できることはあります。
さまざまな絵本の読み語りも、そのひとつ。表情豊かなキャラクターたちが織り成すストーリーは、読み手と聞き手の間に感性豊かなコミュニケーションをうながします。
文屋が4月25日に発売する「おやすみルーシー~ウイルスがやってきた」も、ぜひ教育現場で活用していただきたい絵本です。
この絵本には、ウイルスや免疫細胞の働きについて知ってもらうためのさまざまな工夫がなされています。
作者の新妻耕太さんとルーシーさんご夫婦は、免疫学者です。ウイルスや免疫の専門知識をもち、それを小さな子どもたちにも伝えたいという強い使命感からこの本をつくりました。
お二人が特に意識したのは、子どもたちにも伝わる「親しみやすさ」と、研究者として伝えるべき「科学的正確さ」の両立。そこに共感したメンバーが、絵本制作をサポートしてきました。
作画を担当する こまちだたまお さんは、画家であり、表現する喜びを伝える教育活動家でもあります。絵本のなかで描かれるのは、色彩豊かなやさしい絵。その一方で、新妻さん夫妻と綿密に打ち合わせ、ウイルスやヒトの体内細胞、血管やリンパ管などの特徴をしっかりと模しています。
子どもたちを怖がらせることなく、正確な知識を伝える作画は、専門家たちをも唸らせるでしょう。
絵本の文章表現にも、工夫がいっぱいです。ウイルスの大増殖という緊急事態を知らせる「花火の打ち上げ」、ルーシーが見つけたウイルスとたたかうことができる細胞「ティービーきょうだい」。
子どもたちの想像力をかきたて、科学の不思議を味わう言葉があふれています。
こうした言葉を紡ぎだした協力者は、幼稚園教諭免許も持つ現役小学校教諭のCHINAMIさん。そして、育児支援や企業コンサルティング、ナレーションなど幅広い分野で活躍する新妻久美子さんです。
さらに、子どもたちの免疫教育に力を入れる髙岡晃教教授(北海道大学 分子生体防御分野)は、絵本巻末のルポ編でコラムを書いて応援しています。
多彩なメンバーによる制作プロジェクトを編集者として支えたのが、文屋の木下豊です。米国西海岸、千葉、長野をつなぐオンライン編集会議を何度も重ね、ついに絵本が完成しました。
医師の稲葉可奈子さん(みんパピ!みんなで知ろうHPVプロジェクト代表)も、こんなメッセージを寄せています。
私が産婦人科医として、母として、子どもたちに知ってもらいたいことがあります。それは、私たちの命が、体が、いかに素晴らしいものであるかということ。知れば知るほど、自分の体がいとおしくなるはず。漠然とした不安が世の中に蔓延しているコロナ禍の今だからこそ、子どもたちにも、そしてお父さんお母さんたちにも、体の素晴らしさを知ってもらいたい。
この絵本は、そんな私たちの体の強さを、やさしく教えてくれます。そして、「科学情報から誰一人仲間外れにしたくない」というこのプロジェクトの理念に、心より賛同します。誰もが自分の体を大切に思える社会に。このプロジェクトを心より応援します。
コロナの逆境を、科学リテラシーを養う機会へと変える教育絵本「おやすみルーシー~ウイルスがやってきた」。ぜひ、教育現場での活用をご検討ください。
両親と一緒に暮らすことができない子どもたちが過ごす児童養護施設をはじめ、全国の子ども関連施設にこの絵本をとどけるプロジェクトを展開中です。
自分の体ってすごいんだ!今こそ、免疫の不思議を絵本で子どもたちに!
5/1追記)
2021/2/13~4/30まで展開した本プロジェクトは、638人の方々から総額5,177,000円のご支援をいただき、345%の達成率となりました。多くの方々からこの絵本を評価いただき、著者への信頼と、その想いに共感いただいた結果と思います。
↓
https://readyfor.jp/projects/OyasumiLucy
絵本「おやすみルーシー~ウイルスがやってきた」は4/25に発売後も、Amazonなどで高い評価をいただいています。
ご購入はこちらからどうぞ。
↓
https://www.e-denen.net/cms_book.php?_id=47