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2022年6月30日

遠くをはかる経営、公に資する会社――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」㉓

このブログでは昨年春と、今年始めから約半年にわたって、「かんてんぱぱ」で知られる伊那食品工業の最高顧問、塚越寛さんの年輪経営を学ぶオンラインセミナーをご紹介してきました。

「いい会社をつくりたい」「永続企業にしていきたい」とお悩みの経営者の方々は、塚越寛さんの言葉をどのように受け止められたでしょうか。

得られる知識は「答え」ではなく「問い」――。最初にこうお伝えしたように、これまで、経営者のみなさまにはたくさんの問いかけをしました。

いよいよ今回が、最後の問いです。

あなたは、何のために経営しますか。

このセミナーでは毎回冒頭で、塚越寛さんのインタビュー映像を数分間ご覧いただきます。

聞き手である「人と経営研究所」の大久保寛司さんは、最終節で塚越さんに「中小企業の経営者にメッセージを」とお願いしました。

やはり、目先や自分のことだけではなくて、日本という国を本当によくしようと思う気持ちがあったほうがいいのではないでしょうか。(中略)「公のために何かしよう」というような思いをみんながもったら、結局それが自分のところへプラスにはね返ってくるわけです。(塚越寛さん)

企業が社会にたいしてどう向き合うか。少し前までは、CSR(企業の社会的責任)、近年ではESG(環境・社会・ガバナンス)とその根底にあるSDGs(持続可能な開発のための目標)といった概念をとおして、多方面からの議論が続いています。

でも本質的な議論は、多くの会社でほとんど行われていないように思えます。

横文字を好まない塚越寛さんは、もちろんCSR、ESG、もしくはSDGsなどの言葉は使いません。でも伊那食品工業には、いま多くの企業が向き合うべき本質があります。

「【公】を一言でいうならば、『みんなの明日』を考えること」

セミナーのなかでこう語る文屋の木下豊は、30年以上前の出会いの日から塚越寛さんの語りが持つパワーに突き動かされ、これまで塚越さんの著書を出版してきました。

「末広がりのいい会社をつくる」(塚越寛著/文屋より2019年出版)は、トヨタ自動車社長の豊田章男さんも「私の教科書」と推薦しています

最新のこの本にも書かれているように、塚越さんは企業と社会のあり方がいまのように議論される以前から、社員を、地域社会を、そしてこの日本という国を幸せにするためにすべきことを考え続けてきました。

社会のルールである以前に、会社の「あるべき姿」として、人と社会の未来につながる事業を展開してきたのです。

「公に資する経営」と聞けば、想像されるのは利益の再配分。またそのあり方こそがいま、賛否の議論の中心にあります。

でも伊那食品工業の考え方は、「利益ありき」ではありません。それ以前に、人と社会を幸せにすることが会社の目的だと公言しています。

このセミナーではもうひとり、塚越さんの言葉を学ぶ人の思考を結びつけてきた伴奏者がいます。「人とホスピタリティ研究所」の高野登さんは、最後にこう語りました。

流行語のように語られるSDGsですが、バッヂをつけるだけで終わりではありません。そこで、あなたが一番大切な価値観は何か。そのために毎日やっていることは何か。世界を持続させるために必要なもの、それを自分のあり方に落とし込んでいく価値観が一体何なのか。考えるプロセスそのものが、持続可能の意味であるはず。わざわざSDGsと言わなくても、それをずっとやってきたのが伊那食品工業であり、塚越さんの哲学だと僕は思います。(高野登さん)

塚越さんのメッセージは、偽善でもきれいごとでもなく、ただ会社が「本来あるべき姿」に立ち返ることを伝えてくれています。目先のことではなく「遠くをはかる」経営によって、いま自分にできること、自分にしかできないことを探究しよう、と。競争ではなく、共創によって未来を創るための招待です。

考えてみてください。起業するときには、誰しも心の中に「役に立ちたい」という想いがあったはず。社員とともに「公」を意識し、そのアイデアを追究することが、資源の奪い合いとは異なる未来に向かう新たな価値の源泉になります。

遠くをはかる会社、公に資する経営の本質は、いまないものを、どう創っていくかということ。

自分は何のために経営するのか――。
この「問い」をみんなで考え続けることが、創造的な未来に繋がるはずです。

世界のトヨタもお手本とする、「かんてんぱぱ」伊那食品工業の塚越寛さんの年輪経営のなかに、そのヒントはたくさん隠されています。

ごいっしょに、未来を創りませんか。

みなさまのご参加を、心よりお待ちしております。

【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」

https://www.e-denen.net/cms_bunyaza_school_01.php

7月下旬開催、現地で学ぶ「年輪経営伊那セミナー」の残席はわずかです。初夏の「かんてんぱぱガーデン」にぜひお越しください。

https://www.e-denen.net/cms_bunyaza_28.php

2022年6月23日

苔むす会社づくりの信念は、『君が代』に歌われる「永続」の心――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」㉒

梅雨に入り、すっきりとしない天気が続いています。でも、この時期ならではの植物の美しさに魅了される季節でもあります。

雨に映える苔の景色も、そのひとつ。古くから苔の素朴な自然美を味わう日本人の感性は、世界のなかでも稀なものです。国歌『君が代』にある「苔のむすまで」は、ゆっくりと流れながら、果てしなく続く時間を表現しています。

