2021年3月25日

絵本「おやすみルーシー」を通して知ってほしい「自分の体・免疫・ウイルスとの向き合い方」

絵本「おやすみルーシー」を通して知ってほしい「自分の体・免疫・ウイルスとの向き合い方」

新型コロナウイルスによって私たちの生活が一変してから、1年が過ぎました。

桜に彩られる春は、入園·入学、卒園·卒業の季節。親が子どもの成長を最も感じられるときです。でもこの1年、子どもたちを取り巻く環境はとても過酷なものでした。

感染予防のために、一日中マスク。友だちとの触れあいやおしゃべりも制限され、楽しい行事はのきなみ中止に。日常の大きな変化のなかで、経験したことのない不安を感じながら過ごしてきたのです。

未知のウイルスで対処方法もわからず、私たち大人もさまざまな情報に振りまわされています。何を信じていいのかわからない不安もまた、このウイルスがもたらす大きな弊害なのかもしれません。

そんな疑心暗鬼によって生まれる不安を、少しでも減らしたい――こうした想いから、ある免疫学者の夫婦が立ち上がりました。スタンフォード大学研究員の新妻耕太さんと妻のルーシーさんです。その想いは、文屋が4月に発売する「おやすみルーシー~ウイルスがやってきた」という絵本として、目に見えるカタチとなります。

いま、私たちは「正しく恐れること」が求められています。

でも、何が正しいのか、わからなくなるときがあります。社会生活を営むうえで、他人との接触は避けられません。そして住んでいる地域や生活形態によって、優先すべきことは異なります。私たちは必要な情報を自分で調べ、自分で考えて行動しなければならないのです。

そう考えた新妻さんとルーシーさんは、昨年3月初旬から、You Tubeで「専門用語無しでウイルスを学ぶ動画」の配信を開始しました。

ウイルスとは、そもそも何なのか。そして私たちの体をウイルスから守る免疫細胞とはどのような働きをするのか。動画では、専門家ではない私たちにもわかるように説明されています。そのことが評判となり、脳科学者の茂木健一郎さんがTwitterでリツイートしたことをきっかけに、またたく間に拡散されました。

新妻さんとルーシーさんは今年1月、『Dr. 新妻免疫塾 正しく知る!ウイルス感染と免疫の基礎』(東京図書)を発売しました。You Tubeでの発信を1冊の本として、世に送り出したのです。

でもYou Tube や本を読むことができない子どもたちにも、ウイルスや免疫細胞について知ってもらいたい。2人のその願いが、今回発売される絵本「おやすみルーシー~ウイルスがやってきた」を生みだしました。

「正しく恐れること」は、「正しく知ること」によって成り立ちます。恐怖をあおる多くの情報に惑わされず、私たちが自分で判断するために、まず知るべきことがあります。

この絵本では、一人の女の子が夢のなかでウイルスとたたかうストーリーによって、そのことを子どもたちにわかりやすく伝えています。そして読み語る親のために、より詳しい説明が巻末に掲載されています。

自分の体は、自分で守ることができる。

それを知ることで、私たちの行動は変わるはずです。

茂木健一郎さんがこんなふうに書かれています。

 パンデミックをきっかけに人間の体の病気を治し、健康を保つ仕組みに関心が集まっている今、免疫のふしぎ、大切さをわかりやすく描いた絵本を子どもたちに届けることはとても有意義なことだと思います。大人と一緒に読むことで心の安全基地になり、生命や世界に関心を持つ深く広い学びのきっかけになることでしょう。

私たちはコロナに脅かされるだけの存在ではありません。生命科学の学びを深めるこの絵本を通して、親子で自分たちの体や免疫、ウイルスとの向き合い方を考えてみませんか。

絵本「おやすみルーシー~ウイルスがやってきた」を全国の子ども関連施設にとどけるプロジェクトに文屋も参加しています。ご自身の手元にもとどきますので、ぜひご協力ください。

自分の体ってすごいんだ!今こそ、免疫の不思議を絵本で子どもたちに!

5/1追記)

2021/2/13~4/30まで展開した本プロジェクトは、638人の方々から総額5,177,000円のご支援をいただき、345%の達成率となりました。多くの方々からこの絵本を評価いただき、著者への信頼と、その想いに共感いただいた結果と思います。

https://readyfor.jp/projects/OyasumiLucy

絵本「おやすみルーシー~ウイルスがやってきた」は4/25に発売後も、Amazonなどで高い評価をいただいています。

ご購入はこちらからどうぞ。

https://www.e-denen.net/cms_book.php?_id=47

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