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2021年9月23日

国歌『君が代』に詠(よ)まれた「母ごころ」――絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』

日中の暑さは残るものの、すっかり秋らしい陽気になってきました。

シルバーウィークの今週、みなさまはどのようにお過ごしでしょうか。
家族で過ごすことも多いと思いますが、子どもがいると悩みますね。外出や人との接触が制限されているなかで、子どもたちの楽しみや成長のために、どう時間を使えばいいのか、と。

その一方で、こういう時期だからこそ、家族でゆっくり考える機会にもなります。これまで目を向けてこなかったこと、当たり前に思っていたことに思考をかたむけてみると、そこには新たな「気づき」が待っています。

文屋が目指しているのは、「100年後も読み継がれる本」。とくに絵本は家族で読めること、子どもたちが楽しめるだけではなく、読み語る大人にも「気づき」をもたらすことを、強く意識しています。

そんな文屋が、7月に出版した絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』。今回は、この絵本をとおして生まれた、ある父親の「気づき」をご紹介します。

日本人なら誰もが知る国歌『君が代』。でもそのルーツを知る人は多くありません。

絵本『ちよにやちよに』は、「愛のうた、きみがよの旅」を描いています。平安時代に詠(よ)まれたある和歌が、長く歌い継がれて国歌となり、さらなる未来に向かって希望の歌となっていくストーリーです。

『君が代』の本歌は、愛する人の末永い幸せを祈る和歌のラブレターでした。

でもこの和歌が伝える愛の深さは、男女間のみならず、広く自分にとって大切な人やものを想うこころへとつながっていくのです。

読者の鈴木崇之さん(帝人ソレイユ株式会社)は、3人の子どもたちと一緒に絵本『ちよにやちよに』を読むうちに芽生えた想いを、作者である白駒妃登美さんに寄せてくださいました。

その内容を、一部抜粋してご紹介します。

――――――

『ちよに やちよに』は、
子ども向けの絵本ではありません。
子育て真っ只中にある父親が
「一家団欒を取り戻すきっかけ」です。


(中略)

たいせつな あなた
あなたの いのちが いつまでも いつまでも
永く 続きますように


「母ごころ」

これ以上の祈りはあるのでしょうか。
我が子の幸せを願う、切なる祈り。

健やかに発育しますように。
天賦の才能が、開花しますように。
たくさんのいいご縁に、恵まれますように。

喜怒哀楽の溢れた、
豊かな人生でありますように。

「幸せな人生だった」と思える、
死に際でありますように。

そんな「母ごころ」が、
父親である自分の体内から泉のように湧き上がり、
ついつい目頭が熱くなるのです。

(中略)

私たち父親は、
何か大切なものを置き去りにしてきたことに、
ようやく気づき始めました。

その流れの中で、いまここに、

『ちよにやちよに』があります。

私は、子どもたちへの読み聞かせを通じて、

子どもたちを授かれたことの無上の幸せ、

その子どもたちを産んでくれた家内への感謝、

そして、
自分を産んでくれた母親への感謝、

そんなアタリマエが
当たり前でなかったことに気づかされました。


「千代に八千代に」との祈りは、
子どもという鎹(かすがい)を通じて、
夫婦の間に自然と育まれるものなのでしょう。

「母ごころ」が詠み込まれているからこそ、
この歌は、あらゆる人たちのこころを、
千年にわたって共鳴させ続けてきたに違いありません。

人類の誰しもが、母親の子宮の中で生を受け、
十月十日を経て産道から
この世に飛び出してきました。

誰一人として、例外はいないのですから。

――――――

鈴木さんが共有してくださったのは、『君が代』に込められた子を想う母のこころ、その母親の尊さへの「気づき」でした。

そして、このお便りによって『ちよにやちよに』制作チームもまた、この絵本の持つ人を動かす力に気づかされました。

鈴木さんは、「ちよにやちよにプロジェクト」のプロモーション担当として、仲間入りしてくださいました。文屋ではいま、鈴木さんと語らうなかで、寄付本プロジェクトの第三次目標の実現に向けて、計画が進行中です。

日本全国の幼稚園と保育園、全国の小中高校、全国の大学図書館と公共図書館の約8万か所に、2冊ずつ、16万冊を贈る壮大な寄付本プロジェクトです。

私たちは、日本国内のすべての子どもたちに、絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』をとどけ、たくさんの「気づき」の輪を広げていきたいと思っています。

第2次目標がまもなく50%に達成しようとしています。寄付本プロジェクトの詳細は、下記からご覧いただけます。

https://www.e-denen.net/cms_kifubon.php

2021年9月2日

発売からひと月で増刷決定!――子どもも大人も学べる絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』

文屋より7月9日に出版された、絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』

多くのみなさまにご賛同、ご共感いただき、発売からひと月あまりで増刷を決定いたしました。

この場を借りまして、みなさまのご支援に心よりお礼を申し上げます。

この本は、子どもたちも楽しめる大人向けの絵本です。

作者である白駒妃登美(しらこまひとみ)さんは、歴史上の日本人の生き方から多くを学んできた博多の歴女。こうした人物たちからの学びをご自身の人生に活かし、また書籍や講演をとおして私たちにも伝えてきてくれました。

そんな学びのなかでも、白駒さんが「私の人生が大きく変わった」とまで語っていること。それは、東洋思想研究家の境野勝悟(さかいのかつのり)氏の『日本のこころの教育』(致知出版社)から得たものでした。

白駒さんは、こう語ります。

そこには私たちの祖先が何を畏(おそ)れ、何を信じ、何を大切にしてきたのか、日本人の源流が綴(つづ)られていました。そのなかに、国歌『君が代(きみがよ)』の本歌となった、『古今和歌集』の「詠(よ)み人知らず」の歌が紹介されていたのです。