飾らない美しさで、悠久の時を刻む苔。この苔のあり方に倣う永続的な経営に、あなたは興味がありますか。

文屋では、「かんてんぱぱ」で知られる伊那食品工業の経営者、塚越寛さんの「年輪経営」を学ぶオンラインセミナーを配信しています。

当社には「いい会社をつくりましょう」という基本的な理念がありますが、その裏側にちょっとユーモアを含めて、「苔むす会社になりましょう」と言っています。「苔のむすまで」と歌う国歌『君が代』は、「永続」を歌っているんですよね。(伊那食品工業最高顧問・塚越寛さん)

「社員の幸せの最大化」を経営の最優先目的とする塚越寛さんの下で、60年以上成長を続けてきた伊那食品工業。塚越さんは会社の名誉のためではなく、社員の幸せを実現するために、企業の永続を目指してきました。

「苔むす会社」を見据える塚越さんが語る国歌『君が代』の歌詞。じつはこの歌全体が「永続」をあらわす詩で完成されています。

「千代に八千代に」――千年も、幾千年も。

「さざれ石の巌(いわお)となりて苔のむすまで」――小さな石が大きな岩に成長し、その上にたくさんの苔が生えるようになるまで、ずっとずっと。

『君が代』の元歌は、平安時代に詠まれた和歌でした。この歌そのものが永く受け継がれてきたものであることは、あまり知られていません。

文屋は昨年、絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』を出版しました。絵本に描かれているのは、大切な人を想う心にあふれた「きみがよ」の旅です。

『君が代』は当初、「わがきみは」で歌い始める和歌でした。天皇の讃美歌ではなく、ただひとり愛する相手の、末永い長寿と幸せを祈る歌だったのです。

塚越寛さんにとって、この絵本が伝える和を尊び、命を慈しむ日本人の心は、経営者であるご自身の哲学そのものです。塚越さんはこの絵本を、「100年企業、200年企業を目指す貴方にオススメいたします」と推薦してくださっています。

このセミナーで塚越寛さんの言葉を読み解く「人とホスピタリティ研究所」の高野登さんは、会社の永続を「命を繋いていくこと」と解釈します。

命に限りがある人間ひとりでは、決してできない会社の永続。「苔のむすまで」その信念を受け継いでいくために、高野さんはやはり自然のあり方からヒントを探ります。

「ある地域の植林の際、穴を深く掘る手間を省くために長い直根を切り、側根によって植樹を成長させようとする試みがありました。ところが十数年後、大きな台風でこれらの木が軒並み倒れてしまった。そこから学べるのは、直根がない子どもはうたれ弱い大人になってしまうということ。木の直根は再生しませんが、人間は教育し直すことができます。伊那食品工業には、働くことの意味を考える場があり、それが直根を伸ばすことにつながります」(高野登さん)

自然界で永く命を繋ぐために太く深い根が必要であるように、一人ひとりが働くことに本質的な価値を見出せなければ、企業の永続は望めません。

高野さんは、伊那食品工業では次のような問いにみんなで取り組むことで、この本質的な価値が生まれると語っています。

目先の問題解決ではなく、「働くとは」「チームで仕事をするとは」「地域社会にかかわるとは」「世の中の役に立つとは」といったより深い次元にある問いです。

塚越寛さんは、永続企業を象徴する苔を社員たちとともに育てています。

本社敷地内にある、広大な自然を楽しむ庭園「かんてんぱぱガーデン」を維持するために、社員たちが自然と向き合うこと。それは目の前の仕事を片付けるだけでは身につかない、本質的な問いを立てる姿勢を育みます。

永続企業をつくるために、いま、経営者であるあなたが立てるべき問いとは――。

文屋のセミナーや絵本を活用し、また「かんてんぱぱガーデン」を訪れ、社員のみなさまとともに考える場をつくってみませんか。

【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」

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塚越寛さんと、著者・白駒妃登美(しらこまひとみ)さんの対談が実現!絵本『ちよにやちよに』出版記念ビジネスセミナーの映像は、下記よりご購入いただけます。

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絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』のご購入は、こちらからどうぞ。

文屋サイト https://www.e-denen.net/cms_kifubon.php
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2022年6月16日

経営者として問い直す、働く権利、そして義務とは――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」㉑

今週末は、父の日です。父の日は「働いている父親をねぎらう日」というイメージがありますね。

でも近年、この「働く」の意味は多様化しています。

働く母親が増え、また家事も仕事と考えられるようになっています。会社員だけでなくフリーランス、地域活動やボランティアなど、働き方、年代や収入を問わず、人や社会と繋がる行動がすべて「働く」となりつつあります。

諸説あるものの、「はたらく」の語源は「傍(はた)を楽にする」といわれています。あなたの会社では、社員たちは「働く」意味をどうとらえていますか。

ひょっとすると、いま会社員として働くということは、本来あるべき姿からもっとも遠い「働く」になっているかもしれません。

文屋より配信中のオンラインセミナー「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」をとおして、ご一緒に考えてみましょう。

「かんてんぱぱ」で知られる伊那食品工業は、最高顧問である塚越寛さんの独自の経営哲学で、60年以上も成長を続ける会社です。

社員の幸せをもっとも優先すべき経営目的と掲げている同社には、労働組合がありません。経営者である塚越さんは、堂々と「私が労働組合の委員長です」と語ります。

憲法27条を読むと、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う」とあります。(中略)私は社員たちに、「社員としての義務があるんだよ」と言っています。「権利もあるんだよ。社員の権利は私が一生懸命守る。だからあなたたちは、義務を果たしてね」と。(塚越寛さん)

塚越さんにとって労働者の権利は、社員が主張する以前に経営者が守るべきもの。労働組合が交渉の場であるならば、両者が日常的な対話をとおして納得していれば、その場は必要ありません。

