2023年6月8日
6月に入りました。多くの企業において、経営陣は株主総会、管理職はボーナス査定面談など、組織や人材の体制を思考する機会が増える時期です。
コロナ禍を経た2023年度、どの企業も何かしら新体制が求められています。アフターコロナの社会で、会社や働く人々はどのような方向性を目指せばいいのでしょうか。
いまこの難しい問いに向き合っているみなさまに、文屋より発売中の書籍『命の塩ぬちまーす “あるべき姿”の塩、“あるべき姿”の経営とは』をご紹介します。
組織運営や人事政策に行き詰まり、これまでとはまったく異なる視点がほしいとお考えの方々に、おすすめの一冊です。
本書の著者である塚越英弘さんは2019年、長野県に本社を置く伊那食品工業の代表取締役社長に就任しました。そして父である同社の最高顧問、塚越寛さんが提唱した「年輪経営」を引き継いでいます。
トヨタをはじめ日本中の経営者たちが注目する年輪経営とは、樹木の年輪に倣い、変化する環境のなかでも少しずつ成長を続ける経営のあり方です。目先の損得にとらわれず、長期的な視野をもって経営判断をしていきます。
年輪経営の根底には、「幸せをつくる」という価値観があります。「人と社会の幸せ」の実現を経営の目的と公言する伊那食品工業は、利益より会社の「あるべき姿」を追求することで、長期的な成長を続けてきた企業です。
この事業を継承し、年輪経営の道を実践、追求する塚越英弘社長は近年、伊那食品工業の新たな事業の柱として、沖縄の海塩「ぬちまーす」の生産拡大を決定しました。
書籍『命の塩ぬちまーす』は、「世界一ミネラルの種類の多い塩」としてギネス認定された「ぬちまーす」を軸に、「売れるもの」ではなく「本当に必要とされるもの」を提供する年輪経営の本質を説いています。
本書の主テーマは、「ぬちまーす」の魅力を伝えることです。そして「いま、なぜぬちまーすか」という問いに答えるべく、最終章では伊那食品工業の日常が描かれています。
人を喜ばせ、幸せにするという会社の「あるべき姿」を社員たちともに追求する伊那食品工業。その取り組みには、企業の常識では考えられないさまざまな興味深い視点が含まれています。
ここで会社経営のあり方もまた樹木に例えられており、「人と社会の幸せ」の実現という【理念】はその根です。
そして理念に通じる【基本的な考え方】が幹であり、この考え方を実践する【具体的な行動】が枝葉となります。
一つ挙げるならば、【基本的な考え方】のなかには「数値目標を決めない」というものがあります。伊那食品工業では、目標は会社ではなく社員自身が決めればいいと考えられているのです。
目標を数値化することの意味は、そこにどれだけ納得感があるかということにかかっているように思えます。社員が自分で設定するならば、それ以上の納得感はありません。ですから、当社では経営側が目標を数値化すべきではない、と考えています。経営者がすべきことは、会社がどうあるべきかをきちんと伝え、そのことにぶれない姿勢を貫くことです。(『命の塩ぬちまーす』第3章より)
では自分たちで目標設定ができるこうした社員たちは、会社でどのような日常を過ごしているのでしょうか。
【具体的な行動】として語られるのは、「みんなでやる」を実現する「かんてんぱぱ祭り」や「社員旅行」、新入社員が働く意味を考える「百年カレンダー」、そして「気づき」の訓練となる「朝掃除」など。こうした活動すべてに意味があり、会社の「あるべき姿」への共感、そして自分の仕事にたいする自律と協働の精神がごく自然に生まれる工夫がなされています。
生き生きとした社員たちの写真とともに語られる本書のストーリーを読み進めれば、常識とはかけ離れているように思える伊那食品工業のあり方のなかに、考え尽くされた工夫があることがおわかりいただけるでしょう。
自社の商品やサービスの価値を判断する上で、いつ、どのような時も決して変わらない基準は、「幸せをつくれるかどうか」です。それを実現できるのが「いい会社」だと、私たちは考えています。(『命の塩ぬちまーす』第3章より)
アフターコロナでも変わらない、アフターコロナだからこそ目指したい「幸せ」とは何か。そのことを追求すれば、自社が目指すべき方向性がそこにあるはずです。
こうした方向性を見出し、社員たちとともに実現するために組織とはどうあるべきか。それを考える上で、本書ほどお役に立つ書籍はおそらくないでしょう。
アフターコロナの新体制づくりのヒントを見つけるために、多くのみなさまが本書をご活用くださることを願っています。
『命の塩ぬちまーす “あるべき姿”の塩、“あるべき姿”の経営とは』は下記よりお求めください。
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https://bunya.shop-pro.jp/?pid=172621358
【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」
<1年間コース>
https://seminars.jp/seminars/6118
<速習コース>
https://seminars.jp/school/schools/55/courses/319/payment_plans/918/specified_members/new
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