2003年10月10日
みなさん、「おだむ」ということばをご存知ですか?わたくしは先週まで知りませんでした。
小布施町伊勢町の原勝巳さんが教えてくれました。60歳の原さんは、小布施の方言の宝庫といわれるほどの、ひょうきんな方言おじさんです。NHKの長野放送局にも行って全県に放映されたこともあります。
その原さんによると、「おだむ」は水の様子に使うのだそうです。たとえば、バケツの水をかきまぜてしばらくすると、渦が消えて静かになります。「おー、水、おだんだなー」。洪水の千曲川がおさまったときにも使うし、喧嘩していた人が仲直りしたときも、「おだんだね」と。
おだやかないい響きなので、辞書を引いてみました。
「おだむ」はありません。やはり方言なのでしょうか。
でも「おだやむ」はありました。漢字は「小弛む」と書きます。「おだゆむ」とも読むのだそうです。その意味は「少しゆるやかになる。雨が小降りになる」(広辞苑)。
「おだやむ」「おだゆむ」「おだむ」、いずれも和ことばです。やわらかないい響きですね。こんな日々を送っていきたいものです。
10日午前から午後、「小布施の俳人・喜多牧夫 人と作品」の編集に専念していました。夕方、自転車にて小布施駅へ、電車にて長野へ。長野市の出版社・川辺書林社長の久保田稔さん、文筆業の中島敏子さんと、打合せをかねて、小料理屋でいっぱい。12時すこし前に帰宅しました。