では、権利が守られている伊那食品工業の「社員としての義務」とは、いったい何でしょうか。

このセミナーでは、みずからも年輪経営を実践する文屋の木下豊が、「人とホスピタリティ研究所」の高野登さんとともに、塚越寛さんの言葉を読み解きます。

塚越さんと長いご縁を持つ木下は、伊那食品工業で働く社員の義務とは、「会社のために働く」とは違うところにあると考えています。

義務っていう言葉を聞いて思い出すのが、「ノブリス・オブリージュ」(仏語:noblesse oblige)。哲学者の田坂広志さんによれば、「高貴さは(義務を)強制する」を意味します。一般的に財産、権力、社会的地位の保持には、義務が伴うことを指します。貴族という概念がなくなったいまでは、「義務を自覚する人の高貴さ」ともとらえられます。仕事や働くことに使命感を持つことが高貴である、ということではないでしょうか。(木下豊)

「会社のために」ではなく、みずからの使命感によって社会に貢献すること。「働く」のあるべき姿は高貴さ、つまり自分自身に誇りを持てることに他なりません。

自分らしく働き、社会の発展に貢献すること。社会のなかで生きる自分の使命を追求することこそが働く義務であり、その場を提供するのが会社である。これが塚越さんの経営観であり、会社の成長は社員の職業人生を豊かにするため、と考えているのです。

ここまで徹底した利他主義の経営を貫いてきたからこそ、伊那食品工業はこれまでどんな経済ショックが起こっても揺らぐことなく、着実に成長を続けてきました。

日本中のトップリーダーたちから尊敬される一方で、労働組合すらない伊那食品工業に特殊性を感じ、自分たちには真似できないとも思われることも少なくありません。しかし、高野さんはこう話します。

これは、トップリーダーたちが「特殊な会社」と思いたいだけです。「できない」というのは、リーダーがコミットする覚悟がないということ。自分は変わらず、周りに変わってほしい、勝手にいい会社になってほしい、と。塚越さんは、「いまこそ経営者として、自分自身のやってきたことを見つめ直してみないか」というメッセージを送っているのだと思います。(高野登さん)

働く権利、そして義務を、あなたはどうお考えでしょうか。

「かんてんぱぱ」伊那食品工業から学び、あなたの会社のあり方を問い直すために、一歩踏み出してみませんか。

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「本歌に込められた千代に八千代にとの祈りのような『利他の愛』を、社員ひとりひとりに対して抱くことができたなら、きっと新しい経営の世界が開けることでしょう」。

塚越寛さんが推薦する絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』のご購入は、こちらからどうぞ。

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2022年6月9日

社員の主体性が根づく会社の経営――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」⑳

「社員に自律してほしい」「もっと主体性をもってほしい」。

そうお考えの経営者の方は多いと思います。

とはいえ、「君たちは受け身すぎる」「積極的に動きなさい」と伝えてみても、それだけで社員が変わることは少ないでしょう。

新たな社員教育プログラムを始めたら、いつのまにか社員が主体的に動けるようになっていた。・・それを、本当に期待できますか。

多くの経営者のみなさまは、もうお気づきでしょう。社員を変えるためには、まず経営を変えなければなりません。

今回は社員の主体性について、文屋より配信中のオンラインセミナー「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」をとおして考えてみましょう。

「かんてんぱぱ」で知られる伊那食品工業は、長野県伊那市に本社を置いています。その敷地内にある「かんてんぱぱガーデン」は、社員だけでなく地元の人や観光客も訪れる広大な庭園です。

四季折々の自然の景観が楽しめるこの「かんてんぱぱガーデン」のあり方が、伊那食品工業の主体性に根ざした文化を象徴しています。

自生するアカマツの木をできるだけ残して整備し、季節ごとの風景が楽しめるように植栽を工夫すること。この美しい景観を維持するために、毎日の掃除を継続すること。これらを業者任せにせず、社員たちがみずから行っているのです。

土日にも家族で訪れて掃除したり、高木の剪定のために高所作業車の運転資格まで取る社員もいる伊那食品工業。この主体性は、どう引き出されるのでしょうか。独自の経営哲学で同社を率いてきた現在の最高顧問、塚越寛さんは語ります。


新入社員教育では、過去に私が語録として残した言葉を活用しています。たとえば「みんなが経営者感覚をもって」など、いろいろな語録が積み重なっていきます。それを解説しながら教育をしていくと、会社の目的を共有する効果はかなりあると思います。ある程度、意識が高い人が当社に入社しているということもありますね。(塚越寛さん)

伊那食品工業は、「人と社会の幸せ」を会社の目的としています。

それは、自分自身が何のために働くのか、仕事をとおして幸せになるとはいったいどういうことなのか、につながります。経営者やリーダーたちがみずからの経験をとおし、自分の言葉で語るからこそ、新入社員たちは腹落ちするのでしょう。

まず採用の時点で、理念に共鳴、共感できる人をしっかり選ぶ必要があります。そのために伝えるべきことは、事業内容や採用条件よりむしろ、会社が何を大切にしているかということです。ここに一致があってはじめて、社員は自分を主語にして考えることができるようになります。

このセミナーで塚越寛さんの言葉を読み解く「人とホスピタリティ研究所」の高野登さんは、新入社員のやる気についておもしろい分析をします。

入社後ってみんな元気ですよね。それはモチベーションが高いのではなく、テンションが高いだけです。モチベーションは働く動機ですが、なぜ自分がここで仕事がしたいのか、つまり会社の一員としてここにいることの意味を、入社時点でわかる人はいません。理念を知り、トップの思いが伝わってきて、自分の役割がはじめて見えてくる。自分が仕事をさせてもらって、一緒に働いている仲間とこんな場面がつくれて、世の中にいい影響がある。こうして自分が仕事をする価値が見えたとき、はじめてモチベーションが上がるんです。(高野登さん)