わがきみは ちよにやちよに
さざれいしの いわおとなりて
こけのむすまで

この和歌は、愛する人がずっと幸せでありつづけてほしいという祈りの歌でした。幾千年も、小さな石が大きな岩になり、苔が生えてくるまでずっと、と深い想いを伝えるラブレターだったのです。

この出会いこそ、白駒妃登美さんが絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』を制作するきっかけとなるものでした。

この和歌が収められている『古今和歌集』は、平安時代前期に活躍した歌人たちによって編纂(へんさん)されました。

名高い歌人たちの和歌が多く収められる『古今和歌集』のなかで、いまも歌い継がれる和歌。詠んだのは、名も残らないような人物だったのです。

にもかかわらず、込められた想いは1000年のときを超えて多くの人々の心に刻まれ、やがて国歌となりました。

白駒妃登美さんは、「君が代はラブレターだった」ということを、小学校など多くの教育の場での講演で話すようになりました。

そこでは子どもたちだけでなく、保護者である大人たちからも驚きと感動の言葉が聞かれます。

なかでも一番多いのは、「もっと早く知りたかった」という声。このブログでも読者さまのご感想を紹介していますが、こうした声が多いことをあらためて実感します。

今回ご紹介するのは、THS経営組織研究所代表の小杉俊哉先生が、ご自身のFacebookにあげてくださったものです。

慶應義塾大学の特任教授も務められ、経営や人事、キャリアや生き方など幅広く多数の書籍も出版されている小杉俊哉先生が、こんなふうにおっしゃっています。

お恥ずかしいことに、君が代の歌の成り立ちよく知りませんでした。知らずにどれだけ唄っていた(唄わされていた?)ことでしょうか。これ、本当に小学校の時に知りたかったです!日本人として。
もともとラブレターだったと。だから子ども達に知って欲しい!寄付本プロジェクト、既に250万円、1250冊が1250カ所の図書館や施設に寄贈されています。素晴らしいですね。微力ながら参加させていただきました。

絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』は、子どもたちはもちろん、私たち大人にも学びがあります。

ストーリーの後には、国歌『君が代』の成り立ちが解説されています。そこには、ラブレターだった和歌がどのようにして国歌になったのか、まさに「愛のうた 君が代の旅」が描かれているのです。

子どもたちと一緒に、絵本をとおして新たな『君が代』を発見してみませんか。

小杉俊哉先生もご協力くださった絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』の寄付本プロジェクトでは、日本や世界の子どもたちに絵本を贈るため、みなさまからのご支援を募っています。

早くも7月4日に、第1次目標を達成することができました。福島県内の小学校図書館446館、福島県内の公立図書館118館、全国の児童養護施設590館、小児医療の病院96施設の合計1250個所に絵本を寄贈させていただき、喜びの声もとどいております。

第2次目標の寄付先は、世界各国の駐日外国公館約230館(1館3~5冊)、世界中の日本人学校約100校(1校2冊)の合計1,250個所です。現時点では、240冊(565,000円)のご寄付をいただいております。

寄付本プロジェクトの詳細は、下記からご覧いただけます。みなさまのご支援を、心よりお待ちしております。

https://www.e-denen.net/cms_kifubon.php

2021年8月26日

国歌『君が代(きみがよ)』は世界に誇るラブソング―――絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』

東京オリンピックが終わり、いよいよパラリンピックも始まりました。

コロナ禍での開催により、さまざまな意見があるのは事実です。それでもやはり、世界最高峰のパフォーマンスには、感動を覚えずにはいられません。

そして表彰式で見せる選手たちの輝かしい笑顔は、私たちに勇気と力をあたえてくれるような気がします。

さまざまな国を代表する選手たちの栄誉を称える表彰式で、日本の、そして世界の国歌を耳にする機会も多いですね。

パラリンピックの開会式では、全盲の音大生シンガー・ソングライターである佐藤ひらりさんが国歌『君が代(きみがよ)』を歌いました。

また、オリンピックの開会式ではMISIAさんが、閉会式では宝塚歌劇団のみなさんが歌ったことでも、話題になっていますね。(MISIAさんは先日のFUJI ROCKでも披露し、反響が広がっています。)

