2004年3月14日

「こころばえ」という日本語

昨日午前中は、神田の出版社ウェッジさんにて中西進先生の人間塾に参加しました。これが2回目です。
テーマは死生観から神様についてまで、多様に及びました。

中西先生のお話を伺っていて、「祈り(頼み)の前にお詫びあり」、(あるいは、祈り=お詫び+頼み)という自然な気持ちが生まれました。
塾生の蒲さんがあとで、「折る」と「祈る」の関連について教えてくださいました。

折る→誓いを立てるときの所作→祈り、という関連があるようです。

私は神様の実在を信じておりますが、神とて、こころは人間とおなじ面があるとおもいます。悪いことをしている人にものを頼まれたとき、「悪事を詫びもしないで、頼むんじゃないよ」「頼む前にまず、その心がけを改めなさいな」とおもうのは、神様もおなじではないでしょうか。

中西先生と人間塾のみなさんとの語りあいによって、いままで考えてきたものごとが、整理されながら広がり、深まっていくような充足感を抱いております。ありがたいことです。

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午後は松岡正剛先生の未詳倶楽部に参加しました(なんて濃ーい日なんでしょう♪)。
「未詳」と言うくらいなので、あんまりくわしく書くのはよしますが、かの名優・美輪明宏さんの新宿の練習場を見学する機会をいただきました。「椿姫」の稽古の始まりの段階。
「3倍速で感情移入をしないで、舞台におけるしぐさや位置関係とせりふの関係をからだに染みこませる」ことが目的のお稽古でした。

「美輪明宏版」と銘打たれたそのせりふのなかに「こころばえ」ということばに出会いました。美輪さんが主役の男優に「それは良いこころばえでありますこと」という感じで語りかける場面です。
このことば、あたしははじめてです。みなさんはお聞きになったこと、ありますか?
手元の広辞苑をひらくと、「こころばえ」=「心延え」とあります。意味は、1.心ばせ、気だて、性格 2.おもいやり、心づかい 3.心のひらめき、才気 4.おもむき、風情 5.意味、趣意、事の次第。
ね、いい感じの和ことばでしょう♪ あたしのPCは「こころばえ」と入力すると、「心映え」と表示してくれます。これもなかなか滋味深いなー。

そんなわけで、「こころばえ」、みなさんもお使いになっては?あたくし、これからときおり使いたいとおもいます。いい和ことばは、使うことで磨いていきたいものですよね。

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14日(日)は、朝6時半から飯田村総出の春の川掃除。昼前に福祉施設・千年樹の里にて、畔上智子さんの車いすダンスを見学。文屋文庫第3巻を手渡しました。夜は、飯田村の憩いの間にて、育成会の役員引継ぎ会で一杯。寝ました。

【透玄きょうの一句】春の宵 光の粒の ほろほろり
うたかたや 根の国に染む 春の雨

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