2024年10月3日

『Hear Yourself』から『魂に聴く』へ――日本人読者に届けたいプレム・ラワットさんの真のメッセージ

――幸せは穏やかな心に宿る

2011年、EU欧州議会より「世界平和大使」の称号を授与されたプレム・ラワットさんはインド北部に生まれ、4歳のころから「心の平和」のメッセージを聴衆の前で語り始めました。その後60年以上にわたり、世界中に招かれて講演を続けています。

近年、米国より出版された『Hear Yourself~How to Find Peace in a Noisy World』(プレム・ラワット著・Harpar Collins Publishers・2021年)はニューヨークタイムズ紙の全米ベストセラーに選出されました。いま世界各国で翻訳出版が続いています。

そして2024年10月17日、待望の日本語版が文屋より発行されます。

本書は当初「自分の中の声を聞く ~ さわがしいこの世界で平和を見つけるために」という仮題で翻訳が開始されましたが、終盤になり、翻訳者と編集チームによって『魂に聴く』というタイトルに決定しました。

文屋はこのタイトルによって、日本人読者にラワットさんの真のメッセージが伝わることを確信し、本書を世に送り出します。

「魂」という訳語に込められた想い

心の雑音が静まると、魂が聴こえてきます。すると甘くささやく優しい声に出会います。そのささやきは言葉にならない、フィーリングです。そのフィーリングは何と言っているのでしょうか?「私はいる、私はいる、私はいる」と言っています。この内なる叫び、魂の歌があなたに呼びかけます。「かけがえのないこの生を、余すことなく思う存分に味わってほしい」と。(『魂に聴く』[プレム・ラワット著/加藤覚一訳]より)

本書の原書『Hear Yourself』の原点にあるのは、「自分は何者か?」という問いです。

自己の本質をつかむためにはまず、それを妨げるさまざまな雑音―ノイズ―への気づきが必要です。読者がラワットさんとともに始める「自分探しの旅」は、この気づきを促されることから始まります。

このように本書が一貫して目指す「本来の自分」を日本語でどう表現するのか――。この重要な問いの最終的な答えとなったのが、日本で古代より使われてきた「魂」という表現でした。

ラワットさんは「spirit」という言葉はあまり使いません。しかしラワットさんの表現する普遍的な自己、外の世界からいつの間にか取り込んでしまう雑音を取り除き、見えてくる自分自身の姿は、まさに魂です。

日本語の「魂」とは、「心のはたらきをつかさどり、生命を与えている原理そのもの」と定義されます。いま自分が見ているより深いところに存在する自分との出会い――それこそが『魂に聴く』というタイトルによって表される、ラワットさんの真のメッセージです。

「mind」(頭、脳、心)と「heart」(ハート)という対立概念

「魂に聴く」ということ。私たちがそれを実践するためには頭で考えることではなく、感覚的で無意識の世界に身を寄せなければなりません。その理解を導く大切な言葉が、「mind」と「heart」です。

ラワットさんはこの二語を明確な対立概念としてとらえています。その証しとして、講演で「mind」 を表すときは手を頭にもっていき、「heart 」を表す場合は手を胸のあたりに当てることが多いのです。

一見すると理解しにくい二語ではありますが、この違いは重要な意味をもっています。そこで本書では「mind」は「頭」「脳」、もしくは心のはたらきを示す場合は「心」、そして「heart」はハートという訳を当てることに決めました。

本書では随所において、これらの言葉が散りばめられています。一般的な使われ方とは少し異なりますが、私たちが魂に近づき、その声を聴くためにたどり着く先は「heart」であり、「mind」ではありません。

本書を読むうえで、いかに「mind」がもたらすさまざまな騒音から脱して「heart」を見つけ出すかを意識することは、ラワットさんのメッセージを理解する上で重要なヒントとなるでしょう。

翻訳者・加藤覚一さんが紡ぐプレム・ラワットさんのメッセージ

本書の翻訳者である加藤覚一さんは、ラワットさんが13歳で初めて来日したとき、講演を聴いてからずっとその言葉に耳を傾けてきた方です。加藤さんは来日の際の通訳を担当し、50年を越える年月をかけてその言葉の意味を考え続けてきました。

本書における訳語の工夫は、ラワットさんの講演の様子を何度も視聴している加藤さんが思考を重ねた結果、生まれたものです。

ラワットさんのメッセージはシンプルな言葉であるからこそ、世界中の人々の心に響きます。その一方で、そのシンプルさゆえに、理解を難しくすることもあります。加藤さんは翻訳のプロセスでその難しさに真正面から向き合い、私たち日本人が理解できる言葉を紡ぎました。

本書のページをめくれば、すぐにそのことをご理解いただけるでしょう。

『魂に聴く』の出版、そしてラワットさんが来日する出版記念講演はもう間もなくです。この貴重な機会をどうぞお見逃しなく。

※2024年10月17日発売!新刊『魂に聴く』(プレム・ラワット著/加藤覚一訳)のご予約はこちらから
https://bunya.shop-pro.jp/?pid=178962887


※プレム・ラワットさんが来日!10歳以上大学院生以下の学生は200名まで無料でご招待
【出版記念講演会&祝賀ティーパーティー】
開催日:2024年10月19日(土)

時間:13時(12時15分受付開始)~16時30分

会場:京都パルスプラザ 稲盛ホール


詳細とお申し込みは下記より
https://e-denen.net/premrawat-kyoto2024/

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