そんないま、あらためて、私たちの国歌『君が代』のことを考えてみませんか。

文屋は7月に、絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』を出版いたしました。

世界の国歌を紐解いてみると、国の栄誉を称えるもの、大自然を賛美するもの、自由を祝福するものなど、そこにさまざまな意味がこめられていることがわかります。

では、日本の国歌『君が代』にはどんな意味があるのでしょう。

この歌の意味を、「天皇陛下の御代が永続することを祈る歌」と考えている人は多いと思います。

でも『君が代』の本歌は、じつは遠い昔、平安時代に生きたある人物が、愛する人に贈った和歌のラブソングでした。

絵本『ちよにやちよに』を開くと、この和歌を受け継いできた先人たちの心に触れることができます。

わがきみは ちよにやちよに
さざれいしの いわおとなりて こけのむすまで


たいせつな あなた
あなたの いのちが いつまでも いつまでも
永く つづきますように

当初、歌い始めを「わが君は」としていたこの和歌は、ただひとり、大切に想う相手の末永くつづく健康と幸せを祈る歌だったのです。

無償の愛を伝える、まさに究極のラブソングです。

世界一短い歌詞で、子どもでも歌うことができる国歌『君が代』。でもこの歌が平安時代から歌い継がれてきたことはもちろん、その本来の意味はあまり知られていません。

そして、その意味を知ると多くの人がとても驚きます。

文屋の大切な読者さまである、マーケターの平賀敦巳さんもそのひとり。絵本『ちよにやちよに』を読み、こんなメッセージをくださいました。

日本の国歌である『君が代』のことを、もっと真面目に勉強しておくべきだったと痛感させられる。
全国民必読の書にして欲しい。


作者の白駒妃登美(しらこまひとみ)さん、そして制作チームの想いを、読者の方が言葉にしてくださったのです。

平賀さんはご自身のnoteにて、こんな発信もしてくださっています。

―――――――

「君が代=愛の歌」

そんな話を学校で習った人がどれくらいいるであろうか?
少なくとも私は記憶にない。

そのように教えてくれたのかもしれないが、
全く私の心に響く説明ではなかったのだ、残念ながら。

他の国歌は、威勢の良いものが多いのに比べて、
日本の国歌はとても地味。

「なんか退屈だよね」
「超地味だよね」

そんな評価しかしていなかった
自分の幼少時代を振り返るのがとても恥ずかしい。

確かに地味かもしれないが、
その内容は刮目(かつもく)に値するのだ。

「君」とは、君主、つまりは天皇のことだと思っている人が
かなり多いと思われる。

私もそうだった。

しかし、実はさにあらず。

夫婦、恋人など、親愛なる者同士における
相手に対する呼び名なのだ。

(全文はこちらから→https://note.com/pingdun/n/n4faf98f3d137
―――――――

きっと日本人の大多数は、平賀さんと同じではないでしょうか。

『君が代』は私たちが思うより、ずっと身近な人に向けて歌われていたのです。

長寿としあわせ、お祝い、よろこび、愛・・・。日常のなかで歌われる、相手を想う気持ちにあふれた和やかで美しいラブソング。それが、『君が代』の本来の意味なのです。

平安時代、自由に会うことの許されなかった男女が、短い詩に想いを込めて贈ったのが和歌でした。

自由に会うことが許されない・・。まるで、コロナ禍のいまのようですね。

会えないからこそ、お互いの存在の大切さを知り、ただ元気でいることがどれほどしあわせなことか、その気持ちを実感できるときです。

この夏、選手たちを称える表彰式で国歌を聴くとき、ぜひ思い出してください。

この歌が「和」を大切にしてきたこの日本で生まれた、世界に誇るラブソングであることを。

吉澤みかさんが描く絵本の美しい原画から、ポストカードを制作しました。

https://e-denen.net/cms_hagaki.php

絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』を、国内外の子どもたちに贈る「寄付本プロジェクト」を展開中です。こちらから、絵本の購入もできます。

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2021年8月5日

国蝶オオムラサキが導く国歌『君が代(きみがよ)』1000年の旅――絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』

夏休みが始まりました。

子どもたちには嬉しい夏休み。でも親にとっては子どもの相手をする時間が長くなり、なかなか悩ましい日々かもしれません。 

小学生の息子がいるわが家でも、朝早くから公園に昆虫さがしと、ちょっとハードな毎日です。でも、子どもと一緒に昆虫を追いかけまわしていると、思わぬ発見もあります。

たとえば蝶というと、モンシロチョウにアゲハチョウ、せいぜいクロアゲハくらいしか私に思い浮かびません。でも公園では、アオスジアゲハという蝶を見つけました。

黒地に青い模様が美しいアゲハ蝶で、都市部などにも生息しているようです。こんなに綺麗な色の蝶が身近に見られるとは、驚きました。

でもやはり、蝶のなかでも別格なのはオオムラサキでしょう。その堂々としたたたずまいと気品のある美しさから、1957年に日本昆虫学会より、「国蝶」に選定されました。

文屋が7月に出版した絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』では、ストーリーのガイド役として、この日本を代表する国蝶オオムラサキがたびたび登場します。

『君が代(きみがよ)』は、日本人であれば誰もが知る国歌です。でもその歌詞が、1100年以上前の平安時代に詠(よ)まれた和歌であることは、あまり知られていません。

男女が自由に会うことが許されなかった平安時代、和歌は相手への想いを伝える唯一の手段でした。

国歌『君が代』の本歌である和歌は、名もなきある人物が、愛する人の健やかな日々がずっとつづくことを願った愛のうたです。

この愛のうたが永く歌い継がれて、日本の国歌となったのです。

作者である白駒妃登美(しらこまひとみ)さん
は、絵本のあとがきでこんなふうに話しています。

もしかしたら『君が代』は、先人たちから今を生きる私たちに、そして同じ地球に暮らす、あらゆる命に向けられた、時空を超えたラブレターなのかもしれません。

博多の歴女・白駒妃登美さんはこの絵本をとおして、私たちが知る国歌『君が代』の世界を大きく広げてくれます。

そんな「きみがよの旅」を導いてくれるのが、国蝶オオムラサキです。

オオムラサキは、羽を広げると10㎝以上にもなる大柄な部類で、鮮やかな羽に美しい紫の模様の蝶。華麗でありながら、餌場を守るためにスズメバチやカブトムシでさえ、大きな羽をばたつかせて追い払うほど勇ましい蝶です。

でもじつは、オオムラサキの幼虫は、とても愛らしいのです。

この美しく勇ましいオオムラサキが、日本画家・吉澤みかさんが描く絵本の挿し絵のあちこちで羽ばたいています。まるで、1000年の時空を超える旅を、一緒にしているかのようです。

