文屋

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2022年11月10日

「丁寧な説明」の本質は?―ホスピタリティで築く、SDGs時代の社会・経済的価値

文屋はいま、オンラインセミナー【高野登さんと学ぶ「わたしの人生を変えたホスピタリティライフのすすめ」】を配信中。このブログでは、講座の内容を抜粋して編集したコラムをお届けします。

年末が近づき、2022年を振り返る機会が増えてきます。

毎年、その年の世相を反映する新語・流行語大賞も、その一つです。年末に大賞が発表されますが、今年の新語・流行語のノミネート語のなかに「丁寧な説明」という言葉を見つけました。

昨年の内閣発足時の会見で、岸田文雄首相は「丁寧な説明」と繰り返し、国民と向き合う姿勢を表明。その後、マスコミは良くも悪くもこの言葉で岸田氏を評価しています。

「丁寧な説明」とは、いったいどのような説明なのでしょうか。

言葉の丁寧さは、本質ではないでしょう。「丁寧な説明」は、相手の理解や協力を得られるように配慮し、わかりやすく話すこと、といえそうです。むしろ聴き手が判断することであるため、批判の対象にもなるのかもしれません。

政治の話はさておき、何かを説明しようとするとき最初に考えるべきことは、話す内容や話し方より、聴き手との関係性であるように思えます。話す自分は相手にとってどんな存在なのかを自覚しなければ、内容や方法にこだわっても共感は得られないからです。

昨今では、SDGs(持続可能な開発のための目標)ということが、繰り返し叫ばれています。

まさに私たちは、関係性のなかに生きているということ。SDGs時代を生きる一人ひとりが、地球という社会の一員としてどうあるべきか。それを前提に発信し、理解や協力を得ることは、今後あらゆる立場の人にも求められるでしょう。

ここで、ある自動車学校をご紹介します。

愛知県安城市にあるたった一つの自動車学校を経営する企業は、2019年に社名を「株式会社安城自動車学校」から「株式会社はちどり」へと変更しました。

この名前は、「ハチドリのひとしずく」という物語に由来するそうです。

森が火事になってしまったとき、一滴ずつ水を運ぶハチドリの姿がありました。森から逃げた動物たちは何もせず、「そんなことして何になるのだ」と笑います。でもハチドリは、「私は、私にできることをしているだけ」と答えました。

このハチドリの想いこそ、自分たちが世の中に提供したい価値。こう考えて社名変更した同社は、「日本で一番事故のないまちづくり」というビジョンを掲げています。

免許取得をゴールとせず、車の運転にともなう責任をより意識化するという課題に取り組むこと。そのために自動車学校を起点としながらも、企業向けの安全運転研修など、多方面に事業展開を進めています。

自分、もしくは自社が提供できる価値を、周囲とのかかわりを軸に追求すれば、聴き手の理解や協力を得られる「丁寧な説明」が成り立ちます。最初は小さな努力でも、発信し、行動することで関係性が発展し、やがては大きな力になる可能性があるのです。

利他の精神で社会、経済的価値を築いていくこうしたブランドづくりはいま、「ホスピタリティ」というキーワードで理解できます。

ホスピタリティといえば、サービス業における接客・接遇の場面でよく使われる言葉です。日本語にも「おもてなし」という言葉がありますが、いずれにしてもそこには関係性という軸があります。

いつ、どんな相手にも同じように提供し、対価をいただくのがサービスであるならば、目の前のかかわりを軸に一人ひとりが想像力を駆使し、対価を超える価値を生みだすのがホスピタリティです。

経済ニュースには取り上げられなくとも、「ホスピタリティ――おもてなし」の考え方で社会的・経済的な価値を追求する「株式会社はちどり」のような企業努力は、いつか世の中を大きく変えていくはずです。

こうした企業が増え、いつか年末の流行語に「ホスピタリティ」が取り上げられる日がくることを、心から願っています。

このセミナーの講師、「人とホスピタリティ研究所」の高野登さんは、ザ・リッツ・カールトン・ホテルの元日本支社長。同ホテルで学んだ「おもてなし」の心、これをブランド化した「ホスピタリティ」の感性を軸に、みなさまの人生やビジネスの新設計を伴走します。

オンライン講座は、1回60分前後の講義を、映像と音声で月2回(全12回)、学習期間 6か月間で学びます。この期間に、あなたの言葉、思考、そして行動は、驚くほど洗練されていきます。みなさまのご参加を、ぜひお待ちしております。


【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール 高野登さんと学ぶ「わたしの人生を変えたホスピタリティライフのすすめ」

https://www.e-denen.net/cms_bunyaza_school_02.php

12月1日、2日に、高野登さんを特任講師としてお迎えする「年輪経営伊那セミナー」が「かんてんぱぱ」伊那食品工業で開催されます。ぜひご参加ください。(残席わずか!)

https://www.e-denen.net/cms_bunyaza_28.php

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