2025年3月13日

いまを生きるすべての人に「自分」という奇跡との出会いを――奇才の絵師・葛飾北斎と現代舞踊家・那須シズノが創造するネオ・ジャポニズムの波

あなたは自分の人生を生きていますか
日常をワクワクしながら過ごしていますか――


「はい」と答えられない人はすべて、偽りの自分を演じています。それは周りの環境によるものではなく、あなた自身の選択です。誰にも、どのような状況であっても、「自分はこのために生まれてきた」と実感できる道がかならずあります。

魂のままに輝くあなたの人生の扉を開く、それがこの舞台の唯一無二の目的です。


庶民文化が華やかに開花した江戸後期、浮世絵版画や挿絵画家として名を上げながら、時代の波に翻弄されていた葛飾北斎。その最晩年、出会いに導かれ信州小布施で魂が望む肉筆画を仕上げます。この奇才の絵師の描いた絵をとおし、180年の時を経てその魂と共鳴した現代舞踊家・那須シズノ。この舞台の構想は二人の魂の出会いが起点です。

文屋が主催する世界初演、講話と舞の祝祭「火と水の結 光」は2025年5月10日(土)、滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホールにて開演します。

奇才の絵師・葛飾北斎と舞踊家・那須シズノ――時空を超えた二人のアーティストの出会い

2024年初夏、那須さんが初めて訪れた小布施の岩松院にて、そのときは訪れました。北斎が描いた本堂の天井画『八方にらみの鳳凰図』の鬼気迫る筆致と鮮やかな色彩を見た瞬間、その魂が強い光とともに那須さんの眼前に降り立ちます。北斎が死の前年に描いた画業の結実ともいえる作品を前に、舞踊家・那須シズノは新たに純粋芸術に目覚めました。

「これまでの舞踊家人生の集大成として、北斎に捧げる舞を創作する」

この那須さんの強い思いが舞台構想の出発点であり、共感する才能あふれた仲間たちを集結させ、舞台制作が実現することになりました。

北斎光臨――那須さんが北斎の魂と出会ったこの奇跡の瞬間が舞台の核心です。80歳を超えた北斎が小布施で描いた肉筆画をビジュアルアートとして空間に描き、その魂と響き合うように、70歳を超えて舞の神髄を究めようとする那須シズノ渾身の祈りが表現されます。

ここに再び北斎の魂の光が降り立ちます。

なぜ小布施なのか――魂のままに生きる北斎が引き寄せた出会い

かつて北斎は老体でありながら、江戸から250キロも離れた小布施まで四度も足を運び、画業に没頭します。その背景にも、魂の共鳴がありました。

北斎を小布施に招き入れたのは、地元の豪農商であった高井鴻山(こうざん)。若いころから遊学によって学問や芸術に精通していた鴻山は、書や画を学ぶなか江戸で北斎と出会います。北斎は美人画や風景画などの浮世絵版画で人々を魅了する一方で、場面描写に優れた挿絵画家としての技量を発揮。読本の発展にも大きく貢献して、すでに広く世間に知られていました。

しかし天保の改革による風紀取締例や飢饉の発生で規制がかかり、当時の江戸は自由に絵が描けない場所に。「70歳前後までの絵は取るに足らない」と公言していた北斎ですから、「もっと描きたい」という心の炎が燃えたぎっていたことでしょう。

この強い思いに共鳴したであろう鴻山は、北斎を小布施の自宅に呼び寄せ、画業に集中できるように衣食住から舶来の画材まですべてを提供します。ここに二人の深い友情と信頼関係が築かれたことは明らかです。鴻山との共鳴、引き寄せた出会い、すべては北斎にとって必然のものでした。どのような障壁があっても自分の魂の望みに真っ直ぐ向き合い、情熱を傾けた北斎の前にこそ開かれた道です。


高井鴻山という世紀のサポーターの精神を受け継ぐ小布施に住む私たちには、現代の鴻山になるべき使命があります。それは先の見えない混沌とした現代を生きる人々に、「魂のままに生きよ」という北斎のメッセージを伝えるという使命にほかなりません。

小布施から発信するネオ・ジャポニズムの波――すべての人に「自分」という奇跡との出会いを


本舞台でもビジュアルアートとして描かれる北斎の「浪」。小布施で北斎が3年の歳月をかけて完成した上町(かんまち)祭り屋台の天井絵『怒涛図』の男浪・女浪(おなみ・めなみ)は、北斎の哲学思考を反映しています。

画像出典:一般財団法人 北斎館

世界的に知られる北斎の代表作『神奈川沖浪裏』の浪は、大胆な構図ながら「風景画」として表現されたものです。それに対して吸い込まれるような宇宙観を表現した『怒涛図』の浪は、対象の表面ではなく深淵を描いており、現世を超える真の自分、魂の象徴といえます。

小布施は北斎にとって、魂のシナリオのまま自由に楽しみながら好きを極めて遊ぶ幸福感に満ちた理想郷でした。この地で描いた絵は時空を超え、いまを生きるすべての人に「自分」という奇跡との出会いをもたらすものであると私たちは確信しています。

混沌としたいまの世で他者からの影響をものともせず、意識の奥深くにある魂の望みへとあなたを導いてくれる光。それは北斎が過去に大きな影響を及ぼしたジャポニズムを超えるネオ・ジャポニズムの波です。

当時の人々にはまだ早すぎた創造の世界、いまだからこそ伝わるこのネオ・ジャポニズムの思考。その魂に共鳴する那須シズノの祈り舞を中心に、私たちは最高の舞台を創り上げます。

2025年5月10日(土)、初夏のびわ湖ホールで出会えるのはほかの誰でもない、「自分」という奇跡です。


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美日常プロジェクト

北斎光臨 世界初演! 魂のままに輝く人生の扉が開く 講話と舞の祝祭「火と水の結・光」 『岩松院 八方にらみの鳳凰図』 ◎日時:2025年5月10日(土) 開場13時45分、開演14…


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