新入社員のテンションは、どんな会社でもいずれ下がります。でもテンションが高いうちに、会社のトップやリーダーたちの熱い語りを聴いて理念に腹落ちすれば、その思いは継続するでしょう。

そのうえで、それを実現する手法を自分たちで考え、行動できること。つまり、会社が社員を信用して任せれば、社員たちのモチベーションが上がっていきます。

こうしたタイミングをまちがえず、経営者やリーダーたちが誰より大きな熱量をもって接することが、社員たちの主体性を引き出す大きな力となるはずです。

社員は経営を映す鏡。あなたの会社の社員たちのモチベーションの高さは、経営者の熱量や会社のなかの信頼関係を反映しています。

社員の主体性が根づく会社をつくるために、いま何をすべきか。このセミナーのなかに、そのきっかけやヒントがきっと見つかるでしょう。


【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」

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社員たちが整備、清掃する「かんてんぱぱガーデン」で、伊那食品工業の文化を体感してみませんか。7月下旬、現地で学ぶ「年輪経営伊那セミナー」にぜひご参加ください。(残席わずか!)

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2022年6月2日

快適な職場づくりは、会社のコストではなく目的――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」⑲

6月に入りました。

年度変わりは異動や新入社員の入社など、職場の様子が変わることも多いもの。2ヶ月が経ち、ようやく落ち着き始めたころでしょうか。

経営者のみなさまは、「職場づくり」ということを意識したことがありますか。

「場」というと、物理的な空間がまず思い浮かびます。でもじつは、状況や雰囲気など、いろいろな意味で使われています。「場に応じて」とか「場を和ませる」といった言葉にも表れていますよね。

職場づくりを成功させるためには、目に見える部分だけでなく見えない部分にまで思考を及ぼし、感性をはたらかせて取り組む必要があります。

経営者にできる職場づくりとは、どのようなものでしょうか。

文屋より配信中のオンラインセミナー「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」を通して、考えてみたいと思います。

「かんてんぱぱ」ブランドで知られる伊那食品工業の最高顧問である塚越寛さんは、職場づくりの達人です。

機会があったらとにかくお互いにしゃべりまくって、コミュニケーションをよくしようよと言っています。(中略)みんなをリラックスさせるためには、私が怖い顔をしていたら絶対にダメなんです。(中略)私は「社員を楽しくさせよう」という思いでやっています。(塚越寛さん)

塚越さんは、零細企業だった伊那食品工業を任されてから48期連続で、会社の増収増益を実現しました。長期にわたって緩やかな成長を継続させてきた経営の根底には、職場を快適にすることはコストではなく目的である、という哲学があります。

もちろん、仕事にかんしてはとても厳しいトップでした。その一方で、経営者としていつでも社員の楽しみをつくり、コミュニケーションがとりやすい家族のような雰囲気を意識してきたのです。

なかでも顕著な「楽しみ」は、社員旅行。コロナ禍でここ2年は中止になっていますが、隔年で国内、海外と実施されている伊那食品工業の社員旅行は工夫が凝らされ、経営陣にとっても社員にとっても大きな楽しみになっています。

海外旅行のみ社員が一部負担するものの、費用のほとんどを会社が負担する伊那食品工業の社員旅行。それも会社のコストではないと、現社長の塚越英弘社長も話しています。

会社は家族であり、家族旅行は経営の目的。だから、いかに楽しくできるかをみんなでワクワクしながら考えるというのです。

このセミナーでは、「人とホスピタリティ研究所」の高野登さんが、塚越寛さんの経営哲学を読み解きます。

高野さんは、他の企業がこの取り組みを聞いて、ただ「社員旅行をやらなきゃダメだ」ととらえるのは本質ではない、と語ります。

演劇の成功を決めるのが「舞台づくり」であるように、働く場としての舞台は重要です。でもそれをつくらず、ただ社員たちに「頑張って働け」という会社がとても多い。たとえば伊那食品工業の「かんてんぱぱガーデン」のしつらえ、まっすぐではなく曲がった小道や高低差をつけ、花壇の向こうにホールがあるといった心地よい空間がつくられている。それを見れば、ここには計算されつくした秀逸な舞台づくりがある、とわかります。(高野登さん)

快適な職場を五感で感じられるように、考え尽くされた舞台。経営者がそこまで工夫しているからこそ、社員旅行といった演出が上手くいくのです。

その哲学を、経営幹部や部門のリーダーたちがしっかりと理解している伊那食品工業は、社員がワクワクできる会社であり、そのワクワク感が持続的な成長につながっています。

高野さんはさらに、職場づくりはコミュニティづくりにも繋がっていくという興味深いお話をしています。

コロナ禍により、心の平穏、安心安全が脅かされました。でもそれは、すでに危うい状態にあった状況が浮彫りになっただけなのかもしれません。繋がっているつもりだったのに繋がっていなかった――。この現実を前に、私たちはいま、本当の意味でのコミュニティを必要としています。

社内だけでなく地域とも繋がり、真のコミュニティを築き上げている伊那食品工業のあり方から、私たちは多くを学ぶことができます。

まずはご一緒に、職場づくりからスタートしてみませんか。

【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」

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「リッツ・カールトンはホテルではなく『感性を磨き合う舞台』」と説く高野登さんが、さらなる学びの扉を開きます。こちらもぜひ、ご覧ください。

