2022年8月19日

自分の信念に名前をつけ、人間関係を強みに変える――オンライン通信講座【高野登さんと学ぶ「わたしの人生を変えたホスピタリティライフのすすめ」】⑤

お盆も過ぎましたが、新型コロナウイルスの第七波は続いています。

コロナ禍で迎えた3回目の夏、感染者数は多いものの、人の動きは明らかに戻ってきました。コロナとともに生きる新しい生活の道筋を、多くの人が模索しています。

人との関係性が揺らぐいまだからこそ、逆転の発想でそれを強みとし、新たな価値を生み出すことはできないでしょうか。

今回は人間関係を築くホスピタリティというテーマで、文屋より配信中の【高野登さんと学ぶ「わたしの人生を変えたホスピタリティライフのすすめ」】をご紹介します。

講師である高野登さんは、ザ・リッツ・カールトン・ホテルの元日本支社長。高野さんがリッツ・カールトンで体得した「ホスピタリティ」は、人との関係性を深く、豊かにする感性を磨き、他にはない価値を生みだす道筋を示します。

この考え方がこれからの経営戦略や人生戦略に大きく役立つことを、高野さんはこう語ります。

よくよく考えてみるとね、市場なんてない。あるのは人間だけです。百人いても、千人いても、同じであるわけがありません。一人ひとり違うお客様の心理を考え、そのあり方に寄り添うのがホスピタリティ。その価値は、たとえデジタル社会になっても何も変わりません。(高野登さん、セミナー第5講より)

コロナ禍によってデジタル化は加速されましたが、相手は人間です。たとえばオンライン会議でパソコンの画面を上から見ると、相手は見下ろされるように感じてしまうかもしれません。笑顔は半分に、不愛想な顔は二倍に伝わる可能性があります。

そんな小さなことに、ふと目を向けることができるかどうか。デジタル社会にもアナログ的視座を維持し、相手の視点で自分を見ることができるかどうかが、ホスピタリティの感性を左右します。

経営を考えるならば、まず市場を客観的な視座でとらえることが大切です。たとえば外食産業は、コロナ禍の行動制限によって苦境を強いられました。とはいえ人口減少や少子高齢化、人々の生活スタイルの変化により、そもそも競争が激しく、厳しい産業であったことはつい忘れがちです。

コロナにかかわらず、「市場」という単位でものごとを考えること自体がもはや限界でした。だからこそ、一人ひとりに寄り添うホスピタリティが生きてきます。

では、私たちはどのような視点で、いま自分が築いている人間関係に向き合えばいいのでしょうか。

高野登さんはそのひとつとして、発信力に目を向けることを提案しています。それは蛍光灯のようにふんわりとした照射ではなく、パワーポイントのポインターのような集中的な光であるべきだといいます。

そのための有効な手段が、自分の信念に名前をつけて発信すること。社会にたいして自分がつくっていきたい価値を一言で伝えられる名前です。「ホスピタリティ」はリッツ・カールトンのブランディングの根幹ですが、いまはその伝道師である高野登さん自身の代名詞ともなっています。

これはひとりの人間であっても、会社であっても、まったく同じです。

自分にしかつくれない価値を、相手にわかりやすく伝える名前。社名でもいいし、ブランド名でも、名刺や自己紹介に書く一言でもいい。ポインターのような力をもつ名前を発信することが、関係性を強みに変える第一歩です。

日々の努力が実り、「あなただから任せたい」と言われるようになれば、人間関係はどんどん広がります。もしかしたら、自分の対応できる限界を超えるかもしれません。成功すればするほど、優先順位、取捨選択のジレンマに陥ることがあります。

そこでも、名前が行動選択の羅針盤になります。その名前に恥じない行動をするために、手放さなければならないものは何なのかを選ぶことができるからです。「何をするか」だけでなく、「何をしないか」を決めるうえでも、名づけた信念に向き合うことに意味があります。

高野さんは、「決める」ということの大切さを強調します。自分がどうありたいのか、社会のなかでどのような価値をつくっていきたいのか。決めなければ本当に欲しいものを得ることは難しいからです。

でもそこにあるのは、義務感ではなくワクワク感。やれと言われなくてもやりたいこと、高野さんのいう「天命」が、必ずあります。

さあ、人間関係を強みに変える信念に、いまあなたはどういう名前をつけますか。ぜひご一緒に、考えてみましょう。

このセミナーの後半では、高野さんがみなさまの質問に答え、新たな視点や視座を提供してくれます。こちらもぜひ、ご期待ください。

【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール 高野登さんと学ぶ「わたしの人生を変えたホスピタリティライフのすすめ」

https://www.e-denen.net/cms_bunyaza_school_02.php

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