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2022年3月10日

自然から学び、持続可能な「成長」を見極める――オンライン通信講座「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」⑪

最近、卒業式の風景をよくみかけます。

コロナ禍の学校生活では制限が多く、寂しい思いがあるでしょう。それでもここまで頑張り、卒業の日を迎えた生徒、学生のみなさんには、自分の成長に自信と誇りをもってほしいと思います。

新型コロナウイルスの蔓延は、経営にも大きな影響を及ぼしています。それでも、会社を成長させることは不可能ではありません。

「かんてんぱぱ」で知られる伊那食品工業の最高顧問、塚越寛さんは、環境によらず毎年かならず年輪を増やして成長する樹木に、持続可能な会社のあり方を見出しました。

文屋では、塚越寛さんの「年輪経営」に学ぶオンラインセミナーを配信しています。今回は「成長」をテーマに考えてみたいと思います。

塚越寛さんの最初の就職先は、製材会社でした。そこでの働きぶりが認められたことで、破綻寸前だった系列の寒天メーカーである伊那食品工業の社長代行に任命されます。

「年輪を観察していると、優秀な材ほど目が詰まって幅が小さく、芯が中心にあってどの方向にも同じように成長している。成長が速い木や特殊な木は日の当たる側の年輪の幅が偏って広く、用材として使った場合曲がりやすく、狂いやすいんです。」(塚越寛さん)

良樹の年輪から学ぶ感性を持っていた塚越さんは、経営者となってからも日常の小さな変化に目を向けました。つねに周囲に心を配り、社員たちが健康を維持し、前向きに楽しく仕事ができるようにと、配慮と工夫を欠かしませんでした。

その塚越寛さんが考える「成長」とは、良樹の成長に倣う全体のバランスの良さです。

会社の売上や規模のような、見えやすい基準ではありません。社員一人ひとりの生活の安定や、会社が世間にどれほど役立ったかなど。さまざまな角度から「昨年より進歩した」と実感できることを、広く考えて判断します。

会社の成長は、周囲との信頼関係を築き、さまざまな関係性を成熟させることなしには、あり得ません。これらを土台として世の中のニーズを探ることで、伊那食品工業は「かんてんぱぱ」製品をはじめ事業の可能性を広げ、成長を継続させてきました。

破綻寸前だった伊那食品工業は、いまでは年間売上約180億円、社員約500人の企業になりました。この実績は、経営者である塚越さんがこうした数字を目的とせず、「あるべき姿」を貫いてきたからこそ成し得たものです。

コロナ禍では、多くの企業が苦境にあえいでいます。伊那食品工業でも、例年より売り上げは落ちています。でも、どのような状況になっても社員や取引先に影響しないよう、数年は現状を保てるほどの内部留保を備えています。

売上や利益などの無機質な数字から離れ、目の前にある有機的な関係性に目を向ければ、人や会社のなかに成長の種はたくさんあります。その種を育てていくことが、長期的に安定した経営を支える力となります。

最近では、SDGs(持続可能な開発のための目標)が共通語となっています。

でも塚越寛さんにとってSDGsの思考は、ずっと以前からの必然でした。何十億年、もしくはそれ以上続く自然のあり方に学ぶ経営こそ、SDGsの本質となる持続可能性があるからです。

文屋が2004年に発刊した『いい会社をつくりましょう』(塚越寛著)の一節に、塚越さんが考える「自然体経営」とは何かが記されています。

「人間は、太陽を中心とした自然の摂理のなかの一つです。大いなる宇宙の律動のなかに息をする存在です。経営のあり方も、自然界から学ぶことがたくさんあります。」

このセミナーのナビゲーターのひとり、「人とホスピタリティ研究所」の高野登さんは、こう語ります。

自然体経営ができるのは、柔らかい発想力、構想力という経営者の資質にかかっています。情報をみずから取りに行くレーダーと、入ってきたものを受け取るアンテナという、両方の感性を機能させることが必要です。」(高野登さん)

塚越寛さんは、文屋より発売中の絵本『ちよにやちよに~愛のうた きみがよの旅』を推薦してくださっています。

国歌『君が代』の起源は平安時代、ある人物がただひとり愛する相手に送った和歌のラブレターでした。この歌を永く歌い継ぐ日本人の、和を尊び、命を慈しむ心が描かれる絵本のストーリーは、私たちの心の奥の感性を掘り起こします。

「かんてんぱぱ」伊那食品工業の塚越寛さんに学び、絵本『ちよにやちよに』で感性を磨いて、持続可能な「成長」の種を見つけ出してみてください。

【末広がりの年輪経営プロジェクト】
ビジネス・オンラインスクール「塚越寛さんに学ぶ年輪経営の極意」

https://www.e-denen.net/cms_bunyaza_school_01.php

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