ビジネス・オンラインスクール/高野登さんと学ぶ「わたしの人生を変えたホスピタリティライフのすすめ」

https://www.e-denen.net/cms_bunyaza_school_02.php

2022年5月26日

制度ありきではなく、哲学から始まる会社経営――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」⑱

株主総会シーズンです。

いま会社が何を目標に取り組み、どこに到達しているのか。そのことをしっかりと伝えるために、経営者、幹部のみなさまは思考を巡らせていることでしょう。

近年、会社の取り組みの指標として「従業員エンゲージメント」をよく耳にします。社員がどれほど会社のビジョンに共感し、その実現に向けて積極的に仕事に従事しているかを測る指標です。

従来からある社員満足度は、会社の制度や福利厚生などにたいする表面的で受動的な評価となりがちでした。一方で従業員エンゲージメントは、会社と社員のより深い関係性に踏み込み、そこでの社員の貢献意欲や帰属意識などに焦点を当てています。

では、従業員エンゲージメントの高い会社は、どのような制度を採用しているのでしょうか。

文屋で配信中のオンラインセミナー「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」を通して、ご一緒に考えてみましょう。

「かんてんぱぱ」で知られる長野県の伊那食品工業は、社員数約500人の中小企業ですが、毎年25人程度の採用枠に数千人の応募者が集まります。

「社員の幸せ」を経営の一番の目的とし、その実績から世界のトヨタまでもが「お手本にしている」と公言している伊那食品工業。横文字を好まない同社では、「従業員エンゲージメント」という言葉は使われていませんが、おそらくその数値はかなり高いものでしょう。

現在の最高顧問である塚越寛さんは60年以上前、社員数人の零細企業だった伊那食品工業を任され、会社を成長させてきました。塚越さんは会社の人事制度について、こう語っています。

人間が人間を評価するということは、非常に難しい。ですから当社は、誰が見ても優秀だという人は抜擢し、そうでなければ年功序列にしています。見る人によって評価が異なるときは、年功序列にしようと決めています。(塚越寛さん)

年功序列といえば、旧来の日本的経営を特徴づける制度です。会社の安定的成長を前提とするこの制度の維持は、いまとなっては難しいものとなりました。

そんななかで年功序列を貫き、そして終身雇用をも守り続ける伊那食品工業にとって、人事制度とはいったい何なのでしょう。

このセミナーでは、「人とホスピタリティ研究所」の高野登さん文屋の木下豊とともに、塚越寛さんの年輪経営を読み解きます。

塚越寛さんにとって、年功序列も終身雇用も制度ではなく、経営哲学です。例えば他の企業で「うちは終身雇用にしている」と言っても、コロナで事情が変われば制度も変えるでしょう。ところが経営者が「こうあらねばならない」と信念を持つ哲学は、簡単に覆せません。それを受けているからこそ、社員もその哲学に生き、そこで自分が何ができるかを考えるのです。(高野登さん)

塚越寛さんが考える会社のあるべき姿は、家族です。そう考えれば、年功序列や終身雇用というのはごく自然に受け止められるもの、と木下は話します。

たとえば兄弟で経営をしていれば、当然たくさん稼いで給料を多くしようと考えます。ところが他人を雇った瞬間に、給料はコストとなってどうやって抑えるかという発想になる。塚越さんが考える「会社は家族」は、経営の出発点なんです。彼も彼女も家族なんだから、みんなで給料を上げられるようにしよう、と。(木下豊)

会社の制度は、どこも同じである必要はありません。

ザ・リッツ・カールトンホテルの元日本支社長である高野登さんは、そこでの人事制度は伊那食品工業とは異なるものと話します。リッツカールトンは、年功序列や終身雇用を実践しているわけではなく、むしろ能力主義を反映しています。

でもこの能力主義は、「能力を最大限に生かし、一人ひとりが自分らしい働き方をすることで強い組織を作る」という経営哲学にしっかりと根づくものです。またリッツカールトンにも、会社を家族と考える文化があります。

制度はちがえど、そこには哲学があり、また社員たちが安心で安全に過ごせるからこそ、力を発揮することができる。この考え方において、ふたつの会社の根はつながっている、と高野さんは考えています。

制度ありきではなく、哲学で始まる経営。そこに経営者の生き方が反映され、どんなときもぶれずに貫かれていれば、社員の信頼と貢献はゆるぎないものになるはずです。


あなたの会社の制度は、どんな哲学に基づいていますか。このセミナーのなかに、その思考を進めるヒントがきっとあると思います。

【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」

https://www.e-denen.net/cms_bunyaza_school_01.php

7月下旬、「かんてんぱぱ」伊那食品工業の現地で学ぶ「年輪経営伊那セミナー」では、高野登さんがファシリテーターを務めます。心地よい夏の「かんてんぱぱガーデン」で、ともに学びましょう。(残席わずか!)
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2022年5月19日

同調ではなく、協調を生む組織とは――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」⑰

5月も半ばを過ぎ、来年度新卒者の採用活動真っ只中です。

試験や面接をとおして何を基準に候補者を選考し、採用を決定するのか。毎年悩まれる方も多いことでしょう。

選考の過程は、企業側にとっても自分たちのあり方を見直す機会です。会社が何を大切に思い、候補者たちに何に共感してほしいのかを明確にする必要があるからです。

「かんてんぱぱ」で知られる長野県の伊那食品工業は、毎年25人程度の採用枠に数千人の学生たちから応募がある企業です。

そこでは、どのような選考が行われているのでしょうか。

文屋では、伊那食品工業の最高顧問である塚越寛氏の「年輪経営」を学ぶオンラインセミナーを配信しています。

会社のパワーはどこから出るかというと、私は結束力、つまりチームワークだと思います。ですから、協調性という資質が大事なんです。そこで、入社試験では協調性を見る性格テストを実施して、それをかなり重視しています。(塚越寛さん)

