2003年11月9日

鳥の視力は人の6倍

みなさん、こんにちは。
信州小布施、きょうは一日中、雨や曇りのお天気でした。きのうは駒ヶ根で撮影でしたが、天候に恵まれよかったです。きょうはずーっと、仕事場で編集の仕事に専念しておりました。

先週、山形の朝日連峰最後の狩人・志田忠儀さんをお訪ねしたおり、西川町立の資料館で、おもしろい資料を目にしました。「鳥の視力」と題した一文です。
「鳥目」ということばがありますね。鳥は一般に薄暗くなると視力が効かなくなるので、そういう症状の病気(夜盲症)のことを「鳥目」というのだそうです。ことばというのはむずかしいものですね。「鳥目」=鳥は目が良くない=鳥は視力が弱い…わたくしはずっと、そう思いこんできました。ならばどうして、トンビは上空で円を描きながら飛んでいて、地上のネズミを見つけられるんだろう?という疑問をもつことなく過ごしておりました。

「鳥の視力」の一部をご紹介します。
「鳥はなぜ空高い所からはるか遠くの獲物を的確に狙うことが出きるのでしょうか?鳥は、視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚という五感のうち、とくに視覚がよく発達しています。鳥の視覚の広さや視力はすばらしく、タカ類の場合、ヒトの約6倍以上の視力をもちます。その高い視力を発揮するタカの眼を、人間の目の構造と比較してみましょう。」
「おもな特徴(人間と比べて)」
「やわらかく伸縮性のあるレンズ。強力な調節筋」→近くから遠くまでの広い範囲でピンと合わせができる。
「網膜にある黄班の神経細胞(受けた刺激を脳に導く役割)がヒトに比べて非常に多い」
「鳥類、虫類の目に特有の櫛状体がある。網膜への栄養補給、網膜に映る映像を濃くする働きがある」

以上です。なるほど納得。
鳥は視力が良い→でも夜は苦手→「鳥目」は「夜が苦手」という特徴を取りたてて比ゆを使った表現なのですね。

昨日、駒ヶ根の水上平八郎さんの森には、ハイタカが生息しているのだそうです。ハイタカ。この名前、はじめて知りました。その巣をずっと見つけられないでいたそうですが、ある朝、森に腰をおろして友達と話していると、朝日が雲のあいだから差して森の高い木のてっぺんを照らしました。そのスポットライトの先に、ハイタカの巣が照らされました。「天の啓示のようでした。森にいるとよく、こうしたなにか偉大なるものの存在を感じます」とおっしゃっていました。

【きょうの写真】
ハイタカです。平八郎さんの森には、オオタカも営巣しています。
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