文屋

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2022年6月30日

遠くをはかる経営、公に資する会社――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」㉓

このブログでは昨年春と、今年始めから約半年にわたって、「かんてんぱぱ」で知られる伊那食品工業の最高顧問、塚越寛さんの年輪経営を学ぶオンラインセミナーをご紹介してきました。

「いい会社をつくりたい」「永続企業にしていきたい」とお悩みの経営者の方々は、塚越寛さんの言葉をどのように受け止められたでしょうか。

得られる知識は「答え」ではなく「問い」――。最初にこうお伝えしたように、これまで、経営者のみなさまにはたくさんの問いかけをしました。

いよいよ今回が、最後の問いです。

あなたは、何のために経営しますか。

このセミナーでは毎回冒頭で、塚越寛さんのインタビュー映像を数分間ご覧いただきます。

聞き手である「人と経営研究所」の大久保寛司さんは、最終節で塚越さんに「中小企業の経営者にメッセージを」とお願いしました。

やはり、目先や自分のことだけではなくて、日本という国を本当によくしようと思う気持ちがあったほうがいいのではないでしょうか。(中略)「公のために何かしよう」というような思いをみんながもったら、結局それが自分のところへプラスにはね返ってくるわけです。(塚越寛さん)

企業が社会にたいしてどう向き合うか。少し前までは、CSR(企業の社会的責任)、近年ではESG(環境・社会・ガバナンス)とその根底にあるSDGs(持続可能な開発のための目標)といった概念をとおして、多方面からの議論が続いています。

でも本質的な議論は、多くの会社でほとんど行われていないように思えます。

横文字を好まない塚越寛さんは、もちろんCSR、ESG、もしくはSDGsなどの言葉は使いません。でも伊那食品工業には、いま多くの企業が向き合うべき本質があります。

「【公】を一言でいうならば、『みんなの明日』を考えること」

セミナーのなかでこう語る文屋の木下豊は、30年以上前の出会いの日から塚越寛さんの語りが持つパワーに突き動かされ、これまで塚越さんの著書を出版してきました。

「末広がりのいい会社をつくる」(塚越寛著/文屋より2019年出版)は、トヨタ自動車社長の豊田章男さんも「私の教科書」と推薦しています

最新のこの本にも書かれているように、塚越さんは企業と社会のあり方がいまのように議論される以前から、社員を、地域社会を、そしてこの日本という国を幸せにするためにすべきことを考え続けてきました。

社会のルールである以前に、会社の「あるべき姿」として、人と社会の未来につながる事業を展開してきたのです。

「公に資する経営」と聞けば、想像されるのは利益の再配分。またそのあり方こそがいま、賛否の議論の中心にあります。

でも伊那食品工業の考え方は、「利益ありき」ではありません。それ以前に、人と社会を幸せにすることが会社の目的だと公言しています。

このセミナーではもうひとり、塚越さんの言葉を学ぶ人の思考を結びつけてきた伴奏者がいます。「人とホスピタリティ研究所」の高野登さんは、最後にこう語りました。

流行語のように語られるSDGsですが、バッヂをつけるだけで終わりではありません。そこで、あなたが一番大切な価値観は何か。そのために毎日やっていることは何か。世界を持続させるために必要なもの、それを自分のあり方に落とし込んでいく価値観が一体何なのか。考えるプロセスそのものが、持続可能の意味であるはず。わざわざSDGsと言わなくても、それをずっとやってきたのが伊那食品工業であり、塚越さんの哲学だと僕は思います。(高野登さん)

塚越さんのメッセージは、偽善でもきれいごとでもなく、ただ会社が「本来あるべき姿」に立ち返ることを伝えてくれています。目先のことではなく「遠くをはかる」経営によって、いま自分にできること、自分にしかできないことを探究しよう、と。競争ではなく、共創によって未来を創るための招待です。

考えてみてください。起業するときには、誰しも心の中に「役に立ちたい」という想いがあったはず。社員とともに「公」を意識し、そのアイデアを追究することが、資源の奪い合いとは異なる未来に向かう新たな価値の源泉になります。

遠くをはかる会社、公に資する経営の本質は、いまないものを、どう創っていくかということ。

自分は何のために経営するのか――。
この「問い」をみんなで考え続けることが、創造的な未来に繋がるはずです。

世界のトヨタもお手本とする、「かんてんぱぱ」伊那食品工業の塚越寛さんの年輪経営のなかに、そのヒントはたくさん隠されています。

ごいっしょに、未来を創りませんか。

みなさまのご参加を、心よりお待ちしております。

【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」

https://www.e-denen.net/cms_bunyaza_school_01.php

7月下旬開催、現地で学ぶ「年輪経営伊那セミナー」の残席はわずかです。初夏の「かんてんぱぱガーデン」にぜひお越しください。

https://www.e-denen.net/cms_bunyaza_28.php

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