協調性は、多くの会社から求められる資質です。でも塚越寛さんには、「成績よりも協調性を重視する」と断言するほどのこだわりがあります。

成績優秀者が必ずしも「学ぶこと」に長けているとは限らない。技能や知識を得ることは「学び」ではなく、「習得」であり、2者は区別しなければならない、と塚越さんは考えています。

学ぶことができる人とは、生き方や働き方を真剣に考えることができる人のこと。「人と社会の幸せ」を経営の目的とする伊那食品工業が求めるのは、その会社のあり方に共感し、ともに努力ができる人です。

塚越寛さんは経営者として、会社が何を大切に思っているかを社員一人ひとりに伝えるために、以前からご縁のあった文屋の木下豊に本づくりを依頼しました。

この塚越さんの考え方には、社内だけでなく世の中のすべての経営者に伝え届くものがある――。そう確信した木下が塚越さんに懇願し、出版にいたったのが『いい会社をつくりましょう』(文屋・2004年出版/2012年新訂)です。

この本が塚越寛さんの経営哲学を世に伝えるきっかけのひとつとなり、いまではトヨタをはじめとする数多くの企業が、その教えに学ぶようになりました。

[塚越寛さんとトヨタ自動車の豊田章男さん]

このセミナーで塚越さんの言葉を読み解く「人とホスピタリティ研究所」の高野登さんは、「協調」とは何かをこう解釈します。

協調と同調をごっちゃにしている組織がとても多いのですが、協調には一人ひとりが独立していることが必要です。個人の資質や人間性をきちんと見極めなければ、協調性が生きる組織はできません。そのうえで、個人に会社への共感と共鳴があってはじめて、協調が成り立ちます。同調は、これがなくてもできるんです。(高野登さん)

伊那食品工業が大切にしている「幸せ」とは何かを、社員一人ひとりが自分と他の人を主語にして考えることができること。このストーリーは同調圧力のなかからは決して生まれない、と高野さんは話します。

組織と人の関係性は、5年、10年、20年、あるいは30年というスパンで考え、互いの成長、発展を目指すもの。いまのコロナ禍のように予測しきれない変化のなかでは、一人ひとりの潜在性を見極める必要性がますます高まっています。

そしてその見極めは、働く人の人生の質にもつながります。

大学の新卒社員が22歳で社会に出て、65歳で退職するとすれば、働く年数は43年間。その時間の質が人生の質を決めるといっても過言ではありません。人を雇う経営者の役割は、本当に重いものです。

何よりまず会社が自分たちのありたい姿を本気で考えることが、一緒に仕事をする人はどういう人かを決める原点です。それが明確であるほど、協調が生まれ、働く人が輝ける組織づくりに繋がっていくのです。

あなたの会社にいまあるのは、同調ですか。それとも協調ですか。

トヨタも学ぶ「かんてんぱぱ」伊那食品工業の経営哲学から、ご一緒に考えてみましょう。

【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」

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7月下旬、現地で学ぶ「年輪経営伊那セミナー」に、塚越寛さんのご登壇が決定しました。心地よい夏の「かんてんぱぱガーデン」にぜひお越しください。(残席わずか!)
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2022年5月12日

真のブランディング戦略とは何か――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」⑯

新型コロナウイルス問題が発生してから、季節は3巡目を迎えています。

思い起こせば、コロナ禍が始まった2020年はオリンピックイヤー。その誘致活動のころから、観光立国、インバウンド需要といった言葉を頻繁に耳にするようになりました。

観光を柱とする日本のブランディング戦略が始まった時期、といえるかもしれません。

ブランドとは、他にはない独自の深い魅力を表現するもの。誰もが「日本」と聞いたとき、その魅力を思い浮かべられるようにすることが、日本という国のブランディングです。

ブランディングは、むしろ経営戦略において語られることが多いものです。これを成功させ、大きな強みとしているある企業から、学んでみませんか。
文屋では、「かんてんぱぱ」ブランドで知られる伊那食品工業の最高顧問、塚越寛さんの「年輪経営」を学ぶオンラインセミナーを配信しています。

東京オリンピック・パラリンピックは延期され、昨年さまざまな制約下で開催されました。でも、やはりアピールに欠けていたのは、コロナだけが原因ではないように思えます。

塚越寛さんは、かつてインタビューでこう語りました。

スイスという国は、たとえば放牧をはじめとする農業を非常に大切にしていて、補助金を出しています。お金はかかるものの、放牧することで牛が雑草を食べてきれいにしていますから、それが景観形成につながっているんです。残念ながら、日本にはそういう意識がありませんね。(塚越寛さん)

[2010年1月1日 信濃毎日新聞 掲載]

スイスには、いまの日本にはない真の美しさがあるのでしょう。

スイスの美しい景観に魅せられた塚越さんは、長野県伊那市にある伊那食品工業の本社敷地内に、自然の景観が楽しめる広大な「かんてんぱぱガーデン」をつくりました。

地元の人だけでなく、観光客も頻繁に訪れるこの「かんてんぱぱガーデン」は、まさに伊那食品工業という会社のブランドを象徴しています。

というのも、このブランディングを実践しているのは他でもない社員たちだからです。庭園を毎日自分たちで掃除し、「訪れる人を喜ばせたい」と願う社員たちの心のあり方が、この場に真の美しさを形成しています。

