2021年8月19日
東京を中心に、全国で新型コロナウイルスの感染拡大が深刻です。
第5波と言われる今回、感染者数は過去最多に。ワクチン接種が進み、感染者や重症者に占める高齢者の割合は減っていますが、本来なら入院が必要な中等症の方々も入院できないほど、医療はひっ迫しています。
じつは最近、わたしの身近なところでもコロナ感染者がでました。また、家族がコロナワクチンの接種で副反応を経験し、わたし自身も近くワクチン接種を控えています。
生活の変化を実感しながらも、どこか遠巻きに見ていたコロナウイルスの怖さが、ぐっと迫ってきたような不安があります。
こんなときだからこそ、不安に負けず自分ができることをしっかりと意識したいものです。
日々の感染予防に努め、生活ペースを崩さず、体が本来持っている免疫力を落とさないようにすることです。
文屋が4月に出版した絵本『おやすみルーシー~ウイルスがやってきた』は、ウイルス感染におびえる私たちに「自分の体ってすごいんだ!」ということを教えてくれます。
作者である免疫学者の新妻耕太さんとルーシーさんご夫婦は、「自分の体を知って興味を持つことが、自分の体を大切にする行動につながる」と信じて、この絵本を制作しました。
この物語は、ウイルス感染したときに体のなかで実際に起こる反応をベースに描かれています。
主人公ルーシーが夢の中で、免疫細胞を模した「まっくん」(マクロファージ)や「ティービー兄弟」(T細胞とB細胞)と協力して、ウイルスを撃退するのです。
出版に先立ち、新妻耕太さんと絵本制作チームは、この絵本を全国の児童養護施設、こども病院(小児専門病院)で暮らす子どもたちにとどけるプロジェクトを展開しました。
その結果、当初の目標に対して345%のご支援をいただき、児童相談所(一時保護所)や、希望する保育所・幼稚園・小児科等にも寄贈が可能となりました。合わせて約2,000冊の絵本が子どもたちにとどいたのです。
(プロジェクトの詳細はこちらから⇒https://readyfor.jp/projects/OyasumiLucy)
文屋はこれまでも、独自の方法で「寄付本プロジェクト」をつづけてきました。
そのはじまりは、『Pot with the Hole 穴のあいた桶』(プラム・ラワット著)という本の読者さまからいただいたお便りでした。
「ラワットさんの素晴らしいメッセージを、日本中、世界中に広げたい。文屋に送金して買った本を、全国でたいへんな想いで暮らしている人たちに、寄付してください」
「本を購入するだけでなく、他の人に贈りたい」。これほど嬉しいお便りはありません。その後「寄付本プロジェクト」を通し、文屋は15,000冊以上の本を国内外の子どもたちにとどけてきました。
絵本『おやすみルーシー』の作者・新妻耕太さんもまた、子どもたちに絵本をとどけたいと考えていました。そのことが、新妻さんご夫婦と文屋を結びつけるきっかけのひとつとなったのです。
文屋は先般、地元・小布施町ご出身の高澤信行さん(東京小布施会会長)と共同して、この絵本を小布施町の子どもたちにプレゼントしました。
保育所、幼稚園、小学校と中学校のすべての学級と、町立図書館へ、合わせて60冊の寄贈です。そのことは、地元紙「須坂新聞」に掲載されました。
その記事を読んだ文屋の読者・羽生田義夫さん(須坂市高梨)が、なんと絵本を100冊購入して、須坂市教育委員会に寄贈してくださったのです。
「わたしも地元の子どもたちに役に立ちたい」と。
「寄付本プロジェクト」は、読者さまの思いやりが生んだ企画でした。そして今回また思いやりの輪が広がり、さらに多くの子どもたちに絵本がとどいたのです。
感染症対策には、まず自分自身の予防と養生が大事です。
そして、私たちは社会のなかで生きています。一人ひとりが相手を思いやることが、感染症の蔓延を防ぐために大きな力を発揮するのではないでしょうか。
これまでのみなさまからのご支援すべてに、あらためて心から感謝いたします。
今後も読者のみなさまが、地元の保育所や幼稚園、小学校などに一冊でもこの絵本を贈っていただければ、これほど嬉しいことはありません。
思いやりの輪が広がることで、私たちはきっとウイルスとの闘いに勝てると信じています。
イオンモール幕張新都心・ファミリーモール・未来屋書店前で、9月16日から24日まで
絵本『おやすみルーシー~ウイルスがやってきた』の原画展を開催します。
また9月1日より月末まで、絵本を未来屋書店の店頭で販売いたします。
お近くの方はぜひ、足をお運びください。
絵本のご購入はこちらからどうぞ。
↓
https://www.e-denen.net/cms_book.php?_id=47