そしてこの旅は、最後に私たちの未来へとつながっていきます。

わたしたちの歌声が
世界中に ひびき わたりますように
1000年先の 平和な 未来に とどきますように


平安時代からいまをへて、未来へとつづく「きみがよの旅」とは、いったいどのようなものでしょうか。

絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』は、子どもも楽しめる大人向けの絵本です。

今年はとくに、国歌『君が代』を聞く機会が多い夏。そして夏休みには、読書感想文などの宿題が出る学校も多いかと思います。

子どもと一緒にこの絵本を読み、親子でいろいろな話をして読書感想文にしてみるのもよいのではないでしょうか。

また絵本の巻末には、朗読動画をご案内するQRコードがついています。

日本語、そして日本語と英語と交互の2種類の読み語りです。挿し絵の画像が音楽とともに流れる動画と、音声データを視聴することができます。ぜひご活用ください。

長い夏休みですから、昆虫さがしや読書など、子どもたちと一緒に楽しめるといいですね。

絵本の原画より、5種類のポストカードを制作しました。夏のお便りにもおすすめですので、ぜひご覧ください。

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絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』を国内外の子どもたちに贈る「寄付本プロジェクト」を展開中です。
最新の状況はこちらからご確認いただけます。

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2021年7月23日

国歌『君が代(きみがよ)』は、1000年のときを超えた先人からの手紙――絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』

7月23日は「ふみの日」です。

毎月23日は「ふみの日」ですが、とくに7月は「文月ふみの日」として親しまれています。夏休みが始まり、暑中見舞いを書く季節でもありますね。

子どものころ、長い夏休みで会えない先生や友達に、よく暑中見舞いのはがきを送りました。立秋を過ぎると、「暑中見舞い」ではなく「残暑見舞い」になり、残り少ない夏休みを名残惜しんだことを思い出します。

ふみの日は、「手紙の楽しさ、手紙を受け取るうれしさを通じて、文字文化を継承する一助となるように」という主旨で、1979年に当時の郵政省が定めたものです。

郵便局では毎年、「ふみの日にちなむ郵便切手」を発売します。なかでも「日本の雅を伝えたい」と百人一首を題材にした切手が人気で、過去にいく度となく発売されました。

百人一首にふくまれるものをふくめ、和歌はまさに、古くは日本人の間でやりとりされた「手紙」でした。でも私たちの身近には、より馴染みのある和歌があります。

文屋は7月9日に、この和歌をテーマとする絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』を出版いたしました。

わがきみは ちよにやちよに さざれいしの
いわおとなりて こけのむすまで


国歌『君が代』の歌詞は、平安時代に詠(よ)まれたこの和歌を本歌とするものです。

それは、名もなき人物が愛する人に宛てた「手紙」。ラブレターでした。

「たいせつな あなた
あなたの いのちが いつまでもいつまでも
永く つづきますように」


愛しい相手の健やかな未来を祈るラブレターです。

7月4日、文屋は絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』の出版記念講演会を行いました。

作者である白駒妃登美(しらこまひとみ)さん
をはじめ、制作チームメンバーが参加し、それぞれに絵本への想いを語りました。

そこで白駒妃登美さんは、『わがきみは』の句と、百人一首にもふくまれるもうひとつの和歌のお話をしてくださいました。

――――――
平安時代に編纂された『古今和歌集』。

ここには、『君が代』の本歌「わがきみは」の句とともに歌い継がれてきた

もうひとつの和歌があります。

ひさかたの ひかりのどけき はるのひに
しづごころなく はなのちるらん


「春ののどかな光の中で、散るゆく桜の花びら
なぜそんなにも散り急ぐのか」


そんなふうに、桜を惜しむ想いを詠んだ、
歌人・紀友則(きのとものり)の和歌です。

かたや「詠み人知らず」の和歌。

そして、かたや有名な歌人の和歌。
この二首を日本人は、ならび讃(たた)えてきたのです。

じつは私は、とても緊張したときや、ひどく絶望したときに、

「ひさかたの」の句を心のなかで唱えています。

「ひさかたの」は光にかかる枕詞(まくらことば)。

この「ひさかたのひかり」とは、「永遠の光」ということ。

それは、日の本(もと)の国「日本」を表している気がします。

この国に無数の人が生を受け、その命をまっとうして生を終える。

その何千年もの命のバトンを受け取っている私たちは、
決してひとりではない。

そんなふうに思えて、力が湧いてくるのです。

たった31音、もしくは32音の和歌の力と深さ。

そこには日本人の真心が込められています。

この和歌とならび讃えられる、もうひとつの和歌。

ごくふつうの人がつくった和歌「わがきみは」の句が
やがて「きみがよは」とされ、国歌になったのです。

平安時代からとどけられた愛と祈りの歌。

ラブレターが国歌になるなんて、
なんと素敵な国なのか、と思います。

――――――――――

最近では、メールやLINEなどさまざまな通信手段が発達して、手紙を書くことが少なくなりました。

31音の和歌で伝えられるのは、Twitterよりも短い文。でもそこに込められる想いは、1000年のときを超えて私たちの心を潤してくれます。

その想いに触れ、この夏はあなたも誰かに手紙を書いてみませんか。

絵本の原画より、5種類のポストカードを制作しました。暑中見舞いにもおすすめです。
現在、販売準備中です。お楽しみにお待ちください。

絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』の巻末には、絵本の朗読動画をご案内するQRコードがついています。

日本語で読み語る作者の白駒妃登美さん、そして日本語と英語で交互に読み語る英訳者の山本ミッシェールさん。挿し絵の画像が音楽とともに流れる動画と、音声データを視聴することができます。

ぜひ、親子でお楽しみください。

この絵本を国内外の子どもたちに贈る「寄付本プロジェクト」を展開中です。絵本のご購入も、こちらから可能です。

https://www.e-denen.net/cms_kifubon.php

2021年7月15日

「令和の名づけ親」中西進先生からのメッセージ②――絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』

文屋は7月9日に、絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』を出版いたしました。全国の読者のみなさまから、好意的なご感想がとどき始めております。