社員たちの心が調い、それが行動に表れているからこそ、「かんてんぱぱガーデン」には人を惹きつける美しさがあるのです。

それは、自然の景観によるものばかりではありません。伊那食品工業には東京営業所がありますが、社員たちは向かいにある公園をいつも掃除しています。

園内の公衆トイレも掃除していたところ、「失業者が出るからやめてほしい」と苦情がきました。もちろん、トイレが汚れていたからこそ掃除をしていたわけですが、その後もある社員はこっそり掃除を続けていたそうです。

賃金の対価として働いている人よりも本質的な、自身の美意識によって行動していることがわかるエピソードです。

どうしたら、こうした社員が育つのでしょう。このセミナーで塚越寛さんの言葉を読み解く「人とホスピタリティ研究所」の高野登さんは、こう語ります。

伊那食品工業では、知識とかスキルではなく、how to be―「どうあるべきか」を日常的に教えています。会社のなかで社員として過ごす時間そのものが、人間としてのあるべき姿を考える時間です。(中略)会社の経営、考え方や、社員一人ひとりが持っている「かんてんぱぱ」伊那食品工業にたいする想いを見ていくと、すべてがブランディング活動そのものじゃないか、と僕には見えるんです。(高野登さん)

「かんてんぱぱ」に代表される伊那食品工業の商品ラインナップは、売れるかどうかではなく「本当に必要とされるもの」を考え抜いてつくられています。経営者も社員も、本来あるべき姿から生まれる美意識を持ち、ものごとの表面ではなく本質を見ています。

経営者としてこの会社を率いてきた塚越寛さんが指摘する、いまの日本に必要な真の美しさ。それは、人目を引く表面的な華美さではなく、日本人が本来持っている美意識のことではないでしょうか。

塚越寛さんは、文屋より発売中の絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』を推薦してくださっています。

この絵本で描かれる「きみがよ」の世界には、経済的価値に偏重することで忘れ去られた、日本人の真の美しさが表現されています。

経営者として、また日本人として考えるべき真のブランディング戦略とは何か。文屋のセミナーや著書をとおして、ぜひご一緒に考えましょう。

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絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』のご購入は、こちらから。

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塚越寛さんと絵本『ちよにやちよに』の著者である白駒妃登美(しらこま ひとみ)さんが語り合う、同書の出版記念ビジネスセミナーの映像は、こちらから。

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2022年4月28日

リーダーはいかに夢やビジョンを伝えるか――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」⑮

明日からゴールデンウィークです。

新年度が始まり、この1か月はこれからの会社の方向性を確認する機会が多かったことでしょう。経営者のみなさまは、いま会社の未来をどう考え、それをどう伝えていますか。

リーダーが思い描く夢やビジョンは、会社の成長と発展に不可欠です。でも一歩まちがえると、単なる「絵に描いた餅」になってしまいます。

経営者はいかに自分の思い、夢やビジョンを社員に伝えていけばいいのか――。

文屋より配信中のオンラインセミナー「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」でご一緒に考えてみましょう。

このセミナーの学びの題材は、「かんてんぱぱ」で知られる伊那食品工業の最高顧問、塚越寛さんのインタビュー映像です。塚越さんは「伝える」ことについて、こう語っています。

会社全体のなかで、聞いている社員たちの理解のレベルは同等ではありません。よく知らしめるためには、まず全体を頭にイメージして、聞いている人はどの範囲かということを考える必要があります。(中略)本当の目的は「みんなにわかってもらうこと」ですから、私はなるべく横文字は使わないんです。(塚越寛さん)

最近では経営にかんする知識や情報があふれ、ビジネスの現場でさまざまな横文字、アルファベットやカタカナ語が使われます。ただ会話で使う場合は配慮が必要です。

インタビュアーである「人と経営研究所」の大久保寛司さんは、塚越さんの言葉にうなずきます。

ある横文字の言葉について説明を求めると、3人いれば3人違うことを言うんです。ということは、同じ言葉を使っていても、全然コミュニケーションがとれていないわけです。それでは、お互いに言いたいことも伝わりようがありません。(大久保寛司さん)

伝える言葉を選ぶとき、流行りや恰好よさなどではなく、その言葉を自分がいかに理解し、相手と共有できるかを考えることが大事だと気づかされます。

そして、そもそも経営者が自分の思い、夢やビジョンを考えることにおいても、このことは本質です。

リーダーが「絶対に実現する」という信念を持ち、具体的かつ鮮明なゴールを見据え、借りものとは違う自分の言葉で語れること。それがあってはじめて、社員たちとともに目指す未来の姿になりうるのです。

このセミナーでは、さらに「人とホスピタリティ研究所」の高野登さんが、塚越寛さんのインタビュー映像を読み解きます。

高野さんは塚越さんのビジョンを世界有数のリーダーたちと共通するものとして、こんなお話をしています。

ウォルト・ディズニー氏は、米国のフロリダにあるウォルト・ディズニー・ワールドの完成を待たずに亡くなりました。開業時のインタビューで「ウォルトはこの素晴らしい施設を見れず、残念でしたね」と問われたディズニー氏の妻は、「いえ、最初から夫にはこの風景が見えていました」と答えたそうです。これがビジョンの力です。(高野登さん)

塚越寛さんもまた、伊那食品工業の経営において「人と社会の幸せ」を目的としてきました。社是「いい会社をつくりましょう」を掲げたときからきっと、いまの会社の姿が見えていたはずです。

