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2022年3月17日

心を調える掃除、自然から体得するセレンディピティ――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」⑫

春分の日が近くなり、暖かい日がぐんと増えてきました。植物のつぼみもほころび、まもなく色とりどりの花が咲き始めます。

春は一年のなかで、もっとも生命力を感じられる季節ですね。

長野県伊那市にある伊那食品工業の本社敷地内には、「かんてんぱぱガーデン」と名づけられた広大な庭園があります。

約三万坪の敷地に自生する赤松を多く残し、自然の景観を楽しむことができる「かんてんぱぱガーデン」。社員だけでなく地元の人や観光客にも開放されており、近いうちに美しい花々が人々を楽しませてくれるでしょう。

伊那食品工業の社員たちは、「かんてんぱぱガーデン」の掃除や植物の手入れを自分たちで行っています。

同社の最高顧問である塚越寛さんは、こうした作業が社員たちの人間力を育てると考えており、それは長年継続している習慣です。

文屋では、塚越寛さんが唱える「年輪経営」を学ぶオンラインセミナーを配信しています。

「かんてんぱぱガーデン」には、レストランやお土産ショップ、絵画館や多目的ホールもあります。ガーデン清掃にはサービススタッフだけでなく、社員全員が参加し、朝の日課となっています。

「社員たちは体験的に、きれいにすると大勢のお客様が来てくださり、褒めてくださることを知っていますし、自分たちも気持ちがよく、それが気づきのもとになることも、なんとなく知っているんです」(塚越寛さん)

オンラインセミナーで、塚越寛さんのインタビュー映像を読み解く「人とホスピタリティ研究所」の高野登さん(ザ・リッツ・カールトンホテル元日本支社長)は、こう語ります。

「じつはリッツ・カールトンも裏方が綺麗です。一時、大阪では『裏方ツアー』として、一般の団体の方に、従業員がふだん過ごしている場所や朝礼の様子を見てもらっていました。働く場所がちらかれば、心がちらかり、社員の成長も止まります。(中略)会社に一歩入った瞬間に、結果を出している会社は整っていることがわかります」(高野登さん)

掃除が行き届き、職場が整っているかどうかは、まさに経営のあり方を写す鏡。そこに一方向的な指揮命令があるのか、それとも互いの信頼関係があるのかが、如実に反映されるからです。

場を整えることの意味を経営者と社員が共有していれば、うわべだけでない真の美しさが維持できます。「かんてんぱぱガーデン」を訪れたことがある人ならば、心から納得できるでしょう。

清掃や草木の手入れによる自然からの学びは、研究開発においても大きな力となります。季節ごとに姿を変える自然と向き合うことは、研究員たちに気づきを与え、考える力を刺激するものです。

伊那食品工業では、そのことをセレンディピティという言葉で表しています。「セレンディピティ=偶察力」とは、偶然の出来事から察し、ものごとの本質を見出すこと。またはその能力、いわゆる掘りだし上手のことをいいます。

四季の移り変わりのころは、飛んでくる鳥や虫、芝生の色が少しずつ変わっていきます。吹いてくる風にも、ひんやりする風、寒い風、生ぬるい風などいろいろな種類があります。

掃除や植物の手入れを通して五感を研ぎ澄ませ、気づきを語り合うこと。そのことによって感性が磨かれ、本質的に価値のある製品の開発に繋がっていきます。

塚越寛さんは経営者として、社員の仕事の能力より人間力を育てることを重視しています。そんな塚越さんが推薦してくださっているのが、絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』(文屋)です。

去る3月10日(木)の午後、早春の「かんてんぱぱガーデン」に面する伊那食品工業本社のセミナー室で、絵本『ちよにやちよに』出版記念ビジネスセミナーが開催されました。

第一部は、絵本の作者である博多の歴女、白駒妃登美(しらこまひとみ)さんのご講演。伊那の地の歴史から語りはじめ、絵本『ちよにやちよに』に込めた祈りへと結ばれるストーリーに、聴者はすっかり引きこまれました。

そして第二部は、高野登さんがファシリテートする白駒さん、塚越寛さん、塚越英弘さん(伊那食品工業代表取締役社長)の対話会。絵本『ちよにやちよに』が描き出す日本人の命の輝きが、経営者である塚越親子の日々の実践と見事につながりました。

出版記念セミナーは編集され、近く発売される予定です。このブログでも、内容をご紹介していきます。

社員の人間力を高めたい、とお考えの経営者のみなさまは、必見です。楽しみにお待ちください。


【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」

https://www.e-denen.net/cms_bunyaza_school_01.php


絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』のご購入、寄付本プロジェクトへのご参加はこちらから。

文屋サイト https://www.e-denen.net/cms_kifubon.php
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