国歌『君が代(きみがよ)』の歌詞に込められた本来の意味を、幼い子どもたちにも理解できるやさしい言葉で伝える絵本です。

『君が代』は、平安時代に生きた名もなき人物が詠(よ)んだ和歌。愛する人に寄せた、熱いラブレターでした。

たった32音の短い和歌に、想う相手の健やかな日々を願うこころが込められています。千年も、さらにいく千年も、「ちよにやちよに」その日々が続いてほしい、と。

この無償の深い愛を謳(うた)う平安時代の和歌が、令和のいまも国歌として歌い継がれているのです。

しかしこの歌はいま、政治的な賛否の枠に閉じ込められています。

だからこそ、作者の白駒妃登美(しらこまひとみ)さんは絵本をとおして、国歌『君が代』をときはなとうとしています。

この想いに賛同してくださった国文学者の中西進先生が、この絵本を推薦してくださいました。

「令和の名づけ親」といわれる中西進先生からのメッセージを、前回につづいてご紹介いたします。

(前回の記事はこちら → https://www.e-denen.net/cms_blog.php/19

――――――――――

国歌を、政治的な立場や認識と関連づけて、
これほど極端に賛否が分かれるのは、
この歌にとっても、わたしたち日本人としても、
喜ばしいことではありません。

なげかわしく、不幸なことでもあります。

金メダルの喜びと共に日の丸が挙げられても、

卒業式の晴れやかなお祝いの場でピアノ伴奏が始まっても、
感謝や喜びと共に歌えないのは、なげかわしい。

とくにかわいそうなのは、

学校現場の先生方と子どもたちです。

上(文科省や都道府県教育委員会など)からは

歌うこと、歌わせることを強制されています。

子どもたちも、

この歌の本来の意味も、平安時代からつづく歴史も知らされないまま、
歌わざるをえない状況です。

「『君』ってだれのこと?」

「さざれいしのいわおをなりてこけのむすまで、って何のこと?
それはどんな意味?」・・・

この絵本を最後まで読めば、

学校の先生方も保護者のみなさんも、
「愛の歌」であることを理解し、納得して、
子どもたちに伝えることができます。

「君」は誰でもいいのです。

学校の先生でもご両親でも、気になるあの子でもいい。
オリンピックで歌うのなら、世界中の人々を思ってもいいし、
人ではなく、虫でも動物でも、地球や月や宇宙でもいい。

そう教えていただければ、「強制」の必要はなくなります。

国家に利用されてきた「愛のうたきみがよ」を、
各個人、一人ひとりを尊重する愛の歌として、

元に戻してあげればいいのです。

日本国憲法の前文は、聖徳太子の十七条憲法、

リンカーン大統領のゲティスバーグの演説(Gettysburg Address)の流れを受け止め、
第二次世界大戦の殺し合いに疲れ果てた人たちが作り上げた、
永い人類の歩みの結晶であり、
奇跡的に誕生した宝石です。

この前文は、国家愛ではなく、人類愛のレベルです。

その意味で、国歌『君が代』は、日本国憲法前文と憲法第九条の
積極的非暴力平和主義、人類愛のレベルで、共通します。

トルストイの名著『セワ゛ストーポリ』にも通じる

平和の精神が込められています。

こうした思いを込めて、推薦文を書きました。

お手紙に「大賛成」と書いたのもこの気持ちからです。

「御本 有益な役割で 大賛成です」【中西先生から木下(文屋代表)へのお便りより抜粋】

――――――――――

十七条憲法、ケティスバーグ演説、そして日本国憲法前文。すべて私たちが人として、国民として「どうあるべきか」を問う文章です。

どれも、短い文章で語られる言葉です。これらの言葉をどう意味づけるのかは、他人ではなく自分が決めることなのです。

世界一短い歌詞の国歌『君が代』。ここで歌う「君」が誰かということも、それぞれに違っていいはずです。

この歌を大らかで和やかな人類愛、地球愛、宇宙愛の歌と受けとめるとき、私たちの前には、これまでとは違う世界が広がっていくでしょう。

いま何を信じ、何をたいせつに思うのか。それは、私たち次第です。


絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』をとおして、ひとりでも多くの人に新しい気づきがあることを願っています。

ぜひご家庭や学校で、子どもたちと一緒にお読みください。
 

この絵本を、日本や世界の子どもたちにとどける「寄付本プロジェクト」を展開しております。

おかげさまで、第一次目標を達成することができました。ひきつづき、第二次目標を設けております。今回も250万円(1250冊分)を目標とし、世界各国の駐日外国公館と、世界中の日本人学校に送りとどけます。

みなさまのご理解とご参画をお待ちしております。

https://www.e-denen.net/cms_kifubon.php

2021年7月8日

「令和の名づけ親」中西進先生からのメッセージ①――絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』

いよいよ明日7月9日、文屋は絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』を発売いたします。

博多の歴女、白駒妃登美(しらこまひとみ)さんが、国歌『君が代(きみがよ)』のこころを描いた絵本です。

白駒妃登美さんは講演や著書をとおし、日本の歴史上の人物たちの生き方から、いまを生きる私たちにたくさんの学びのヒントを伝えてきました。

 

『君が代』の本歌は、平安時代に編纂された『古今和歌集』にある和歌。詠(よ)み人知らずのこの和歌は、名もなき人物が愛する人に詠(よ)んだラブレターでした。

白駒妃登美さんが絵本で教えてくれるのは、この愛の歌がこの世のすべてをつつみこむ深いこころをもっているということです。

そのこころに賛同し、「令和の名づけ親」といわれる国文学者、中西進先生がこの絵本を推薦してくださいました。

中西進先生は、「令和」の出典元といわれる『万葉集』研究の第一人者。日本の教育者、文学者として「現代国文学界の象徴的存在」とまで言われる方です。

 

6月半ばの佳(よ)き日、文屋代表の木下豊は、中西進先生が館長を務められている富山県立高志(こし)の国文学館を訪れました。先生に、ご推薦への感謝の気持ちをお伝えするためです。