そして塚越さんは、この社是やそこに込められた思いを、あらゆる場で伝えてきました。周りにいる人に、それこそトイレでも、会った社員に話しかけるそうです。

全社員に直接伝える場も大切にしており、伊那食品工業は会社が貧しかったころからずっと、全員が一堂に集まれるスペースを確保してきました。また社員たちは、名刺サイズの社是カードを携帯し、毎日の仕事のなかでそれを確認します。

築き上げた会社の価値を維持するためにも、伝え続けること、そして社員たちが語り合うことを大切にしています。

夢やビジョンを「伝える」ことの原点は、経営者自身がその思いに夢中になれるかどうかです。

心から出た言葉、魂からの叫びにしか相手の心は動かないことは、あらゆることにおける真理でしょう――。

高野登さんのこの一言が、まさに「伝える」ことの真髄です。

高野さんはこの後も、ビジョンによって創り上げられる会社のブランドについて興味深い話を続けています。

「かんてんぱぱ」や「ホスピタリティ」というカテゴリ―は何を意味するのか。続きはぜひ、オンラインセミナーでお楽しみください。

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塚越寛さんが推薦する絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』出版記念ビジネスセミナーが、早春の「かんてんぱぱガーデン」を臨む伊那食品工業本社セミナールームで行われました。
映像のご購入は、こちらから。

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2022年4月21日

会社経営における永遠の真理は「忘己利他」――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」⑭

経営者のみなさまが考える「いい会社」の指標とは、どのようなものでしょうか。

売上や利益、顧客や従業員の満足度、またこうした数値の根拠となる個別具体的な項目が、いくつも頭に思い浮かぶかもしれませんね。

ビジネスの世界では、KPI(重要業績評価指標)がよく使われます。最近では業績などの側面だけでなく、社員の満足度やエンゲージメントといった人間的な側面の指標についても、頻繁に語られています。

では、あなたがこう言われたらどう感じますか。 

「いい会社」であることの指標は、自らの利を忘れて相手の利に資しているかどうかである――。

文屋より配信中のビジネスセミナー「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」をとおして、ご一緒に考えてみましょう。

「かんてんぱぱ」で知られる伊那食品工業の最高顧問、塚越寛さんは、みずからの経営指針の中心にある「忘己利他」の精神について語っています。

「忘己利他」は、天台宗の開祖、最澄の「己を忘れて他に利するは慈悲の極みなり」という教えに基づく言葉だそうです。これが、ビジネスにとって一番大事な永遠の真理ではないかと、私は思っているんです。たとえば「自分の財産よりも社員の幸せ」とか、「人に迷惑をかけない」ということです。(塚越寛さん)

経営者として何かを判断するとき、塚越さんはつねにこの「忘己利他」を基準にしていますが、ここには補足があります。「だからといって、お人よしでは困ります。ですから当社の社是にありますように『たくましく』が必要になるんです」と。

塚越さんが考える「忘己利他」は、社員や社会の幸せを実現するために売上や利益を上げる、つまり、経済的にたくましい会社をつくるということです。

一般的には、売上や利益があってこそ、社員や社会に還元できるものと考えるでしょう。しかし、この順番でものごとを考える会社を、人々は長期的にみてどう評価するでしょうか。

現代社会は、VUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)という言葉に象徴されます。こうした時代であっても不変の価値があるとしたら、それは人々からの信頼です。

また「忘己利他」と聞くと、宗教的もしくは哲学的で馴染めないという人も多いでしょう。しかし宗教や哲学には、間違えなく時代にとらわれない永遠の真理があります。

このセミナーでは、塚越寛さんのインタビュー映像を、「人とホスピタリティ研究所」の高野登さん文屋の木下豊が読み解いています。

会社のなかでは、宗教的な求心力とか、何かひとつのものごとに向かって突き進んでいく、そういうエネルギーを生み出す時期は、必ず必要です。あのジャック・ウェルチさんも、どの企業にとっても宗教的な求心力は必要な能力であると、はっきりおっしゃっていました。(高野登さん)

伊那食品工業では「忘己利他」という考えを共有することによって、社員たちは実際に仕事を進めていくうえでは大きな裁量が与えられています。

経営者の考え方に社員が納得し、心をひとつにすることでエネルギーが生み出されれば、それは会社を強く、たくましくする何よりも大きな原動力となっていきます。

永遠の真理という視座は、最近よく耳にするようになったビジネスにおけるアート感覚、美意識という概念ともつながります。

塚越寛さんに倣い、みずからも年輪経営を実践する文屋の木下豊は、「美しさ」についてこう語ります。

美しいとは、「羊」が「大」きいと書きます。漢字は中国大陸で生まれましたが、村人が五穀豊穣や安全を祈って神に生け贄を捧げるとき、その羊が丸々と太って大きければ、神様から幸せがもたらされると考えられていました。つまり、美しさとは個別の感覚ではなく、人としての務めをなすことで幸せがもたらされるということ。その姿こそが美しいのであり、塚越さんの考える「忘己利他」と親和性があります。(木下豊)

文屋より発売中の絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』には、日本人が古来もちつづけてきた忘己利他の「美しさ」が表現されています。

過日、塚越寛さんも参加するこの絵本の出版記念ビジネスセミナーが、伊那食品工業本社敷地内の「かんてんぱぱガーデン」を臨むセミナールームで行われました。貴重なセミナーの映像は、こちらからご購入いただけます。

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会社の利益を上げるためではなく、会社を永続させるための永遠の真理とはいったい何か――。

日本中から愛される「かんてんぱぱ」伊那食品工業を導いてきた、塚越寛さんの経営哲学から、ぜひたくさんのヒントを見つけ出してください。

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