2025年1月30日

「北斎光臨」――感性を刺激し、魂を呼び起こす創造の世界とは

2025年のNHK大河ドラマ「べらぼう」の主人公は、蔦屋重三郎。江戸期に庶民の娯楽、知識の伝搬という大切な役割を担っていた出版業界で活躍した人物です。

特に浮世絵や書籍に力を入れ、喜多川歌麿や葛飾北斎など、歴史的に重要となる絵師を見出したことでも知られています。庶民のニーズを的確に掴み、「お上」の規制にも動じない不屈の精神で、江戸文化形成の一役を担いました。

信州小布施で出版社を営む文屋もまた蔦屋重三郎のごとく、現代社会に新たな文化を形成することを目指し、世界に向けてメッセージを発信しています。

そして2025年、文屋が出版社の枠組みを超えて推進するプロジェクトのグランドコンセプトは――「北斎光臨」

世界で最も有名な日本人ともいわれる北斎が光のごとく降り立ち、その人生のように魂が望むままの生き方を誰もが体感できる、創造の世界を築きます。

「思考」ではなく「感性」を刺激するアートの力

この世に生を受けた人は誰もが光輝く存在。求められるのはその光を自覚することだけであり、取り巻く環境に嘆いたり、他人を羨んだりする必要はまったくありません。

幸せとは、自分が生まれもった魂の望みのなかにあるものです。誰からも影響されず、ただ素直に真っ直ぐ自分と向き合うことで、魂の光はおのずと輝きを増していきます。

しかし社会に生きる私たちは日々、さまざまな価値観にさらされています。苦しみとはこうした価値観に翻弄され、他者と比較して自分を評価することから始まるもの。つまり、自分自身が生み出しているのです。

では、どうしたら本来の自分を見出せるのでしょう。意識より深い魂にたどり着くためには、思考ではなく感性を刺激することが大切です。

アートの世界に触れることは人々の直感的な力を呼び起こし、その感性を刺激します。

「画狂老人」北斎が小布施に残した一点ものの肉筆画

葛飾北斎ゆかりの地である小布施には、その芸術性に触れることができる作品が多く残されています。

80歳を超えてから小布施を訪れた北斎は、みずからの画業の集大成としてこの地で一心不乱に絵を描き続けました。小布施に残っているのは、絵師としての北斎の魂が込められた肉筆画です。

みずからを「画狂老人」と称し、風俗画から離れて宗教画や自然を描くことに注力した最晩年の北斎。当時、地元の豪商であった高井鴻山(たかいこうざん)に招かれ、北斎は、江戸で売るための絵ではなく、小布施で魂が訴えるままに絵を描くことができました。


北斎が小布施に残した傑作、『龍図』『鳳凰図』『怒濤図』(『男浪』、『女浪』)『八方にらみの鳳凰図』は、最晩年になってもなお進化を続けた北斎の直感と感性が結実したものといえます。

北斎の代名詞といえば、世界の名だたる芸術家に影響を与えた『神奈川沖浪裏』でしょう。いわずと知れた北斎の最高傑作は木版画であり、当時5,000枚~8,000枚ほど摺られ、そのうち100~200枚が現存しているといわれます。


一方で、小布施に残る北斎の絵は一点ものです。北斎最後の到達点ともいえるこれらの肉筆画は、この地でしか見ることができません。


小布施で魂を解放した北斎の芸術性は、いまを生きる私たちの感性を刺激し、魂のままに輝く人生の扉を開きます。この芸術性を国内外に広く伝えることこそ、この地で生きる文屋の使命にほかなりません。

北斎光臨――魂のままに輝く人生の扉が開く

文屋は「北斎光臨」というグランドコンセプトの下で、身体表現とデジタルアートという2つの芸術表現によって、北斎の芸術性をより広く伝える創造の世界を築きます。

まず2025年春、滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールにてリサイタルセミナー『火と水の結 光』を開催。北斎の魂に共鳴した現代舞踊、伝統芸能、そしてビジュアルアートの第一線で活躍するアーティストたちが競演し、ビジュアル×サウンド×ムーブメントによって北斎アートの創造の可能性を広げます。

この舞台公演は今後、東京をはじめフランスやイギリス、ハワイでも開催すべく交渉をすすめています。

そして2026年以降に開催が予定されているのは、『イマーシブ空間「VIVA!北斎」聖地小布施のHOKUSAIに無我夢中』。北斎の原画の細部まで忠実に再現した高精細複製画と最新の映像技術を融合させ、五感で体感できるイマーシブ(体感・没入型)のアート体験を提供します。

こちらは2026年以降、東京、ブランス、イギリスほか国内外で展開することを予定しています。

現代社会に生きている私たちはいま、魂のままに生きることが妨げられています。多くの人々に必要なのは、「考える」ことをやめ、ただありのままの自分を「感じる」ことです。

「魂のシナリオのまま自由に楽しみながら好きを極めて遊ぶ幸福感」

このメッセージを届けるため、誰より制作メンバーたちが魂の輝きを実感しながら、創造の世界を楽しんでいます。ぜひあなたもご一緒に楽しみながら、魂との出会いを実感してみませんか。

リサイタルセミナー「火と水の結 光」は、まもなくチケット発売予定です。

2025年5月10日(土)滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 中ホール 14:30~17:30

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