この日に直接いただいたお言葉、その貴重なお話を、2回にわたってこのブログでお伝えします。

木下は2011年から2年間、東京の「中西人間塾」の塾生として、中西進先生の教えを受けていました。

そして修了記念の旅行では、長野県小布施町に先生ご一行をお迎えし、文屋(木下の自宅)で中西先生と語り合いました。

それ以来9年ぶりの再会です。

高志(こし)の国文学館の館長室にて、中西進先生は1時間かけ、絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』への想いを語ってくださいました。

――――――――

『君が代』の本歌はラブレターでした。
愛の歌です。しかも、詠み人知らず。
国歌なのに作詞者が不明なのです。
それがこの国のありように通じるように思います。

世界には、革命の成功や自国の強大さなどを歌う国歌が多いなか、

ラブレター、愛の歌であることはとてもユニークな存在です。
自国礼賛型のレベルではありません。
人類愛のレベルの歌といってもいいでしょう。

本歌は、平安時代に編纂された

古今和歌集に収められている「わがきみは」で始まる和歌。
しかし、この和歌の精神、命を寿(ことほ)ぐ気持ちを詠む歌はすでに、
『万葉集』にも見てとることができます。
巻13の3245~3247の3首です。

『君が代』の起源は、万葉の時代にまでさかのぼります。

他者を愛し、自然を畏(おそ)れつつ敬い、
大らかに和やかに暮らすことを重んじてきた
日本人の根源的な想いと願いが、この歌には込められています。

こうして千年以上にわたって

日本人の先人たちに愛されてきたのが、この歌です。

開国して間もない140年ほど前、外交の国際儀礼上、

「国歌」を演奏することが必要となりました。
その時点で、多くの国民に永い間愛されてきた、
日本を代表する歌として、
『君が代』の和歌に白羽の矢が立てられました。

富国強兵政策のもとこの歌は、

国家主義、軍国主義、戦争と結びつけられるようになり、
1945年の終戦を迎えました。

国家がこの歌を利用してきたのです。

その結果として、政治的な立場が

いわゆる右系の人たちには礼賛され、
左系の人たちには嫌悪されたり否定されたりする状況が、
80年近くもつづいています。

歌には何の罪もありません。

しかもこうした歴史は、

この歌の千年以上の旅のなかの、ほんの100年ほどの、
人間たちのしわざ、その結果にすぎないのです。

この絵本は『君が代』を「もとにもどす」
大切な役割があります。

だからわたしはこの絵本の出版に大賛成です。

この役割を正面切って引き受けた一般向けの書物は、無かった。

じつに大事な役割の本になります。

―――――――――

奈良時代の『万葉集』、そして平安時代の『古今和歌集』から受け継がれる命を寿ぐ歌。その歌の意味が、日本という国家の歴史のなかでゆがめられてしまったこと。それを「もとにもどす」この絵本の役割。

版元として、文屋はこの言葉を深く、重く、受け止めています。

中西進先生のメッセージは、次回に続きます。


絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』の寄付本プロジェクトは、おかげさまで、開始から50日ほどで第1次目標金額250万円を達成することができました。

この成果として、1,250冊を、児童養護施設や子ども病院などで頑張っている子どもたちにプレゼントすることができます。
第2次目標には、各国の大使館や世界中の日本人学校への寄贈を予定しています。

引き続き、みなさまからのご支援をお待ちしております。

https://www.e-denen.net/cms_kifubon.php

2021年7月1日

文屋主催・白駒妃登美さん出版記念講演会へご招待――絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』

絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』のまもなくの出版に先立ち、文屋は下記のとおり、白駒妃登美さん出版記念講演会を開催いたします。​

【絵本『ちよにやちよに ~愛のうた きみがよの旅』に込めた私たちの祈り】
日時:2021年7月4日(日)10時~11時30分
会場:国際文化会館(東京都港区六本木)
定員:20人
※ZOOMを利用したオンライン参加も可能(定員250人)

司会を務める山本ミッシェールさんは、NHK Worldキャスター・リポーター、バイリンガルMCとして活躍中で、この絵本の英訳者でもあります。

また作画を担当した日本画家の吉澤みかさんも出演し、制作に込めた想いを語ります。

博多の歴女・白駒妃登美さん「この本を遺すために私は生まれてきた」とまで語る、絵本に込められた祈りとは、いったいどのようなものなのでしょうか。

この講演会は、文屋サイトから絵本の購入予約をされた方、もしくは寄付本プロジェクトにご協力くださった方を無料でご招待するものです。

下記にて詳しくご案内いたします。ぜひ、ご参加ください。

https://www.e-denen.net/cms_bunyaza_seminar.php
 

絵本を購入されるみなさまには、もうひとつ素敵なお知らせがあります。

白駒妃登美さんと山本ミッシェールさんは、それぞれ日本語と英語で、絵本『ちよにやちよに ~愛のうた きみがよの旅』を朗読する動画を撮影いたしました。絵本の巻末に、この朗読動画が見られるQRコードがついています。

子どもたちは保育園や幼稚園、もしくは小学校などで初めて、国歌『君が代(きみがよ)』を学びます。この絵本に触れることで、子どもたちにとって『君が代』の意味は、大きく変わってくるはずです。

朗読動画を活用し、保育園や幼稚園、小学校で絵本を教材として使うこともおすすめします。白駒妃登美さんが日本語で、山本ミッシェールさんが英語で優しく朗読する『君が代』のこころは、原画の画像や音楽とともに、和やかで美しい世界観をつくりあげています。

