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2022年5月19日

同調ではなく、協調を生む組織とは――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」⑰

5月も半ばを過ぎ、来年度新卒者の採用活動真っ只中です。

試験や面接をとおして何を基準に候補者を選考し、採用を決定するのか。毎年悩まれる方も多いことでしょう。

選考の過程は、企業側にとっても自分たちのあり方を見直す機会です。会社が何を大切に思い、候補者たちに何に共感してほしいのかを明確にする必要があるからです。

「かんてんぱぱ」で知られる長野県の伊那食品工業は、毎年25人程度の採用枠に数千人の学生たちから応募がある企業です。

そこでは、どのような選考が行われているのでしょうか。

文屋では、伊那食品工業の最高顧問である塚越寛氏の「年輪経営」を学ぶオンラインセミナーを配信しています。

会社のパワーはどこから出るかというと、私は結束力、つまりチームワークだと思います。ですから、協調性という資質が大事なんです。そこで、入社試験では協調性を見る性格テストを実施して、それをかなり重視しています。(塚越寛さん)

協調性は、多くの会社から求められる資質です。でも塚越寛さんには、「成績よりも協調性を重視する」と断言するほどのこだわりがあります。

成績優秀者が必ずしも「学ぶこと」に長けているとは限らない。技能や知識を得ることは「学び」ではなく、「習得」であり、2者は区別しなければならない、と塚越さんは考えています。

学ぶことができる人とは、生き方や働き方を真剣に考えることができる人のこと。「人と社会の幸せ」を経営の目的とする伊那食品工業が求めるのは、その会社のあり方に共感し、ともに努力ができる人です。

塚越寛さんは経営者として、会社が何を大切に思っているかを社員一人ひとりに伝えるために、以前からご縁のあった文屋の木下豊に本づくりを依頼しました。

この塚越さんの考え方には、社内だけでなく世の中のすべての経営者に伝え届くものがある――。そう確信した木下が塚越さんに懇願し、出版にいたったのが『いい会社をつくりましょう』(文屋・2004年出版/2012年新訂)です。

この本が塚越寛さんの経営哲学を世に伝えるきっかけのひとつとなり、いまではトヨタをはじめとする数多くの企業が、その教えに学ぶようになりました。

[塚越寛さんとトヨタ自動車の豊田章男さん]

このセミナーで塚越さんの言葉を読み解く「人とホスピタリティ研究所」の高野登さんは、「協調」とは何かをこう解釈します。

協調と同調をごっちゃにしている組織がとても多いのですが、協調には一人ひとりが独立していることが必要です。個人の資質や人間性をきちんと見極めなければ、協調性が生きる組織はできません。そのうえで、個人に会社への共感と共鳴があってはじめて、協調が成り立ちます。同調は、これがなくてもできるんです。(高野登さん)

伊那食品工業が大切にしている「幸せ」とは何かを、社員一人ひとりが自分と他の人を主語にして考えることができること。このストーリーは同調圧力のなかからは決して生まれない、と高野さんは話します。

組織と人の関係性は、5年、10年、20年、あるいは30年というスパンで考え、互いの成長、発展を目指すもの。いまのコロナ禍のように予測しきれない変化のなかでは、一人ひとりの潜在性を見極める必要性がますます高まっています。

そしてその見極めは、働く人の人生の質にもつながります。

大学の新卒社員が22歳で社会に出て、65歳で退職するとすれば、働く年数は43年間。その時間の質が人生の質を決めるといっても過言ではありません。人を雇う経営者の役割は、本当に重いものです。

何よりまず会社が自分たちのありたい姿を本気で考えることが、一緒に仕事をする人はどういう人かを決める原点です。それが明確であるほど、協調が生まれ、働く人が輝ける組織づくりに繋がっていくのです。

あなたの会社にいまあるのは、同調ですか。それとも協調ですか。

トヨタも学ぶ「かんてんぱぱ」伊那食品工業の経営哲学から、ご一緒に考えてみましょう。

【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」

https://www.e-denen.net/cms_bunyaza_school_01.php

7月下旬、現地で学ぶ「年輪経営伊那セミナー」に、塚越寛さんのご登壇が決定しました。心地よい夏の「かんてんぱぱガーデン」にぜひお越しください。(残席わずか!)
https://www.e-denen.net/cms_bunyaza_28.php

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