ぜひ、ご期待ください。

きみがよは ちよにやちよに さざれいしの
いは(わ)ほ(お)となりて こけのむすまで


幼い子どもたちはこの歌に出会うとき、どのような印象をもつのでしょう。

おそらくその意味は、この歌のことを教え伝える親や先生たちから大きく影響を受けるのではないでしょうか。

白駒妃登美さんがこの絵本をつくるきっかけとなったのは、学校教育の場に講演に招かれたときに聴いたこんな声でした。

「今日から君が代を、誇りを持って歌います」と話す子どもたち、そして「『君が代』の意味を、もっと早く知りたかった」と語る大人たちの声です。

白駒さんが語る『君が代』の物語は、まっさらな気持ちで聴く子どもたちのこころを大きく開き、親や先生たちがもっていたこの歌に対する感情を強く揺さぶるものです。

国歌『君が代』の本歌となる和歌は、いまから1100年以上前の平安時代に詠(よ)まれました。

平安時代はいまとは違い、貴族の男女が簡単に会うことができませんでした。そこで「五・七・五・七・七」の和歌を詠み、ラブレターとして想いを伝えあう風習が生まれたのです。

国歌『君が代』のもとの歌も、こうして詠まれたラブレターでした。

たいせつな あなた 
あなたの いのちが いつまでも いつまでも 
永く つづきますように


あなたが、ずっと しあわせで ありますように

深い愛を語ったラブレターは、きっと贈られた相手のこころをぎゅっと掴んだことでしょう。

この短い歌に込められる深い愛のことばが、平安時代からときをへていま、私たちの国の歌になっているのです。

最初の和歌では「きみがよ」は、「わがきみ」と詠まれていました。愛しく想う相手のことです。誰を「きみ」とするかは、読む人の自由なのです。


子どもたちの「愛しく想うこころ」を大切に育む絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』は、まもなく7月9日の発売です。

ぜひ、保育園や幼稚園、学校などの教育の場でご活用ください。

この絵本を、福島県を中心とする子ども関連施設や、世界各国の駐日外国公館、そして世界中の日本人学校へと贈る寄付本プロジェクトを展開しています。

寄付本プロジェクトの詳細については、こちらからどうぞ。

https://www.e-denen.net/cms_kifubon.php

「頑張らない」英語学習法をすすめる「イングリッシュ・ドクター」西澤ロイさんが、白駒妃登美さんへのインタビュー動画をアップされました。絵本『ちよにやちよに』に込められた想いを語り合うおふたりの対話を、ぜひご覧ください。

2021年6月24日

日本の伝統的な「和の美しさ」を世界へ――絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』

君が代は
千代に八千代に
さざれ石の
いは(わ)ほ(お)となりて
こけのむすまで

日本人であれば誰もが知る国歌『君が代(きみがよ)』。この歌がもつ、ふたつの「世界一」をみなさんはご存知でしょうか。

ひとつ目は、わずか32音からなる世界一短い歌詞の国歌だということ。世界大会などの表彰式でも、あっという間に終わってしまいますよね。

そしてもうひとつは、世界一古い歌詞の国歌であるということ。

『君が代(きみがよ)』の本歌となった和歌は、平安時代に詠(よ)まれました。1200年のときをへて受け継がれる、日本のこころを謳(うた)っているのです。
世界でもっとも短い歌詞の背景にある、世界でもっとも長い歴史。そこには、和を尊(とうと)び、命を慈(いつく)しむ、先人たちの真心があふれています。

この歌のこころを、日本中、そして世界中にとどけたい。

その想いをのせて、文屋は7月9日に、絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』を出版いたします。

あなたの命(あなたの御代[みよ])が、
いつまでも、いつまでも、永く続きますように…。
たとえば小さい石が、
永い時間をかけて大きな岩に成長し、
その上にたくさんの苔が生えるようになるまでね

こうした意味をもつ国歌『君が代』のもとの歌は、平安時代に名もなきある人物が、愛する人を想って謳(うた)った和歌でした。

ただひとりを想い、当初は「わが君は」と歌い始めた和歌でした。この歌が多くの人に親しまれ、賀歌(がのうた)、つまりお祝いの席で謡(うた)われる歌になりました。

そして愛され謡われつづけるなかで、「君が代」はと手が加えられたのです。ただひとりの長寿と幸せを祈る歌から、一族の繁栄を祈り、さらには受け継がれる命を寿(ことほ)ぐ歌となりました。

平安時代からいまにつづく『君が代』に秘められるこうした想いと、その和やかな美しさ。著者である白駒妃登美(しらこまひとみ)さんは、絵本をとおしてそのことを私たちに伝えてくれています。

そして絵本のあとがきで、白駒妃登美さんはこう語っています。

大らかで和やかな人類愛、地球愛、宇宙愛を込めた、究極の愛のうた。「この素敵な先人たちからの贈り物を、世界中の人々と分かち合いたい」との思いから、英訳をつけたバイリンガル絵本といたしました。

そのこころを受け、絵本を英語に翻訳したのは、山本ミッシェールさんです。NHK Worldキャスター・リポーター、バイリンガルMC、大学講師、そして翻訳家と多彩な顔をもつ女性です。

アメリカで生まれ、幼い頃からイギリス、フランス、ドイツなどで海外生活を経験した山本ミッシェールさん。国際的な感覚をもちながらも、日本の伝統的な「和の美しさ」への関心が高く、記者時代に過ごした京都をはじめ、日本の伝統美の取材を独自で続けています。

そんな山本ミッシェールさんだからこそ、白駒妃登美さんが伝える和のこころを、豊かな感性をもつ英語で、世界へととどけることができるのです。

文屋は”In and from Obuse”をモットーとし、これまでも拠点である信州小布施から世界へ発信してきました。

『Pot with the Hole 穴のあいた桶』は、英語版をはじめ22か国で翻訳出版しています。

世の中はいま、新型コロナの不安にうごめいています。そしてこれ以上大切なものを失わないために、地球規模で持続可能な社会を目指そうとしています。

世界を、そして地球をも愛でつつみこむこの絵本が、国境を超えた多くのみなさまのもとにどときますように。そしてみなさまの幸せな毎日が、永く永くつづきますように。

全編を通して英語の翻訳がついている絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』の発売はまもなくです。

文屋をふくめた制作チームは、この絵本を全国の子どもたちに贈る寄付本プロジェクトを展開しています。

和を尊び、命を慈しむ、受け継がれてきた日本人の心。地球賛歌であるこの歌を世界へと届けるために、さらに追加して絵本を寄付することが決まりました。
寄付先は、世界各国の駐日外国公館、そして世界中の日本人学校です。

国内外のひとりでも多くの方に絵本をお読みいただけますように、みなさまからのご支援をお待ちしております。


https://www.e-denen.net/cms_kifubon.php


筆者の白駒妃登美さんご本人が、絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』の魅力を語るご挨拶動画が完成いたしました。白駒さんの穏やかで優しい語りそのものが、何より愛にあふれています。ぜひご覧ください。

2021年6月17日

家族に愛を、そして未来に希望の光を――絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』

もうすぐ父の日ですね。

まだ子どもが小学生のわが家では、父の日とはいっても母親がしかけ役。でも最近では家族形態が多様化し、「母の日」「父の日」ではなく「家族の日」「ファミリーデー」とすることも増えているようです。

この時期、保育園や幼稚園などでは父、母と特定せず、子どもたちが家族に感謝の気持ちを伝えるイベントをすることもあるようです。

家族とは、血の繋がりや物理的に近くにいる人のことではなく、「いつもありがとう」「大好きだよ」と伝えられる相手のことなのかもしれませんね。

そんな家族への想いを大切にしながら、ぜひ子どもたちに読み語っていただきたい絵本があります。

文屋はまもなく7月9日に、絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』を出版いたします。

君が代は 千代に八千代よに さざれ石の
巌(いわお)となりて 苔のむすまで


世界一短い歌詞の国歌『君が代(きみがよ)』。この歌を「愛のうた」と想像する人は、少ないかもしれません。

「公式行事で歌われる歌」「歴史的に複雑な感情を呼び起こす歌」。多くのみなさんは、このような印象をおもちでしょうか。

実は国歌『君が代』の本歌である和歌が生まれたのは、平安時代。すでに1200年のときがたとうとしています。

『君が代』が国歌となったのは明治以降の140年ほど前。平安時代から続く和歌の長い歴史のほんの一部なのです。

もともと歌い始めは「わが君は」であり、親愛の情を持つ相手に使う呼び名でした。平安時代に生きた名もなきある人が、愛する人を想って詠(よ)んだ和歌なのです。

絵本の作者である白駒妃登美(しらこまひとみ)さんは、あとがきで、こんなふうに語っています。

「わが君」が「君が代」となったことで、歌に新たな命が吹き込まれました。大切な人の長寿と幸せを祈る歌であり、一族の繁栄を祈る歌。肉体は滅んでも、魂は受け継がれ、生き続けていきます。その永遠の命を寿(ことほ)ぎ、魂を受け継ぐことをこころに誓う歌でもあるのですね。

白駒妃登美さんは、幼いころから伝記や歴史の本を読むのが大好きだった博多の歴女。登場人物と友だちのように対話をするのが、何より楽しみだったそうです。

やがて母となった白駒妃登美さんを、大病が襲いました。そこで命と向き合い、かつての日本人が生きていた「今を受け入れ、この瞬間に最善を尽くし、天命に運ばれていく」という生き方にシフトしたのです。

生き方を変えたことで、奇跡的に病状が快復した白駒さん。講演や著作活動によって、日本の歴史や文化の素晴らしさを発信することに天命を見出しました。

この絵本は、そんな白駒妃登美さんが「日本のこころ」すべてを吹き込んだと語る物語です。

「日本のこころ」を美しく彩る挿し絵は、日本画家の吉澤みかさんによるものです。学生時代に京都で日本画を学び、京都を中心に、数々の作品展で受賞、入選しています。

吉澤みかさんは日本画だけでなく、児童文学の世界でも活躍しています。

絵本『ざっそう』(今人舎)をはじめ作画を担当した絵本は多く、2019年度の日本児童文学者協会機関紙「日本児童文学」では、1年間表紙画を担当しました。

吉澤みかさんが時代考証をもとに、日本画家ならではの繊細な描写で表現した「きみがよ」の世界。子どもたちも、そして読み語る大人も、想像力が広がっていくことでしょう。

絵本の出版に合わせ、原画から5種類のポストカードをつくり、近々完成予定です。同じく2種類の原画のエコバッグも制作中で、6月中には完成できることになっています。

1.菜の花畑の祈り A Prayer: The Field of Mustard Flowers

2.夜空の祈り A Prayer: The Starry Night

3.燃ゆる想い A Passionate Feeling

4.雪月花 The Seasons: Snow, Moon, and Flowers

5.蝶と紫陽花のシンフォニーThe Symphony of  Butterflies and Hydrangeas


ぜひ、楽しみにお待ちください。

この絵本は、白駒妃登美さんが「自分のいのちそのものと言えるような作品」と語る想い入れの深い一冊です。

制作チーム一同、絵本を手にとってくださる家族が愛にあふれ、未来に希望の光を灯してくれることを願っています。
 

絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』制作チームは、この絵本を福島県内の小学校や公立図書館、全国の児童養護施設や小児医療の病院にとどける寄付本プロジェクトを展開しています。

ご支援の金額に相当する冊数を寄付先にプレゼントします。ぜひ、みなさまからのご支援をお待ちしております。

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